「加齢を受け入れる」=「諦める」ではない

「加齢を受け入れる」=「諦める」ではない

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ふくろうと学ぶアクセプト・エイジング.png

「もう歳だから仕方がない。」

歳を重ねると、そんな言葉を使うことが増えてくるかもしれません。

身体が思うように動かない。
疲れやすくなった。
昔より体型が変わった。
物覚えが悪くなった気がする。
新しいことを始めるのが億劫になった。

そんなとき「これも歳のせいだろう。」と納得してしまう。

でも、私はここで一つ考えてみたいのです。
それは本当に「受け入れる」ということなのでしょうか。

「受け入れる」と「諦める」は違う


アクセプト・エイジングという言葉を使うと、
「老いを受け入れるのだから、何もしなくていいのでは?」
と思われるかもしれません。

私は、むしろ逆だと思っています。

受け入れるというのは、
「歳を取らないように頑張ることをやめる」
ということではありません。

まして「歳だから仕方がない」と何でも
諦めることでもありません。

例えば、若い頃より筋力が落ちてきた。
それを認める。
でも「だから運動しても無駄」とは考えない。

以前より身体が硬くなった。
それを認める。
でも「もう身体を動かさなくていい」とは考えない。

肌や体型が変わってきた。
それを認める。
でも「だから自分を整える必要はない」とは考えない。

変化を認めたうえで、今できることを考える。

私は、それが「受け入れる」ということなのではないかと思っています。

「若さ」に戻る必要はない


アンチエイジングという言葉には、
「老いに対抗する」
というイメージがあります。

だから

シワができれば消そうとする。
体型が変われば若い頃に戻そうとする。
体力が落ちれば、以前と同じ状態を目指そうとする。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

自分をきれいにしたい。
健康でいたい。
身体を整えたい。

そう思うことは、とても自然なことです。

ただ「若い頃の自分に戻ること」だけが身体を大切にする方法ではない

と思うのです。

「今の自分」に必要なことを考える


20歳の自分と40歳の自分と60歳の自分では
身体も生活も違います。

だから、必要なことも違って当然です。

若い頃には必要なかった運動が必要になるかもしれない。
食事を見直す必要が出てくるかもしれない。
睡眠を大切にするようになるかもしれない。
身体のケアを意識するようになるかもしれない。

そして「無理をしない」ということが
とても大切になるかもしれません。

これは後退ではありません。

今の自分に合わせて、自分自身との付き合い方を変えているだけです。

「昔の自分」と戦わなくていい


歳を重ねると「昔はもっとできた」
という記憶が残っています。

だから現在の自分を見ると
「衰えた」と感じてしまう。

でも、昔の自分と今の自分を競わせる必要はありません。

20代の自分に勝つ必要もない。
30代の自分に戻る必要もない。

大切なのは
「今の自分が、これからどうありたいか。」
ではないでしょうか。

昔より走れなくなったとしても
今も歩けるかもしれない。

昔ほど重いものを持てなくても
日常生活に必要なものは持てるかもしれない。

昔とは違う方法で新しいことを楽しむことも
できるかもしれない。

受け入れるからこそ、努力できる


私は、「受け入れる」ということは努力をやめることではない
と思っています。

むしろ、自分の現状を正しく受け入れるからこそ
「では、何をすればいいのだろう?」
と考えることができます。

今の体力なら、どんな運動がいいだろう。
今の身体には、どんな食事が必要だろう。
今の生活には、どんな休息が必要だろう。
今の自分が楽しめることは何だろう。

そうやって
「今の自分に合わせた努力」
ができるようになります。

「若返る」から「育てる」へ


若い頃の自分を取り戻そうとすると、
どうしても「失ったもの」に目が向きます。

でも、今の自分を育てようとすると
「これからできること」に目が向きます。

身体を育てる。
体力を育てる。
生活習慣を育てる。
人とのつながりを育てる。
自分の楽しみを育てる。

そして、今の自分を好きになれる部分を
少しずつ増やしていく。

それは、若返ることとは少し違うかもしれません。

でも、とても前向きな歳の重ね方だと思います。

アクセプト・エイジングは「何もしない」という意味ではない


加齢に伴う変化を受け入れることと、何もしないことは別です。

むしろ

「今、自分の身体に何が起きているのか」を知る。
「今の自分には何が必要なのか」を考える。
そして「これからどうしていきたいのか」を決める。

そのためには自分の身体や心を、きちんと見つめる必要があります。

※実際に、加齢への受容や自分への思いやり(セルフ・コンパッション)は
心理的な適応やウェルビーイングとの関連が研究されています。
また、日本人20~89歳を対象にした研究でも、加齢による変化を
どう捉えるかと「加齢の受容」との関係が検討されています。

「歳だから仕方がない」の、その先へ


「もう歳だから仕方がない。」

そう思うことがあったとしても
そこで終わらせなくていい。

「では、今の自分には何ができるだろう?」
と、その先を考えてみる。

できないことは認める。
変化も認める。

それでもできることを探す。

必要な努力をする。
楽しめることを見つける。

私は、それこそが
「アクセプト・エイジング」
という考え方なのではないかと思っています。

老いを受け入れる。
でも、老いに諦める必要はない。

若い頃の自分に戻るのではなく
今の自分を知り、今の自分を整え
これからの自分を育てていく。

受け入れることは、立ち止まることではない。

むしろ、これからの自分を考えるための
スタート地点なのかもしれません。
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