「夕方になると、なぜ保育が難しくなるんだろう?」

「夕方になると、なぜ保育が難しくなるんだろう?」

記事
コラム
夕方の延長保育で、

「さっきから同じ注意ばかりしている」
「走る子が増えてきた」
「なんとなく部屋が落ち着かない」

そんなふうに感じることはありませんか?

日中は比較的落ち着いて過ごしていた子どもたちなのに、夕方になるとトラブルが増える。

保育者としては、

「どうして今日はこんなに落ち着かないんだろう?」

と思うこともあります。

でも、夕方の子どもたちを見ていると、子どもだけを注意していても解決しないことがあります。

夕方は、子どもも一日を過ごしたあと

朝から園で過ごしている子どもにとって、夕方は一日の後半です。

遊んで、食べて、眠って、友だちと関わって。

一日の中で、いろいろな経験をしています。

夕方になれば、疲れている子もいます。

お腹が空いている子もいます。

保護者のお迎えを待っている子もいます。

そんな状態で、人数や遊ぶ場所、周囲の刺激まで変われば、日中と同じように過ごせないことがあっても不思議ではありません。

だから私は、夕方に子どもの行動が変わってきた時、

「この子をどう止めよう?」だけでなく、「今、この子たちはどんな状態なんだろう?」

と考えることが大切だと思っています。

同じ注意が増えてきたら、環境も見てみる

例えば、走っている子に、

「走らないよ」

と声をかける。

少しすると、また走る。

もう一度、

「走らないよ」

と伝える。

そんなことが何度も続くことがあります。

もちろん、危険な時には止める必要があります。

でも、同じ注意を繰り返している時には、一度周囲を見てみてもいいかもしれません。

走りたくなるような広い空間になっていないか。

遊びに集中できる場所があるか。

年齢の違う子どもたちが同じ場所に集まりすぎていないか。

保育者が一人の対応に入ったことで、見えにくくなっている場所はないか。

子どもの行動だけでなく、行動が起きている環境を見る。

それだけで、対応の選択肢が増えることがあります。

「注意する」以外にもできることがある

落ち着かない子どもが増えてきた時に、

「静かにしよう」
「走らないよ」
「座って遊ぼう」

と子どもに求め続けるだけではなく、

遊ぶ場所を分ける。
玩具を入れ替える。
保育者の位置を変える。
落ち着いて過ごせる場所をつくる。

そんなふうに、大人の側が環境を変えることもできます。

新人・若手の頃は、子どもの行動が気になると、どうしてもその子だけを見てしまいがちです。

でも、

「この子が落ち着かない」から、
「この子が落ち着いて過ごすには何を変えられるだろう」へ。

少し視点を変えるだけで、保育者ができることは増えていきます。

夕方だからこそ、「生活」として考える

延長保育は、日中の保育の残り時間ではありません。

子どもにとっては、その時間も一日の生活の一部です。

疲れている時には少し休む。

安心できる大人のそばで過ごす。

好きな遊びをゆっくり楽しむ。

お腹が空けば食事をする。

そして、お迎えまで安心して過ごす。

夕方の保育で大切なのは、子どもを「落ち着かせる」ことだけではなく、

子どもが落ち着いて過ごせる条件を、大人が考えること

なのだと思います。

「保育現場の改善室」では、こうした保育現場で起きていることを、子どもの行動だけでなく、環境や職員の動きも含めて具体的に整理しています。

今回は、「夕方になると、なぜ保育が難しくなるんだろう?」について考えてみました。
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