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言葉になる前を扱う仕事

人は話しているようで、まだ話していないことがあると感じています。■ なぜインタビューをやっているのかこれまで、日本語教育や接客の現場で多くの人と1対1で関わってきました。その中で感じていたのは、「人は言葉通りに話しているわけではない」ということです。同じ言葉でも、置かれている状況や関係性によって意味や温度が大きく変わる。そのため、何を言ったかよりも「どのような状態でそれが出ているか」を見るようになりました。■ 経験の中で起きていたこと日本語教育の現場では、・学習意欲が低い状態の学生  ・言葉には出さないが違和感を抱えている人  と向き合うことが多くありました。その中で、無理に引き出さない  正解を提示しない  沈黙を急がない  という関わり方をすることで、少しずつ本人の言葉が出てくる場面を多く経験しました。また、多国籍環境での研修運営や生活支援では、文化や前提が異なる人同士が同じ場で過ごす中で、・関係が生まれすぎる場  ・逆に何も起きない場  の違いを観察してきました。その結果、「関係は人ではなく、場によって変わる」という前提で関わるようになりました。■ 現在やっていること現在は、ユーザーインタビューや対話の場において、・本音が出やすい状態を整える  ・反応を固定しない進行  ・言葉になっていないものを扱う  ことを軸に活動しています。■ スタンスインタビューにおいて、課題を引き出すことや答えを得ることを目的とするよりも、「まだ言葉になっていないものが扱われる状態」をつくることを重視しています。そのため、分析や提案を行うというよりも、対話のプロセスそのものに関わる形を取っていま
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変わること・変わらないこと ~場づくりを通じて~

 一度変わったはずなのに、また元に戻ってしまった!と、人や組織に対して思うことはよくあることではないでしょう。 (良い方向に)変わったと思った時は何か希望に満ち溢れるような感覚になるものですが、元に戻ってしまった、と思う時はとてもがっかりしたり、希望が打ち砕かれたような気持になったり…。 人や組織にかかわる仕事をしていると、しばしばそのようなことに遭うものです。なぜ本当に変わることがこんなにも難しいのか?自分に対しても、他者や組織に対しても思います。 私は私自身が誰か他者や組織を「変える」ことができるとは思っていません。「変わる」ようにはたらきかけをすることはできると思っています。ですので、人の心の動きや、集団の力の作用、時間がもたらす機会、はたらきかける側のあり様、等についての知識を身につけ、深め、適切に実践するよう、日頃から自分を律することを大事にしています。 コントロールよりもファシリテートに重心をおくようにしています。もちろん、コントロールも時と場合によっては必要ですが、私の中心はファシリテートです。人も組織も自律的に自らの行動を選択することを目指したいので、ファシリテートを尽くして、後は委ねる、根気強く待つことも含めて、委ねます。*クルト・レヴィンの有名な「B=f(P・E)」がいつも私の意識の中にあります。その人の行動(B)は、その人のパーソナリティ(P)と環境(E)の相互関係で生み出される、という考え方です。 よく、「あの人は、**な人だからね。」というパーソナリティに注目する言説を耳にします。それ自体は良いも悪いもありませんが、その人の行動がなぜそうなっているのか
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