結婚は健康にいいのだろうか?
よく「結婚は健康にいい」と言われます。 独身のまま中年期を過ごす者よりも、伴侶を見つけた者のほうが、健康的な体を保っていることが多いというわけです。 実は、これは多くの研究によって証明されています。 たとえば、ある研究では、以下のような結果が示されています。 まず、全体的に既婚者ほど寿命が長い。 心疾患になりにくい。 脳卒中リスクが下がる。 鬱病の発症率が低い。 といった感じですね。 しかし、本当にそうなのでしょうか。 結婚がそんなに良いものなら、なぜ先進国では離婚率が5割を超えているのでしょう。 簡単に言うと、世代によって価値観が変ってきているからが答えのようです。 これを踏まえて、世代の差を考慮した調査が行われ、以下のような事実が判明しました。 古い世代ほど結婚によって健康レベルは上昇する。 若い世代ほど結婚しても健康にはなりにくい。 つまり、古い世代の人間は伴侶を見つければ健康になれるのに、若い世代になればなるほど、なぜか結婚のメリットを得られないということです。 なぜ年代による違いが出たのかは、はっきりとはわかりませんが、「結婚による健康メリットが低下したのは、人口動態と文化の傾向が変わったのが原因」と言われています。 つまり、昔とは社会の構造が変わったせいで結婚のメリットも薄れたのではないか、というわけです。 具体的に言うと、現在では、結婚相手がいないくても他のコミュニティで豊かな人間関係を築くことができる。 両親世代の高齢化により、配偶者がなくても経済的にやっていける。 独身者に対する偏見が減ってきた。 独身でも経済的に自立することが可能になった。 等々ですね。
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