在庫は合っているのに、なぜ儲からないのか

在庫は合っているのに、なぜ儲からないのか

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ビジネス・マーケティング
「粗利率がいちばん高い商品が、いちばん儲かっていない」。在庫を持つ商売では、これが普通に起きます。

粗利率59%の商品が、1年で数個しか売れない。棚の一等地を占領して、仕入れたお金がそこで眠り続けている。一方で粗利率51%の目立たない商品が、同じ期間に何度も入れ替わって、そのたびに利益を置いていく。

どちらが会社にお金を残しているかは、粗利率だけを見ても分かりません。

■ 抜けているのは「何回売れたか」

粗利率は「1個売れたときにいくら残るか」しか教えてくれません。回転と掛け合わせないと、その商品が在庫に置いたお金をどれだけ働かせたかは見えません。

小売やバイヤーの世界では、これを交叉比率と呼びます。

 交叉比率 = 粗利率(%)× 商品回転率

回転率は「期間の売上原価 ÷ 在庫金額」。仕入れたお金が何回転したかです。

■ 並べると順番が変わる

サンプルデータ(雑貨・食品・文具の12商品/3か月分)を集計した結果です。

・紅茶アソート 粗利率55.9%・回転8.44 → 交叉比率 472
・マグカップ  粗利率57.1%・回転3.69 → 交叉比率 211
・レターセット 粗利率59.0%・回転1.00 → 交叉比率 59

レターセットは粗利率が最も高いのに、いちばん下です。しかも45日間動いておらず、ロス率は12.5%。棚から外すか、値下げして現金に換えるか、判断が要る商品です。粗利率の順に並べていたら、優等生に見えていました。

■ 在庫が合うことと、儲かることは別

棚卸で数が合うと安心しますが、それは「減っていない」という意味でしかありません。どの商品が利益を残し、どれが場所とお金を食っているかは、別の数字を持たないと見えません。

必要なのは4つだけです。仕入れた日と数、売れた日と数、原価、売価。これがあれば、粗利も回転率も交叉比率も滞留日数も計算できます。

■ 道具は何でもいい

ノートでも、Excelでも、在庫システムでも構いません。月末にまとめて集計しようとすると、まず続きません。続けられるものがいちばんです。

私は小売の店舗と本部で8年、発注と全店のバイヤーを担当し、日次の売上・粗利・ロス率を見ていました。そのとき手元にあったら助かったと思っていたものを、Excelにしてココナラで出品しています。上の数字も、その付属サンプルから出したものです。

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