補助金は、採択されてからが本番です

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ビジネス・マーケティング
採択の通知が届くと、ほっとします。
ただ、実際に事故が起きるのはここからです。

採択されたあとで減額された、対象外になった、期限に間に合わなかった。
そういう話を毎年聞きます。

先に知っておけば防げるものばかりなので、順に書きます。


■ 1. 採択されても、まだ1円も使えません

採択と交付決定は別です。

採択は「その計画でよい」という通知。
交付決定は「この経費に、この額を出す」という決定です。

交付決定より前の発注・契約・支払いは、原則として補助の対象外になります。

これがいちばん多い事故です。
採択通知を受け取って、うれしくなってその日に発注してしまう。
それだけで、その経費は対象から外れます。

見積を取るのは問題ありません。
ただ、業者に「これでお願いします」と伝えた時点で発注とみなされることがあります。
口頭でも、メッセージでも同じです。

交付決定通知書が手元に届くまでは、確定させないでください。


■ 2. 費目ごとに上限があります

補助金には経費の区分があり、区分ごとに上限が決まっているものがあります。

たとえば直近の回では、広報費とウェブサイト関連費が、
それぞれ30万円(税込)を上限とされています。

そして注意したいのが、インターネット広告やSNS広告の扱いです。

以前は「ウェブを使う広報はウェブサイト関連費」という整理でしたが、
直近の回では広報費に区分されると明記されました。

つまり「広告にたくさん使うつもりだった」という計画は、
思っていたより補助される額が小さくなることがあります。

ここは回によって変わります。
必ず、自分が申請した回の公募要領で確認してください。


■ 3. その金額は、事業費ですか。補助金額ですか

意外と多いのが、ここの取り違えです。

「補助金200万円が採択された」と言う方に詳しく聞くと、
実は事業費が200万円で、補助率が3分の2、
つまり受け取れるのは約133万円だった、ということがあります。

差は67万円です。
資金計画を立てるうえで、この違いは小さくありません。

採択通知と計画書を開いて、
事業費・補助率・補助金額の3つを、それぞれ数字で確認してください。


■ 4. 後払いです。先に全額を払います

補助金は、使ったあとで精算して支払われます。

流れはこうです。

交付決定 → 事業の実施 → 実績報告 → 確定検査 → 請求 → 入金

事業終了後30日以内に実績報告、その後の確定検査に1か月ほど。
採択から入金まで、9か月から10か月かかることもあります。

その間、経費は自分で立て替えます。
200万円の事業なら、200万円を先に払う必要があります。

ここを見落とすと、補助金が決まっているのに資金が回らない、
という状態になります。

なお、この立替のための資金は、融資の申込理由としては筋が通ります。
使いみちが明確で、金額に根拠があり、第三者の審査を通った計画に紐づいているからです。


■ 5. 証拠書類がそろわないと、支払われません

実績報告では、次のような書類を求められます。

・見積書
・発注書、契約書
・納品書
・請求書
・振込の記録

一式そろって、はじめて経費として認められます。
金額によっては相見積もりが必要な区分もあります。

そして支払いは、現金ではなく振込で行ってください。
記録が残らない支払い方は、証明できません。


■ 6. 使いみちを勝手に変えない

計画に書いた内容と違う使い方をすると、減額や返還になることがあります。

事業を進めるうちに「こっちのほうが効果がありそうだ」と思うことはあります。
その場合は、使ってしまう前に変更の手続きが要るかを確認してください。

順番が逆になると、戻せません。


■ 今日できること

採択通知と計画書を、並べて開いてみてください。

・事業費はいくらか
・補助率は何分のいくつか
・受け取れる補助金額はいくらか
・経費は、どの区分にいくら割り振られているか
・補助事業の実施期限はいつか

この5つを紙に書き出すだけで、やるべきことの順番が見えます。

そして、まだ交付決定が下りていないなら、発注はそこまで待ってください。

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補助金の使い方と資金繰りを、まとめて60分で整理します。



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