自分の体験をひとつひとつ整理して宝ものを見つける

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ビジネス・マーケティング
人には本音と建前がある。

売り手がお客さんの「何故買わないか?」を必死に探ろうとしても、なかなか本音が引き出せない。

そんな本音を引き出して、インスタントコーヒー市場7割のシェアを得たのがネスレだ。今ではレギュラーコーヒーやコンビニに圧され気味だが、インスタントコーヒーを広めた手腕にはヒントがある。

調べてみたらネスレのこんな物語を見つけた。


「安くて早くて、豆のカスを出なくて便利」
なのにインスタントは売れない。 

レギュラーコーヒーを買っている人にアンケートを取ったところ
「インスタントは美味しくない」だった。 

だから何度も商品改良を行い、味をレギュラーコーヒーに近づけていった。

でも売れなかった。

「買ってくれない理由は他にある」と思い、担当者は毎日毎日その理由を考えた。 そして、ある日主婦のこんな言葉を聞いた。 

「インスタントコーヒーを買う主婦は怠け者で賢くないイメージがある」

それに気づいたネスレは、便利で手軽に作れることを「怠けている」と捉えられないように「忙しい朝のひとときに家族との時間を作るためのインスタントコーヒー」、というイメージを広告でアピールした。
マイナスイメージをプラスイメージに変えた。

その結果、ネスレのインスタントコーヒーはどんどん売れるようになった。


アンケートで、「美味しくない」と、答えた裏に本音が隠されていた。
「美味しくない」の裏に、「怠けてると思われたくない」があった。
「インスタントで済まし怠けていると思われたくない」
それに・・・「美味しくない」の順だ。

「美味しくない」の前に「怠けていると思われたくない」という、買い手も気づいていない、言い出せない理由があった。
だから、「美味しくない」をいくら改良しても売れなかった。




「誰でも本音と建前がある」

これは憶えておきたいことだ。

本音を探るにはどうするか?
毎日お客さんと話すことだ。ちょっとした言葉の端々を聞き逃さないことだ。
自分の顧客体験も、ひとひとつ自分の本音やこころを整理して見逃さない。

その本音は自分の仕事を変える宝ものになる。

でも焦ってはいけない。
ひとつひとつ書き残して一度忘れる。すぐに使おうと思わない。
やがて違う点と繋がることがある。

ゆっくりでいい。
すぐに役立つ宝ものは、すぐに役立たなくなる。


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