小説を書き終えたあと、すぐに公開するのではなく、一度文章を見直す時間を取ることがある。
「この表現で伝わるだろうか」「場面の流れは自然だろうか」「もっと分かりやすくできる部分はないだろうか」
こうした見直しを重ねながら、文章や物語をより良い形へ整えていく作業が「推敲」である。
推敲というと、文章を細かく直し続ける作業にも見える。しかし、実際には言葉だけでなく、場面の流れや情報の出し方、キャラクターの動きなど、確認する範囲は広い。
この記事では、小説における推敲とは何か、どのような部分を見直すのかを整理していく。
小説の推敲とは?
推敲とは、書いた文章や内容を見直し、より伝わりやすく、作品に合った形へ整えていく作業である。
似た言葉に「校正」があるが、両者は少し役割が異なる。
校正は、誤字脱字や表記ゆれなど、文章上の誤りや不備を確認して整える作業。
推敲は、文章や場面、物語の流れなどを見直し、作品としてよりよく機能する形へ練り直す作業。
小説の推敲では、主に次のような点を確認する。
• 場面の役割
• 情報を出す順番
• キャラクターの行動や選択
• 会話や描写
• 物語のテンポ
• 情報の過不足
• 表現の伝わりやすさ
推敲では、単に文章を短くしたり、きれいな表現へ置き換えたりすればよいわけではない。
あえて長い一文を使う、同じ言葉を繰り返す、説明を省くといった表現も、小説では作品のリズムや演出として機能する場合がある。
そのため、推敲では「正しい文章に直す」というよりも、作者が表現したいものが、今の文章や構成で十分に届くかを確かめることが大切になる。
私が小説の推敲で大切にしている3つのこと
私は自作を推敲するに当たって、以下の項目を重視している。
1. 初稿の衝動を残す
初稿には、その時にしか出ない勢いやリズムがある。たとえば、その時に思い浮かんだ情景、キャラクターの行動やセリフなどは、過度に整えすぎると、その熱まで消えることもある。そのため、文章そのものは必要以上に磨かず、より伝わりやすいように初稿を活かして加筆修正を施している。
2. 情報の過不足を整える
初稿原稿を読み返してみると、説明の重複や不足、伝わりにくい表現などを見つけるケースがある。その時は、地の文に加えて、キャラクター同士の会話や思考で間接的に伝え、必要なタイミングで届くように調整している。
3. 構成を最適化する
物語全体を俯瞰して、場面の順番、視点、展開、情報を出す位置などを見直す。文章単位ではなく、物語全体がどう流れるかを重視し、章や各話の位置も含めて調整することもある。
上記を行う上で重要だと感じていることは、初稿を保存しておくことと、不必要だと判断した部分を思い切って削ってしまうことである。すると、削除された部分が違う形に生まれ変わったり、削除することにより新たな発想が生まれたりするケースも期待できる。
まとめ
推敲は、ただ文章を磨く行為だけに留まらない。物語全体における表現や情報量、構成なども確認する行為だと考えている。その上で私は――
① 初稿の衝動を残す
② 情報の過不足を整える
③ 構成を最適化する
に重点を置いて、推敲を行っている。
みなさんも、初稿の良さを残しながら、自分の作品に合った推敲方法を見つけてみてほしい。
以上
最後に第三者の目で確認する方法もあります。
推敲を終えたあとでも、自分では気づきにくい誤字脱字や表記ゆれ、人名や数字、時制の不一致が残ることがあります。
そんな時は、公開前の最終確認として、第三者の目を入れると有効です。
私はココナラで、小説などの完成原稿を対象に、こうした点を確認する「公開前品質チェック」を提供しています。
「自分で見直したけれど、このまま公開して大丈夫だろうか」
そんな時の最後の確認工程として、ご利用いただければと思います。