現状維持は、ひとつの「若返り」なのかもしれない

現状維持は、ひとつの「若返り」なのかもしれない

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「現状維持」と聞くと、どこか消極的な言葉に感じませんか?

今より良くなるわけでもなく、ただ今の状態を保つ。

そんなイメージがあるかもしれません。

でも、中高年になってからの「現状維持」は、もしかすると一つの
「若返り」なのではないか。

私は、そんなふうに考えています。

「一年前にできたこと」が、今もできる


歳を重ねれば、身体には少しずつ変化が起こります。

以前より疲れやすくなったり、筋力や柔軟性が落ちたり
歩くことや階段の上り下りが少しずつ大変になったり。

だからこそ「一年前にできていたことが、今もできている」
ということは、実はとても価値のあることではないでしょうか。

一年分、歳を重ねたにもかかわらず、身体の機能を保てている。

そう考えれば、それは「一年若返った」のと同じくらい
価値のあることだと私は思います。

もちろん、年齢そのものが若くなるわけではありません。

ここでいう「若返り」とは、年齢を逆戻りさせることではなく
歳を重ねても、自分の持っている力やできることを保ち続けることです。

「現状維持」は、何もしないことではない


「現状維持」という言葉には、何もしないというイメージがあります。

でも、身体にとっては、何もしないまま同じ状態を保つことは
案外難しいことです。

歳を重ねていく中で

歩くこと。
立ち上がること。
階段を上ること。
趣味を楽しむこと。
外出すること。
人と会うこと。

そうした日常の「できること」を変わらず続けるためには
それなりの努力が必要です。

つまり「変わらないために何かを続ける」こと自体が
実は前向きな努力なのではないでしょうか。

「変わらない」は、実は褒め言葉


同窓会などで久しぶりに会った人から
「全然変わらないね」
と言われることがあります。

若い頃なら、「変わらない=成長していない」と
感じることもあるかもしれません。

でも、中高年になってからの「変わらない」は少し意味が違います。

顔つきだけではありません。
姿勢や歩き方、身体の動き、表情、元気さ、そして全体的な雰囲気。
そうしたものが、何年経っても大きく変わっていない。
それは、決して当たり前のことではありません。

「変わらないね」

という言葉は、歳を重ねた人にとって、とても嬉しい
褒め言葉なのかもしれません。

そして、その「変わらなさ」の裏には、日々の生活や運動、身体の手入など
本人にしか分からない積み重ねがあるのだと思います。

継続の先には、「できることが増える」こともある


もちろん、現状維持だけが目標ではありません。

運動やトレーニングを続けていれば

「以前は階段がつらかったけれど、今は楽になった」
「歩ける距離が伸びた」
「身体が以前より動くようになった」

ということもあります。

最初から大きな変化だけを目指す必要はありません。
まずは、今できていることを維持する。
そして、それを続けていく。
その先に、少しずつ「できることが増える」という変化が
生まれることがあります。

つまり「維持すること」は、「向上すること」の土台にもなる。

私はそう考えています。

人は、年齢をさかのぼることができない


50歳の人が40歳に戻ることはできません。
60歳の人が50歳に戻ることもできません。

どれだけ努力しても、時間そのものを逆戻りさせることはできません。

だから私は、「若返る」ということを、年齢を戻すことだけで
考える必要はないと思っています。

むしろ今の自分が持っているものを、できるだけ長く保つ。
そして、できることならそこから少しずつ良くしていく。

そのほうが、ずっと現実的で前向きな考え方ではないでしょうか。

「今の自分」を育てていく


アクセプト・エイジングは、歳を取ることを諦めることではありません。

歳を重ねることを受け入れながら

今の身体を大切にする。
今できることを守る。

そして、その先にある「もう少しできること」を目指していく。

若い頃の自分に戻ろうとするのではなく
今の自分を、今の年齢で育てていく。

それが、私が考えるアクセプト・エイジングの一つの形です。

昨日より若くなる必要はありません。

今日できることを、明日もできるようにする。
そして一年後も、それができている。

それだけでも、十分に価値のあることです。

「現状維持なんて、進歩がない」
そう思っていたものが、実はそうではないのかもしれません。

「変わらないね」
と言われるための積み重ね。

それは、歳を重ねるほど価値を増していくものなのではないでしょうか。

若返るのではなく、今の自分を育てていく。

現状維持は、ひとつの「若返り」なのかもしれません。
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