はじめに
生成AIを使うと、ブログやお知らせ、商品説明などの下書きを短い時間で作れます。一方で、AIの文章は読みやすく整っているぶん、誤りがあっても気づきにくいことがあります。この記事では、公開前に確認したい5つのポイントを、「よくある誤り」と「確認の仕方」に分けて紹介します。例文はすべてこの記事のために作った架空のものです。
ポイント1:数字
【よくある誤り】
数字は、もっともらしい値がそのまま書かれやすい部分です。たとえば次のような文です。
「〇〇市の人口は約12万人で、この10年で15%増えました。」
人口が実際と違う、増加率の計算が合わない、何年の数字なのかが分からない、といった誤りがよく起こります。合計や割合の計算がずれていることもあります。
【確認の仕方】
・文中の数字に印を付け、1つずつ出どころを確かめます。公的な統計や発表元の資料など、元になった情報で確認するのが基本です。
・「いつの時点の数字か」を書き添えます。年が変わると数字も変わるためです。
・割合や合計は、電卓や表計算ソフトで計算し直します。「120,000人の15%増」のように、元の数字から結果を出し直すとずれに気づけます。
ポイント2:固有名詞
【よくある誤り】
人名・地名・会社名・商品名などの固有名詞は、少しだけ違う表記になりやすい部分です。
「株式会社〇〇技研の山田一郎社長は、2020年に新工場を開設しました。」
社名の「技研」と「技術研究所」の違い、人名の漢字(「一郎」と「一朗」など)、役職がすでに変わっている、といった誤りが起こりがちです。似た名前の別の会社や人物の情報が混ざることもあります。
【確認の仕方】
・会社名や団体名は、その会社や団体が自分で出している情報で正式な表記を確かめます。「株式会社」が前か後ろかも確認します。
・人名は漢字1字ずつ確認し、役職は「いつ時点の役職か」に注意します。
・商品名は、表記ゆれ(全角・半角、カタカナの長音など)もそろえます。
ポイント3:制度の説明
【よくある誤り】
税金・補助金・保険・法律などの制度は、内容が改正されたり、条件に細かい例外があったりします。AIの説明は、古い内容のまま、あるいは条件を省いた形になりやすい部分です。
「この補助金は、個人事業主なら誰でも最大50万円まで受け取れます。」
実際には対象者の条件や申請の期限があったり、金額が年度で変わっていたりすることがあります。「誰でも」「最大」といった言葉は、とくに注意が必要です。
【確認の仕方】
・制度を運営している国や自治体などが出している、最新の案内で確認します。
・対象者・金額・期限・必要な手続きの4点を、元の案内と1つずつ照らし合わせます。
・個別の判断が必要な内容は、文章で言い切らずに「詳しくは〇〇(窓口の名前)にご確認ください」と添えます。
ポイント4:引用元
【よくある誤り】
AIは、実在しない本や調査、発言を、もっともらしく作ってしまうことがあります。
「〇〇大学の2023年の調査によると、在宅勤務をしている人の8割が満足しています。」
このような文の場合、調査そのものが見つからない、調査はあるが数字が違う、別の調査の結果と混ざっている、といった誤りがあり得ます。
【確認の仕方】
・調査・論文・発言などを書くときは、元の資料そのものを見つけて、内容を自分で確認します。見つからないものは書きません。
・資料が見つかったら、発表した機関、発表の年、調査の対象と人数を確かめ、本文の書き方と合っているかを比べます。
・引用する場合は、元の文章を勝手に言い換えず、どこからどこまでが引用かが分かるように書きます。
ポイント5:言い回し
【よくある誤り】
内容が正しくても、言い回しで誤解を招くことがあります。
「この方法を使えば、だれでもすぐに売上が伸びます。」
結果を約束するような表現や、言い切りの強い表現は、読み手に誤解を与えるおそれがあります。商品やサービスの説明では、景品表示法などのルールに関わる場合もあります。そのほか、同じ言葉のくり返し、文末がすべて同じ形になる、といった「AIらしい」文章も読みにくさにつながります。
【確認の仕方】
・「だれでも」「すぐに」「100%」のように、言い切る言葉がないかを探し、根拠がなければ表現をやわらげます(例:「売上を見直すきっかけになります」)。
・声に出して読み、引っかかるところや、同じ文末が続くところを直します。
・読み手の立場で読み、「この文を読んで、どんな期待を持つか」を考えます。
確認を楽にするコツ
5つのポイントを毎回すべて見直すのは大変です。次のように進めると、負担を減らせます。
・下書きを作ったら、まず数字・固有名詞・制度・引用の部分に印を付け、確認が要る場所を一覧にします。
・確認した場所と、確認に使った資料を、自分用のメモに残します。次に同じ内容を書くときに使えます。
・書いた日から少し時間を置いて読み直します。時間を空けると、思い込みに気づきやすくなります。
・公開後に誤りに気づいたときは、直した日と内容を記事に書き添えます。
まとめ
AIで書いた文章は、数字・固有名詞・制度の説明・引用元・言い回しの5点を確認することで、誤りを減らしやすくなります。AIは下書きを作る道具として使い、事実の確認と最後の判断は人が行う、という分担を意識すると、安心して公開できる文章に近づきます。当方も、生成AIを活用して作業しています。
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