771.「ハイヒール」履くと脚が長く見える…理由は?
「ハイヒール」履くと脚が長く見える…理由は?
心理学者が明かす“トリック”
ハイヒールを履いた女性を見ると、脚が長いと感じることはありませんか。事故防止や災害リスク軽減に関する心理的研究を行う、近畿大学生物理工学部・准教授の島崎敢さんによると、ハイヒールや化粧品、アクセサリーなど、女性を美しく見せる製品の多くは、人間が起こす錯覚を利用しているということです。
島崎さんは、人間の認知の過程を研究する「認知心理学」を基に、錯覚のメカニズムを理解することができるといいます。そこで、「女性がハイヒールを履くと、なぜ脚が長く見えるのか」をテーマに、島崎さんが、人間の認知の仕組みとおしゃれの関係を解説します。
そもそも、人間は、目や耳などの感覚器官から受け取った情報を基に外の世界を捉えます。このとき、脳が情報を処理することで、外の世界を理解していきますが、この過程を研究するのが認知心理学です。
認知心理学は、教育、ユーザーインターフェースのデザイン、意思決定、メンタルヘルス、記憶力の向上、コミュニケーション、安全、ファッションなど、私たちの生活のあらゆることに深く関わっています。
図1:ミュラー・リヤー錯視
私たちの身の回りには、「脳がだまされて実態通りに見えない現象」にあふれています。ハイヒールの話に進む前に、この典型的な事例である「ミュラー・リヤー錯視」について考えてみましょう。ミュラー・リヤー錯視は、線の長さは同じ(実態)であるにもかかわらず、違う長さに見える(脳がだまされる)錯覚の代表例です。
例えば、図1のような図形で起きます。図1の2本の横線は同じ長
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