Amazonは売上だけ見ても利益が分からない|Settlementから実質利益を確認する考え方

Amazonは売上だけ見ても利益が分からない|Settlementから実質利益を確認する考え方

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ビジネス・マーケティング
Amazon販売で売上が伸びている。

それなのに、

「思ったほどお金が残らない」
「どの商品が本当に儲かっているのか分からない」
「入金額を見ても、利益と一致しない」

と感じることがあります。

これは不思議なことではありません。

Amazon販売では、

売上
入金
利益
Cash

が、それぞれ別の数字だからです。


■ 売上が100万円あっても、100万円が利益ではない

たとえば、ある月のAmazon売上が、

1,000,000円

だったとします。

数字だけを見ると、

「今月は100万円売れた」

ということになります。

しかし、実際にはここから、

・商品原価
・Amazon関連費用
・配送やFBA関連費用
・返金や調整
・広告費
・その他の販売関連費用

などを確認する必要があります。

仮に、

売上:1,000,000円
商品原価:400,000円
Amazon関連費用等:250,000円
広告費:100,000円

だった場合、

単純化した利益イメージは、

1,000,000円
− 400,000円
− 250,000円
− 100,000円
= 250,000円

です。

売上は100万円でも、
実際に残る利益は25万円ということがあります。


■ 「Amazonから入金された金額」も利益ではない

もう一つ混同しやすいのが、

Amazonからの入金額

です。

入金額には、一定期間の売上や費用、返金、調整などの結果が反映されます。

しかし、

「口座に600,000円入ったから、利益も600,000円」

という意味ではありません。

なぜなら、

商品を仕入れるために支払った原価や、
別途管理している広告費など、
入金額だけでは判断できないコストがあるからです。

そのため、

入金額 = 利益

として判断すると、
実際の収益性を見誤る可能性があります。


■ そこで確認したいSettlement

Amazon販売の取引を確認するとき、
重要になるデータの一つがSettlementです。

Settlementを見ることで、

「Amazon上で、どのような取引・費用・調整が発生しているか」

を確認する材料になります。

ただし、

Settlementを開いただけで、
自動的に「本当の利益」が完成するわけではありません。

実質利益を見るためには、

Settlementの取引情報
+ 商品原価
+ 必要な追加費用情報

を整理して考える必要があります。


■ 未知の費用を勝手に分類しない

ここは非常に重要です。

Settlementには、
販売者の状況によってさまざまな取引項目が現れることがあります。

そのため、

「これはたぶんFBA費用」
「これはたぶん広告費」

というように、
分からない費用を自動的に決めつけるのは危険です。

分からない項目は、

未分類
要確認

として残し、

内容を確認してから利益計算へ進む方が安全です。

利益分析では、

「数字が埋まっていること」

より、

「数字の意味が確認できていること」

の方が重要です。


■ SKU単位で見ると、売上順位と利益順位が変わることがある

Amazonでは、

「一番売れているSKU」

が、

「一番利益を生んでいるSKU」

とは限りません。

たとえば、

SKU-A

売上:300,000円
利益:60,000円

SKU-B

売上:200,000円
利益:70,000円

だった場合、

売上ではAが上ですが、
利益ではBが上です。

さらに広告費や在庫資金まで含めて考えると、
判断はまた変わります。

だから、

売上ランキングだけを見て、

「このSKUをもっと伸ばそう」

と判断するのは早い場合があります。


■ 利益率だけでなく「利益額」も見る

利益率が高い商品でも、
販売数が極端に少なければ、
事業全体への貢献額は小さいことがあります。

逆に、

利益率はそれほど高くなくても、
販売数が多いため、
大きな利益額を生んでいるSKUもあります。

そのためSKUを見るときは、

・売上
・利益額
・利益率

を分けて確認することが重要です。


■ さらに重要なのが「在庫資金」

Amazon販売では、
利益だけではなく在庫もCashを使います。

たとえば、

あるSKUの在庫に300,000円分の仕入資金が使われているとします。

その商品がすぐ売れるなら、
比較的早くCashに戻ります。

しかし販売速度が遅ければ、

300,000円のCashが長期間、
在庫として拘束されることになります。

つまり、

「利益が出る商品」

でも、

「Cashを大量に使う商品」

である可能性があります。


■ 利益と在庫資金を同時に見る

たとえば2つのSKUがあるとします。

SKU-A

月間利益:50,000円
在庫資金:100,000円

SKU-B

月間利益:60,000円
在庫資金:500,000円

利益だけを見ると、
SKU-Bの方が魅力的に見えます。

しかしSKU-Bは、
Aの5倍の在庫資金を使っています。

もちろん、
これだけでAが優れていると判断することはできません。

販売速度、
発注リードタイム、
欠品リスク、
利益率、
成長性

なども確認する必要があります。

ただし、

「利益だけでは経営判断が足りない」

ということは分かります。


■ Amazon販売で最低限分けて見たい数字

月次でAmazon事業を見るなら、

少なくとも次の数字は分けて考えたいところです。

・売上
・Amazonからの入金
・商品原価
・Amazon関連費用
・返金や調整
・広告費
・SKU別利益
・SKU別利益率
・在庫資金

これらを混ぜずに整理すると、

「売れているのに儲からない」

という状態を見つけやすくなります。


■ まず確認するのは「データが揃っているか」

利益を計算する前に確認したいのが、

データの完全性です。

たとえば、

・原価が未設定のSKUがないか
・未分類の費用が残っていないか
・要確認項目がないか
・入金額との大きな差異がないか

などです。

データが不完全な状態で、

「このSKUは利益率15%」

と表示されても、
その数字をそのまま経営判断に使うのは危険です。

だから順番としては、

データ確認
費用確認
入金照合
SKU利益
在庫資金

と進める方が安全です。


■ 売上ではなく「何が残ったか」を見る

Amazon販売では、
売上が大きくなるほど事業が成長しているように見えます。

しかし、

重要なのは売上そのものではなく、

「すべての必要コストを確認したあと、何が残ったか」

です。

そして、

利益が残っていても、

その利益を生むために、
どれだけ在庫資金を使っているのか。

ここまで確認すると、
SKUを見る視点が変わります。


■ 次の段階では12か月Cashにつなげる

SKU利益と在庫資金が分かったら、
次に確認したいのは事業全体のCashです。

利益が出ていても、

・在庫仕入が増える
・入金タイミングがずれる
・広告投資を増やす
・固定費が増える

といった条件によって、
Cashが不足することがあります。

そのため経営管理では、

Settlement
SKU実質利益
在庫資金
Cash

までつなげて考えると、
より実務的になります。


■ 改善段階では「どのSKUから何を変えるか」

数字が確認できたら、
次は改善です。

たとえば、

利益率が低いSKUなら、

・価格
・原価
・広告費

を確認する。

在庫資金が大きいSKUなら、

・販売速度
・発注量
・在庫日数

を確認する。

欠品リスクが高いSKUなら、

・必要在庫数
・リードタイム

を確認する。

このように、

SKUごとに問題が違えば、
取るべきActionも変わります。


■ Excelで一つの流れにする

SettlementやSKU情報を毎月手作業で整理すると、

費用分類
原価確認
入金照合
SKU利益計算
在庫資金確認

だけでも作業が増えていきます。

そこで私は、

SettlementデータとSKU情報をもとに、

・費用分類
・入金照合
・未分類/要確認Gate
・原価未設定SKU確認
・SKU別実質利益
・SKU別利益率
・在庫資金

を一つの流れで確認できるExcelツールとして整理しています。

Coconalaでは、

「Amazon実質利益Excel」

として公開しています。

さらに、

SKU利益だけではなく、

在庫資金
12か月Cash
KPI
Decision
Action
Monthly Review

までAmazon事業全体を管理したい方向けには、

「Amazon経営判断Excel」

があります。

また、

SKUごとに、

価格
広告
在庫

の改善候補を比較し、

Priority
Test
Before / After
Monthly Review

まで改善サイクルを回したい場合には、

「Amazon 利益改善Excel」

という形で整理しています。

用途に応じて、
プロフィールの出品一覧から確認できます。


■ 最後に

Amazon販売で重要なのは、

「いくら売れたか」

だけではありません。

確認したいのは、

「費用と原価を確認したあと、SKUごとにいくら利益が残ったか」

です。

さらに、

「その利益を作るために、在庫へいくらCashを使っているか」

まで見る。

売上
入金
利益
在庫資金
Cash

を分けて考えるだけでも、
Amazon事業の見え方は大きく変わります。

売上だけを追うのではなく、
まず自社のSettlementと原価情報から、

「何が本当に残っているのか」

を確認してみてください。
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