不動産の決済・引渡し当日は何をする?住宅購入で知っておきたい当日の流れと確認ポイント

不動産の決済・引渡し当日は何をする?住宅購入で知っておきたい当日の流れと確認ポイント

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コラム
不動産を購入するとき、「売買契約が終われば、あとは鍵を受け取るだけ」と思われる方もいるかもしれません。

実際には、売買契約のあとに住宅ローンの手続きや各種準備を進め、最後に「決済・引渡し」という重要な手続きがあります。

決済・引渡し当日は、売買代金の残額を支払い、所有権移転の手続きを進め、鍵や関係書類を受け取るなど、複数の手続きが同時に行われます。

初めて不動産を購入する方にとっては、

「当日は何をするの?」
「何を持って行けばいい?」
「お金はいつ動くの?」
「鍵はどのタイミングでもらえる?」

と分かりにくい部分も多いと思います。

今回は、不動産売買の実務経験をもとに、決済・引渡し当日の一般的な流れと、事前に確認しておきたいポイントを整理します。


■「決済」と「引渡し」とは?

不動産売買では、売買契約を締結した日にすべてが完了するとは限りません。

売買契約時には手付金を支払い、その後、契約で定めた日に残代金を支払うケースが一般的です。

この残代金の支払いなどを行う場面を「決済」と呼びます。

一方、「引渡し」は、売主から買主へ物件を引き渡す手続きです。

実務上は、残代金の支払い、所有権移転登記の手続き、鍵の受領などを同じ日に行うことが多くあります。

■1.当日の参加者を確認する

決済・引渡しには、取引内容に応じて、

・買主
・売主
・不動産会社
・司法書士
・金融機関の担当者

などが関わります。

住宅ローンを利用する場合は、金融機関で行うケースもあります。

最近では手続き方法もさまざまですので、

・どこで行うのか
・何時から始まるのか
・誰が出席するのか
・どの程度の時間を予定しているのか

を事前に不動産会社へ確認しておくと安心です。

■2.司法書士による登記関係の確認

不動産の所有者を買主へ変更するためには、所有権移転登記の手続きが必要です。

決済当日は、司法書士が本人確認や必要書類の確認を行うことがあります。

住宅ローンを利用する場合には、新たな抵当権設定登記が必要になることもあります。

一方、売主側の住宅ローンなどによる抵当権が残っている場合は、その抹消手続きも関係します。

買主としては細かな登記手続きをすべて理解する必要はありませんが、

「今回どの登記を行う予定なのか」

を事前に確認しておくと、当日の流れが理解しやすくなります。

■3.残代金を支払う

決済では、売買代金からすでに支払った手付金などを差し引いた残額を支払います。

例えば、

売買代金 - 手付金 = 残代金

という考え方です。

ただし、当日に必要なお金は残代金だけとは限りません。

取引によっては、

・固定資産税、都市計画税の精算金
・管理費、修繕積立金等の精算金
・登記費用
・仲介手数料の残額
・住宅ローン関係費用

などが必要になる場合があります。

事前に「決済時精算書」などが提示される場合は、支払先と金額を確認しておきましょう。

■4.固定資産税などの精算

固定資産税や都市計画税は、不動産売買の際に売主と買主の間で日割り精算を行うケースがあります。

マンションであれば、管理費や修繕積立金などについても精算する場合があります。

ここで注意したいのは、

「売買代金とは別の精算項目がある」

ということです。

決済直前になって初めて金額を知るのではなく、

・何を精算するのか
・起算日はいつなのか
・いくら支払うのか

を事前に確認しておくと分かりやすくなります。

■5.残代金の着金を確認する

残代金を振り込んだだけで手続きが終わるわけではありません。

売主側で入金が確認され、司法書士による登記手続きへ進むための条件が整っていることを確認しながら進めます。

住宅ローンを利用する場合は、金融機関から融資金が実行され、その資金から売主などへ支払いが行われることがあります。

当日は複数のお金が動くため、事前に、

・どの口座へ振り込むのか
・振込手数料はどうなるのか
・自己資金はいくら準備するのか

などを確認しておくと安心です。

■6.鍵や関係書類を受け取る

決済手続きが進み、引渡しの条件が整うと、売主から買主へ鍵などが引き渡されます。

物件によっては、

・玄関の鍵
・勝手口の鍵
・郵便受けの鍵
・宅配ボックス関係
・設備の取扱説明書
・管理関係書類

などを受け取る場合があります。

鍵については「1本受け取れば終わり」ではなく、何本あるのかを確認しておくとよいでしょう。

■7.物件の状態も確認しておく

中古住宅の場合は、契約から引渡しまでに時間が空くことがあります。

そのため、引渡し前に物件の状態を確認する「引渡し前確認」を行うケースもあります。

例えば、

・契約時に確認した設備が残っているか
・撤去する予定だった残置物がなくなっているか
・売主が行う予定だった作業が完了しているか
・契約後に大きな状態変化がないか

などです。

ここでは、新たに住宅診断をするというより、

「契約で決めた状態になっているか」

という視点で確認すると分かりやすいでしょう。

■決済当日になって慌てないために確認したいこと

決済日の数日前までには、不動産会社へ次のような点を確認しておくと安心です。

・決済日時と場所
・当日の持ち物
・必要な本人確認書類
・実印や印鑑証明書等の要否
・当日に必要な金額
・振込先
・登記費用
・精算金
・鍵の受け渡し方法
・当日の予定時間

必要書類は取引内容によって異なります。

インターネットの記事だけを見て自己判断するのではなく、今回の取引で必要なものを担当の不動産会社や司法書士へ確認してください。

■よくある勘違い「契約したらすぐ自分の家?」

売買契約を締結すると、大きな手続きを終えた感覚になるかもしれません。

しかし、売買契約日と所有権移転・引渡しの日が別になる取引は珍しくありません。

契約後には、

・住宅ローンの手続き
・必要書類の準備
・登記の準備
・残代金の準備
・引渡し条件の確認

などがあります。

そのため、売買契約書を見るときには、

「契約日」

だけではなく、

「残代金支払日」
「所有権移転・引渡し時期」
「引渡しまでに行う条件」

なども確認しておくことが大切です。

■不動産会社へ確認するときの質問例

決済・引渡しについて分からない場合は、例えば次のように質問すると整理しやすくなります。

・決済当日は何時から、どこで行いますか?
・当日の持ち物を一覧で教えてください
・当日までに準備する自己資金はいくらですか?
・売買代金以外に支払う金額はいくらありますか?
・固定資産税などの精算方法を教えてください
・所有権移転登記はどのような流れになりますか?
・鍵は全部で何本引き渡されますか?
・引渡し前に物件を確認する機会はありますか?

分からないことを曖昧なままにせず、事前に確認しておくことで当日の負担を減らせます。

■契約書の「引渡し」に関する記載も確認しておく

決済・引渡しの準備は、契約後に突然始まるものではありません。

売買契約書や重要事項説明書の中には、

・残代金の支払時期
・所有権移転の時期
・引渡し日
・公租公課等の精算
・各種特約

など、決済や引渡しにつながる内容が記載されています。

契約前にこれらの意味を理解しておくと、契約後から引渡しまでの流れもイメージしやすくなります。

■契約前の資料を第三者目線で確認したい方へ

「自分の契約では引渡し条件がどうなっているのか分からない」
「売買契約書の記載内容を整理したい」
「不動産会社に何を確認すればよいか分からない」

という場合は、重要事項説明書や売買契約書などの資料を確認し、不動産取引実務の観点から確認ポイントを整理するサービスもココナラで提供しています。

法律判断や購入の可否を最終判断するサービスではありません。

契約書に書かれている内容や注意して確認したい事項、不動産会社へ質問した方がよい点などを整理し、契約前の判断材料としてお伝えしています。

不動産取引は、契約書に署名・押印して終わりではありません。

契約から決済、引渡しまでの流れを理解し、一つずつ確認しながら進めることが大切です。

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