法人営業をしていると、お客様から、
「一度、社内で検討します」
「少し考えてみます」
と言われることがあります。
商談の雰囲気は悪くなかった。
こちらの説明もしっかり聞いていただけた。
質問もいくつかいただいた。
でも、その後なかなか連絡がない。
そんな時、
「そろそろこちらから連絡した方がいいかな」
と思う一方で、
「まだ検討している途中だったら、催促みたいに感じられないかな」
と迷うことがあります。
私自身、20年以上法人営業に携わっていますが、この「いつ連絡するか」は今でも大切にしています。
ただ、私は「何日待てば正解か」だけでは考えないようにしています。
3日後なのか、1週間後なのか
追客について調べると、
「○日後に連絡する」
「1週間を目安にする」
といった考え方を目にすることがあります。
もちろん、目安として参考になると思います。
ただ、実際の営業では同じ「検討します」でも、お客様によって状況はかなり違います。
担当者の方は前向きだけれど、上司への説明が必要なのかもしれません。
社内会議の日程が決まっているのかもしれません。
他社の提案と比較している途中かもしれません。
予算について確認しているのかもしれません。
あるいは単純に、日々の仕事が忙しくて検討する時間が取れていないだけかもしれません。
そう考えると、
「何日経ったか」より、「この商談は今どこで止まっているのか」
を考えることの方が、私は大切だと思っています。
私の場合は、商談の中で次の確認時期を決められていれば、そのタイミングで連絡します。
決められていない場合は、相手が検討するために必要な時間や社内での予定を思い返しながら、「そろそろ一度確認してもよさそうだ」と思えるタイミングを考えます。
ですから、私の中では「何日後」という一つの正解はありません。
私は商談の最後に、次の連絡をしやすくしておきます
できれば商談の中で、
「それでは、○日頃に一度こちらからご連絡してもよろしいでしょうか」
と確認しておきます。
これだけでも、その後の連絡はずいぶんしやすくなります。
こちらからも自然に連絡できますし、お客様から見ても突然催促されたという感じにはなりにくいと思います。
ただ、毎回そこまできれいに商談が終わるわけではありません。
話が盛り上がって、そのまま終わってしまうこともあります。
お客様から「またこちらから連絡します」と言われて終わることもあります。
私自身も、いつも完璧にできているわけではありません。
そんな時は、
「自分が返事を欲しいタイミング」ではなく、「相手が返事をしやすいタイミングはいつだろう」
と一度考えるようにしています。
「その後いかがでしょうか」だけで終わらせない
例えば、見積書を送って1週間。
そろそろ確認したい。
そんな時に、
「先日お送りしましたお見積書について、その後のご検討状況はいかがでしょうか」
と送ること自体が間違いだとは思いません。
私も状況によっては使います。
ただ、それだけでは相手からすると、
「まだ決まっていません」
で終わってしまうことがあります。
ですので私は、
「ご不明な点はございませんでしょうか」
「社内でご説明される際に、追加で必要な資料などございましたらお申し付けください」
「ご検討にあたり、こちらで整理した方がよいことがございましたらお気軽にお知らせください」
など、
相手が次の判断をするために、こちらで何かできることはないか
を考えて一言添えるようにしています。
返事を求めるだけではなく、こちらからも一つボールを渡すような感覚です。
返信がない理由は、こちらには分からない
ここは、長く営業をしていても難しいところです。
返信がないと、
「今回は難しかったかな」
と思うことがあります。
逆に、商談の感触が良かった時には、
「まだ社内で検討してくれているはず」
と思いたくなることもあります。
でも、本当のところは相手にしか分かりません。
だから私は、
返信がない=断られた
とも、
返信がない=まだ前向き
とも、できるだけ決めつけないようにしています。
こちらが勝手に答えを出してしまうのではなく、相手が答えやすい形でもう一度会話のきっかけを作ってみる。
追客メールには、そんな役割もあると思っています。
追客は「追いかけること」ではないと思っています
「追客」という言葉には、少し強い響きがあります。
お客様を追いかけて、何とか返事をもらう。
そんなイメージを持たれる方もいるかもしれません。
でも私は、少し違う捉え方をしています。
止まっている会話を、もう一度始めるきっかけを作ること。
その結果、
「今回は見送ります」
という返事になることもあります。
それでも、何も分からないまま何度も連絡するより、お互いに次へ進めます。
反対に、
「ちょうど社内で話していたところです」
「もう少し詳しく聞きたいです」
と、そこから商談が動き出すこともあります。
だからこそ、
「何日後に送ればいいのか」
だけで考えるのではなく、
この商談は今どこにいて、次にどんな会話ができれば前に進むのか。
私はそこから考えるようにしています。
営業メールは、文章をきれいに書くことだけが目的ではありません。
相手との関係を大切にしながら、次の会話につなげるためのものだと思っています。
もし今、
「検討しますと言われたまま止まっている」
「見積書を送ってから返事がない」
「連絡したいけれど、何と送ればいいか迷っている」
そんな商談があれば、まずは、
「何日経ったか」ではなく、「今どこで止まっているのか」
を一度整理してみてください。
それだけでも、次に送る一通の内容が少し変わってくると思います。
それでも、
「このタイミングで連絡してもいいのかな」
「何と書けば、催促のように感じられないだろう」
と迷うこともあると思います。
そんな時は、これまでの商談状況や相手とのやり取りを一度整理しながら、次に送る一通を一緒に考えるお手伝いもしています。
強く売り込むのではなく、相手との関係を大切にしながら、「次の会話」につながる一通を一緒に考えていければと思っています。