退去立ち会いで、その場で言われがちな一言の正体
退去の立ち会いは、静かに進むことがほとんどです。部屋を見て、壁や床を確認して、淡々とチェックが続く。そんな中で、ふいに投げられる一言があります。よく言われがちな一言①「これは決まりなので」この言葉、説明しているようで、何も説明していません。・どこの決まりなのか・誰が決めたのか・契約のどこに書いてあるのかそれが一切出てこない。「決まり」という言葉は、考える余地を奪うための省略表現です。聞くべきなのは、「どの書面に基づく決まりですか?」ただ、それだけ。よく言われがちな一言②「皆さん払ってますよ」これも、根拠の代わりに出されやすい言葉です。でも、他の人が払ったかどうかと、あなたが払う必要があるかどうかは、別の話。「皆さん」という言葉は、個別の判断をぼかすために使われます。基準になるのは、その部屋と、その契約だけです。よく言われがちな一言③「あとで詳しい説明をします」この一言が出たとき、注意した方がいい。理由はシンプルで、その場で説明できないものは、確定事項ではないから。立ち会いは、あくまで“確認の場”。金額や負担の確定は、その後に整理されるべきものです。これらの言葉の正体共通しているのは、判断をその場で終わらせるための言葉だということ。・決まり・皆さん・あとでどれも、具体性がありません。でも、人は場の空気と時間制限があると、つい流してしまう。その場でやるべきことは、ひとつ決めないこと。・同意しない・否定もしない・判断もしない「一度持ち帰って確認します」それで十分です。昨日の記事で書いた通り、判断を遅らせることは、リスク回避。逃げではありません。退去立ち会いは、交渉の場ではありません。
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