人生の背景に寄り添う相談員という仕事
相談員として働いていた頃、私は毎日のように「人生の背景」に触れてきました。施設への入所を希望される方は、ご自宅、病院、老人保健施設など、さまざまな場所から申し込みをされます。入所が近づくと「インテーク」として、ご本人やご家族から詳しくお話を伺います。その中でお聞きするのは、これまでの人生やお仕事、家族構成、関係性などです。一見すると「そこまで必要?」と思われるかもしれません。でもこれは、その方が入所後に安心して過ごせるように、支援を整えるための大切な時間です。安心していただくためには、関わり方や接し方にも配慮が必要になります。また、夫婦関係や親子関係、ご家族との距離感も実にさまざまです。頻繁に面会に来られるご家族もいれば、事情があり、なかなか会えない方もいます。ご親族がほとんどいらっしゃらない方もいます。どれが良いではなく、それぞれに背景があり、理由があります。そして相談員の仕事は、ご本人の支援だけではありません。ご家族、病院の医療スタッフ、施設職員、場合によっては行政の担当者など、多くの人の間に立ち、調整をしていく役割でもあります。電話でのやり取りや面談、情報共有など、日々たくさんの方と関わってきました。だからこそ感じるのは、人は一人で生きているようで、実は多くの関係の中で支えられているということです。もし今、介護やご家族のことで悩んでいる方がいらっしゃったら、一人で抱え込まなくて大丈夫です。状況を整理するだけでも、気持ちが少し軽くなることがあります。安心して話せる場所として、お役に立てたら嬉しいです。
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