強さとやさしさは、つながっていた!

強さとやさしさは、つながっていた!

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昔から私は、

「優しいって、何だろう?」
「素直って、どういうことだろう?」

と、よく考えていました。

そして、なぜかいつも、

優しい人にならないと。

そう思っていたんです。(笑)

優しくできない自分はだめ。
相手の気持ちを考えられない自分もだめ。
イライラしたり、余裕がなくなったりする自分は、まだまだだめ。

そんなふうに、知らないうちに自分を縛っていたのかもしれません。

先日、めまいがひどくなり、救急外来を受診しました。

ストレッチャーに乗せてもらい、検査室へ運ばれたのですが、その動きが思っていた以上に激しくて……。

ガタン、と揺れるたびに体に響き、

「う……」

と思わず声がもれました。

吐き気もあり、とてもつらかったです。

いつもは、患者さんを運ぶ側でした。

「なるべく揺らさないように」と気をつけているつもりでしたが、実際に運ばれてみると、振動の大きさや怖さ、気持ち悪さを改めて知りました。

そのとき、

経験してみないと、わからない痛みもあるんだな

と思いました。

そして、もうひとつ思ったことがあります。

痛みを知っている人は、やさしいのかもしれない。

自分がつらい思いをしたからこそ、

「この人も怖いのかもしれない」
「本当は痛いのかもしれない」
「大丈夫なふりをしているだけかもしれない」

と、相手の気持ちを想像できることがあります。

自分が悲しい思いをしたからこそ、誰かの悲しみに気づける。

自分が傷ついたことがあるからこそ、同じ思いを人にさせたくないと思える。

それは、とても大きなやさしさなのかもしれません。

以前の私は、強い人というのは、

泣かない人。
人の意見に振り回されない人。
いつも堂々としている人。

そんなふうに思っていました。

でも、今は少し違うように感じます。

強さは、泣かないことではない。

悲しまないことでもない。

つらいときに「つらい」と感じること。
悲しいときに、ちゃんと悲しむこと。
それでも少しずつ、自分のペースで前に進んでいくこと。

そんな中に、本当の強さがあるのかもしれません。

強さとやさしさは、つながっていた!

そう思ったのです。

ここまで書いておきながら、私は今でも「優しい人にならないと」と思うことがあります。(笑)

きっと私だけではなく、

「ちゃんとしなければ」
「迷惑をかけてはいけない」
「いつも明るくいなければ」
「弱音を吐いてはいけない」

そんなふうに、自分なりのルールで自分を縛っている人もいるのではないでしょうか。

でも、もし自分を責めそうになったら、

「私は何もできていない」

と決めつける前に、できたことをひとつ探してみてください。

誰かの話を聞けた。
仕事に行けた。
「ありがとう」と言えた。
つらい中でも、今日を過ごせた。

大きなことでなくて大丈夫です。

できなかったことばかりに目が向く日も、探してみると、できていることは案外あるものです。

自分を縛っていることに気づいたら、いきなり手放さなくても大丈夫。

いつも優しくなくてもいい。
いつも素直でなくてもいい。
迷ったり、怒ったり、泣いたりしてもいい。

それでもあなたは、誰かを大切にしたいと思っている。

自分を振り返ることができる。
誰かの痛みに気づこうとしている。

それなら、あなたはもう十分に、やさしさを持っているのだと思います。

もしかすると、なりたい自分になれていないのではなく、

もう、あんがい出来ているのかもしれません。

これからは、誰かだけでなく、自分にも少しやさしさを向けてあげたい。

私自身も、そう思っています。

言葉にすることで、
「案外できていた自分」に気づくことがあります。

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