美大受験の本質について

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美大受験を考えている受験生の皆さん、そして受験を支える親御さん、こんにちは。
「美大のデッサン試験って、結局どれだけ本物そっくりに、リアルに描けるかの勝負でしょ?」
そう思っていませんか?

もちろん、形を正確に捉える、光と影を正しく描くといった「基礎力の高さ」は大前提として見られています。市販の参考書を読めば、そうした技術的なノウハウはたくさん載っています。

しかし、数多くの受験生を指導し、東京芸大やタマビ・ムサビへの合格者を送り出してきた私の目から言わせていただくと、本当に採点官の心を動かし、合格をもぎ取る絵に必要なものは技術だけではありません。

試験課題を通して大学側が本当に見ているもの。それは、「絵を通して伝える力」と、「その人自身の感性(アイデンティティ)」です。

実技試験とは、ただモチーフを模写する時間ではなく、絵の具や鉛筆を使った言葉を使わない「自己PR」の場です。

例えば、目の前に置かれたモチーフに対して、
「あ、ここの回り込みがすごくかっこいいな」
「この光が反射している部分が、ハッとするほど美しいな」
と感じる瞬間があります。
そうやって描き手自身が心を動かされ、「ここが美しいんだ!」と強く思って描いた絵は、不思議なほど採点官(見る人)にその感動がそのまま伝わります。

逆に、ただ義務的に、ロボットのように正確に描いただけの絵は、どれだけ技術が高くても「退屈な絵」として埋もれてしまいます。大学の教授が求めているのは、器用な職人ではなく、未来のクリエイターです。「あなたは何に心を動かされ、どんなことに美しさを見出す人間なのか」という、あなただけの感性を、試験課題というキャンバスを通して見ているのです。

ただし、「感動した」という気持ちだけで合格できるほど美大受験は甘くありません。
「ここがかっこいい」と感じたあなたの感動を、他人に100%伝えるためには、それを画面上で組み立てる「デザイン力(構図や構成)」と、説得力を持たせるための「デッサン力(描写力)」が絶対に必要になります。

つまり、美大受験の評価のポイントとは、
1. 何に心を動かされているのかという「感性」
2. それを他人に伝えるために画面をコントロールする「デザイン力・デッサン力」
この2つがガッチリと噛み合った瞬間なのです。
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