「なぜ月次レポート業務は属人化しやすいのだろう?」
皆さんは考えたことがありますか?
実際に、前任者が異動や退職をしてしまい、引継ぎもないまま月次レポート業務を任された経験はないでしょうか。
考えただけでも頭が痛くなりますね。
では、少し掘り下げて考えてみましょう。
月次レポート業務が属人化する理由はいくつもあります。
・担当者しか集計ルールを知らない
・上司は結果だけを求めており、作成プロセスを把握していない
・Excelファイルが複雑化している
・元データの保存場所が分からない
・レポート作成の目的が共有されていない
・マニュアルが整備されていない
私の経験では、このような状況は決して珍しいことではありません。
「あぁ、それあるな……」
と思われた方も多いのではないでしょうか。
なぜ気付かれないのか
Excelの中級者以上であれば、元データやレポートファイルから処理内容を推測し、ある程度は理解できるかもしれません。
しかし実際には、そのようなリバースエンジニアリングを行う人はそれほど多くありません。
多くの場合、
・分からないから前任者に聞く
・前任者がいない
・とりあえず今まで通り続ける
という流れになり、属人化がさらに進んでしまいます。
属人化を防ぐために必要なこと
属人化を防ぐためにはどうすれば良いのでしょうか。
私は次の考え方が出発点になると思っています。
属人化の問題は担当者の能力ではなく、仕組みの問題である。
担当者が優秀だから業務が回っている状態は、一見すると問題がないように見えます。
しかし、その担当者が異動や退職をした瞬間に業務が止まるのであれば、それは仕組みとして問題があります。
そのため、
・マニュアルを整備する
・データの保存場所を決める
・ファイル名のルールを決める
・操作をできるだけ簡単にする
・変更時の対応方法を決めておく
といった仕組みづくりが重要になります。
私が設計した月次レポート業務の例
私が設計した月次レポート業務では、担当者が行う作業をできるだけ少なくしています。
行う作業は以下の3つだけです。
1.代理店から送られてきたファイルを指定ルールで保存する
2.Excelを開いて「すべて更新」を実行する
3.年月が分かるファイル名に変え(名前を付けて保存)する
これだけです。
処理時間も1分程度です。
担当者が複雑な集計ロジックを理解していなくても、運用できるように設計しています。
属人化対策にも前提条件がある
ただし、このような仕組みを構築するためには前提条件もあります。
それは、
入力されるデータの構成が大きく変わらないこと
です。
例えば、代理店から送られてくるデータの列構成や項目名が毎回変わってしまうと、自動処理は難しくなります。
幸い、多くの代理店はシステムから出力したデータを利用しているため、大幅に形式が変わることはありません。
その前提を活用して、継続的に運用できる仕組みを構築しています。
まとめ
属人化を防ぐために重要なのは、担当者に頑張ってもらうことではありません。
重要なのは、
・誰でも運用できるようにすること
・手順を明確にすること
・操作をシンプルにすること
・データの流れを理解すること
です。
私は、属人化対策とはツール導入ではなく、継続して運用できる仕組みを作ることだと考えています。
月次レポート改善を考える際は、「誰が作るか」ではなく、「誰でも作れるか」という視点で見直してみると、新しい発見があるかもしれません。
次は「問題の原因はデータではなく○○○の流れにある」というテーマを掘り下げていきたいと思います。
前回の記事。