チェック項目を増やすほど、チェックは弱くなることがある。

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経費一覧の確認でミスが出た。再発を防ぐため、チェックリストに項目を五つ追加した。次の月にも別のミスが見つかり、さらに項目を足す。気付けば一覧は長くなり、全項目に印を付けることが目的のようになります。

項目が多いこと自体が悪いわけではありません。ただ、何を防ぐための確認かが曖昧だと、同じことを別の言葉で重ねたり、重要な項目が埋もれたりします。「金額を確認」「金額に誤りがないか確認」「高額に注意」では、どの行をどう抽出すればよいか分かりません。

まず、起こり得る異常を種類に分けます。必須欄の空欄、伝票番号の重複、基準額超え、日付の前後関係、マスタにない値。次に、それぞれの判定条件を一つずつ書きます。「高額に注意」なら「税込20万円超を抽出」のように。Excelで機械的に拾えるものは一覧で出し、人はその例外に理由があるかを見る。これなら、確認する対象が明確です。

さらに、リストには優先順位を付けます。発生したら支払いを止めるべきものと、後で確認すればよいものは同列ではありません。全てを同じ強さで見るほど、限られた時間が薄く広がります。

新しいミスが見つかったら、必ずリストへ一行足す前に、既存の条件で拾えなかった理由を見ます。基準額が低すぎたのか、対象列が違ったのか、そもそも想定していない種類だったのか。前の条件を直すだけで済む場合もあります。増やすか、書き換えるか、優先順位を変えるかを選ぶことが、リストを使い続けられる長さに保つ方法です。

新しい項目を加えるなら、実際の明細一行を使って「この条件なら検出される」と試します。検出されないなら条件が曖昧かもしれません。正常な行まで大量に拾うなら、例外の定義が広すぎるかもしれません。リストを長くすることより、必要な例外を拾い、不要な警告を増やさないことが、現場で使い続ける条件です。

今日のルールは、チェック項目を追加する前に「何を、どの条件で検出するか」を書くこと。長さより、再現できるかを確かめます。

空欄や重複などを条件で抽出する練習は「チェックする練習」でできます。
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