開業までの段取りを、逆算して並べる

開業までの段取りを、逆算して並べる

記事
ビジネス・マーケティング
開業の準備でいちばん多い事故は、お金でも物件でもありません。

順番です。

内装が仕上がったのに許可が下りていない。
融資の着金より先に工事代の支払日が来る。
オープン日を決めて告知したのに、届出が間に合わない。

どれも、先に並べておけば避けられます。

■ 開業日から逆算する

やることを思いついた順にこなすのではなく、開業日を先に置いて、そこから戻す形で並べます。

飲食店を例にすると、だいたい次の並びになります。

◆ 内装の設計段階(着工前):保健所に事前相談

これが最初です。工事が始まってからでは遅い。

シンクの数、手洗いの位置、厨房と客席の区切り方には基準があり、基準を満たしていない状態で工事を終えると、やり直しになります。

図面を持って所管の保健所に相談に行く。
できれば物件を契約する前がいちばん安全です。

◆ 工事完成の10日前ごろ:営業許可を申請

完成してから出すのではなく、完成の少し前に出します。

申請後に施設の検査があり、合格してから許可証が出るまでおおむね7日から10日を見ておきます。

つまり、工事が終わった翌日に開店することはできません。
ここを詰めすぎているスケジュールを、よく見かけます。

◆ 使用開始の7日前まで:消防署へ防火対象物使用開始届

収容人数が30人以上になる店舗では、防火管理者の選任も必要です。
資格は講習で取れますが、講習は毎日あるわけではありません。
日程が埋まっていることもあるので、早めに押さえてください。

◆ 深夜0時を過ぎて酒を出すなら:警察署へ、営業開始の10日前まで

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を出します。
バーや居酒屋で、この存在を知らないまま開店直前に気づく方がいます。

用途地域によっては、そもそも営業できない場所もあります。
これも物件を決める前に確認する話です。

◆ 開業から1か月以内:税務署へ開業届

こちらは開業後で構いません。
青色申告の承認申請を出すなら、期限が別にあるので合わせて確認してください。

■ 融資を、どこに置くか

ここがいちばん事故が起きます。

申込から着金まで、余裕をみて1か月半ほどかかると思っておいてください。
面談があり、追加資料を求められることもあります。

一方で、内装工事は着工時に一部、完成時に残りを払う契約が多い。
この支払日と着金日がずれると、手元の現金で立て替えることになります。

立て替えられない金額なら、工事が止まります。

順番としては、物件のめどが立った時点で融資の相談を始める。
見積書が出そろってから申し込む。
着工は、着金の見通しが立ってから。

この形にしておくと、慌てずに済みます。

■ 物件を決めた日から、家賃は出ていく

契約から開店までの間も、家賃は発生します。

契約から開店まで2か月かかるなら、売上ゼロで2か月ぶんの家賃を払います。
フリーレントがつく物件もありますが、つかない前提で計算しておいたほうが安全です。

この期間の家賃を資金計画に入れ忘れる方が、本当に多いです。

■ 紙に一本、線を引く

やり方は単純です。

紙の右端に開業予定日を書いて、そこから左に向かって「許可証が出る日」「検査の日」「申請の日」「工事完成」「着工」「契約」と置いていきます。

その線の下に、お金が出ていく日と入ってくる日を書き込む。

これだけで、どこが詰まっているかが見えます。
たいてい、開業日の直前2週間に予定が集中しすぎています。

■ 業種が違っても、考え方は同じ

美容室なら保健所への開設届、整体やサロンなら業態によって届出の有無が変わります。
物販でも、扱うものによっては許可が要ります。

共通しているのは、許可や届出には日数がかかるということです。
書類を出した日が、営業を始められる日ではありません。

自分の業種で何が必要かは、早い段階で一度調べきってください。
後から出てくると、そのぶんだけ開業日が後ろにずれます。

■ 今日できること

開業予定日を1つ決めて、そこから逆算した日付を紙に書いてみてください。

書いてみて、どこかに無理があるなら、無理をしているのは日程のほうです。開業日を動かせないか考えてみてください。

———

いくら必要で、どこから借りて、いつ動くか。開業までの並べ方を90分で一緒に決めます。

※ 融資の可否を保証するものではありません。個別の状況によって答えが変わる部分が多いため、気になる点があればメッセージでお尋ねください。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す