「…ブッサイクやなぁ!ww」「良いことですねぇ」

「…ブッサイクやなぁ!ww」「良いことですねぇ」

記事
コラム
世の中に溢れたコンテンツ。
かわいいキャラクター。
かっこいいアイドル。
完璧に整ったビジュアル。

SNSを開いても、広告を見ても、
完成されたものが次々と目に入ってくる。

わたしは推し活をしているわけではないけれど、
好きなアイドルやキャラクターにハマってしまう気持ちはわかる。

あるとき、コンテンツを”つくる側”の人から話を聞いた。

みなさんも、好きなアイドルやキャラクターを思い浮かべてほしい。

「かっこいい」「かわいい」「キレイ」
そういう魅力はもちろんある。
でも、

ちょっと抜けている。どんくさい。おっさんぽい。
一見、……え、そこも魅力なん?
と思うような要素が現代のコンテンツには意図的に入れているらしい。

消費者は
その「ちょっと残念感」に共感し、愛着を持ち、癒されるのだという。


なるほどなあ。

きれいなだけじゃない。
かわいいだけじゃない。

ちょっとした隙があるから、もっと好きになるのかもしれない。

そんなことを考えていたら、陶芸教室での出来事を思い出した。

今、2027年に向けて、生徒さんたちと干支のひつじの置物をつくっている。

粘土で形をつくって、顔をつける。
あるご年配の生徒さんが、
自分の作品を見ながら、ぽつりと言った。

「あ~…wwwあんた、ブサイクやなぁ」

……そういいながら、横のお友達と「ブサイク、ブサイク」と笑う。笑

なんだかいいなあと思った。
つくった本人が、自分の作品に向かって「ブサイク」。
そこに感じるのは嫌悪ではなく、愛。

完成されたかわいさとは別の、
うまく整っていない、決まらない魅力があったのだろう。

見たら、ほんとにブサイクでした笑

「そういうものだからこそ、
長くそばに置いておきたくなるのかもしれないですね」というと
ご年配の方は「○○ちゃん」とさっそく名前をつけていた。
そしてまたネーミングが絶妙で、お友達と笑う。
「旦那にまた変なん作ってきて!っていわれるわ!ww」という調子である。

生徒さんたちのちょっとブサイクな羊たちがたくさん出来た。
いま、乾燥棚から、こちらをじーっと見ている。
大丈夫!愛着もって、焼かせていただきます!

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