梅花のスプリングコール ―春を呼ぶ少女たちの物語3
第3章:嵐の夏、試練の季節曲紹介
ほころび♡スプリングコール!〜梅とうぐいす〜
この小説から出来上がった曲です。第3章:嵐の夏、試練の季節
第1節「倒れた鶯、沈黙の梅林」
梅花祭前日。
五人は、最後のリハーサルのために音楽準備室に集まっていた。
「よし、じゃあ通しでやるわよ」
凛が指示を出した。
「詩織、準備はいい?」
「はい」
詩織がピアノの前に座った。
「美鈴、声の調子は?」
「完璧です」
美鈴が笑顔で答えた。
「陽菜、振り付け確認した?」
「バッチリ!」
陽菜が親指を立てた。
「春花は……」
凛が春花を見ると、春花は少し緊張した顔をしていた。
「だ、大丈夫……頑張る……」
「無理しないでね。コーラスだけだから」
「うん……」
「じゃあ、始めるわよ。せーの」
詩織のピアノが響き始める。
美鈴が歌い始めた。
「One, Two, Spring! ふわり 息が白くなる朝……」
その時だった。
美鈴の声が、突然途切れた。
「……っ」
「美鈴ちゃん?」
春花が心配そうに声をかけた。
「ごめん……ちょっと待って……」
美鈴は喉に手を当てた。
「声が……出にくい……」
「え?」
「昨日から、少し違和感があったんだけど……」
美鈴は咳き込んだ。
「大丈夫?」
陽菜が背中をさすった。
「うん……大丈夫……もう一回やってみる……」
「無理しないで」
凛が厳しい顔をした。
「でも、明日が本番なのよ。今日、完璧にしておかないと……」
「わかってる……だから、もう一回……」
美鈴は、また歌い始めた。
でも、声は明らかに調子が悪かった。いつもの透明感がなく、かす
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