僕は高校1年生。
読書が好きで陰キャな僕はなかなかクラスに馴染めなくて、
図書室に入り浸りがちだったんだ。
夏の終わり、窓際の席で本を読んでいる女の子のことが気になった。
引っ込み思案な僕だけど、勇気を出して彼女に話しかけたんだ。
いざ話してみると彼女は優しく僕に接してくれてさ、
彼女の好きな小説を僕に紹介してくれたんだ。
高校3年生の彼女は大人っぽく見えて、僕はドキドキしてた。
放課後二人で過ごす時間は、僕にとってかけがえのないものになったんだ。
いつか告白したいと思ってはいたけどさ、
年下の僕のことなんか彼女は相手にしないんじゃないかと思ってなかなか決心できずにいたんだ。
でもある日告白しようと心に決めて、3年生の教室に行って彼女の苗字を伝えたんだ。
やってきたのは別人だった。少しだけ、彼女に似てたけどね。
同じ苗字の女の子が同じクラスにいたのかと思ってさ、
彼女の名前を伝えたら女の子の顔色が変わったんだ。
そしてこう言った。
「それは私のおばあちゃんの名前だよ」
図書室に駆けつけると、そこには彼女はいなかった。
机の上に置かれていたのは、彼女の好きな小説と1葉のモノクロの写真でさ、
そこにはこう書いてあったんだ。
「ありがとう。ついに私が幽霊だってバレちゃったね。たったひと夏でも、あなたと過ごせて楽しかったよ」