「”いいこと”を思い付きなさい。」「…ぷぇえー!」

「”いいこと”を思い付きなさい。」「…ぷぇえー!」

記事
コラム
「さ。いいこと、思いついてください。」
講師の先生がにっこり笑った。

勤め先で研修があった。
「クリエイティビティがうんたらかんたら~」
というタイトル。(だった気がする)
だいたい研修というのは、やる気が起きなくて
「はやく終わらないかなぁ」と考えてしまうタイプである。

でもその日は違った。
研修でわたされたのは、ハガキサイズ紙。

講師用の長机は
いつもと違い、4つ連結され、
その上にところ狭しと、様々な画材・・・
いや、「モノ」が並んでいた


色鉛筆 絵の具 スタンプ おりがみ はさみ のり・・・
「(うんうん)」
化粧水 マニキュア スライム・・・
「(うん・・・)」
ピーマン 小麦粉 車イス・・・
「(うーん?!)」


「今日は絵を描きます。でも・・・

「上手に描かないでください。」

「”いいこと”思いつきながら描いてください。」


大人の創作活動がはじまった。
大人たちがアレヤコレヤいいながら、
カオスな長机を囲む。

すぐに取り掛かる人。
困った表情で動かない人。
手にとっては置きを繰り返す人。
ニヤニヤしてる人。

気付くと
私は絆創膏とボンドとにんじんを手にしていた。

いざ、白い紙と対峙すると
いかに自分が固定観念に縛られているかに打ちのめされる。
「絆創膏はケガしたら使うもの」
「ボンドはくっつけるもの」
「にんじんは食べるもの」

わたしはにんじんで絵を描いた。
正確には「にんじんで描く方法を思いついた」

絆創膏はバラして、綿の部分を活用した。
「(ええ!?こんな構造になっていたんだ・・!)」
ボンドはいいこと思いついたのだけど、
その時間では乾燥しないので、アイデアをメモした。


うまく描くこと”だけ”がクリエイティブだと教わってきたし、
そう信じ込んでいたが、
にんじんで絵を描く方法を思いつき、実際に手を動かしたとき
私は脳みそが汗をかいているのがわかった。

「(ぷぇえええー!!!)」
おもしろさで興奮していた。
もちろん、


研修時間はあっという間に終わった。
長机にはもっと試してみたいものがたくさんあった。
明らかに最初に机を見たときと、見え方が違っていた。


いいことを思いついて、それをカタチにする。
それはとてもアクティブでクリエイティブで素敵なことだ。

陶芸を生業にしている今、「うまく作る」も大切だけど、
「いいこと思いつこう」と思いながら、
毎日仕事をしている。

そして、粘土というものは非常に奥深く、
1つの素材なのに「いいことの思いつき」が尽きない。

力の入れ方。道具の加工。指先のちょっとした角度・・・。
「いいことを思いつく」経験の連続である。
そんな経験を誰でも気軽にしてほしいと思って、
陶芸キットをココナラ出品した。(CMなんかーい!)

CMなんかい。とツッコミつつ、
あなたには
商品紹介ページのぞくよりも、
今日できるだけ多く「いいこと」思いついてほしい。
いつもの家事・いつもの仕事・いつもの育児・いつもの食事
きっとその中に「ぷぇええええー!」ってなるヒントが転がっているはず。




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