※この記事は、雑誌の人生相談コーナーでの経験をもとに書いています。
人生相談の文章を読んでいると、
「こんなことで悩んでいる自分がおかしいのでしょうか」
という言葉が出てくることがあります。
「もっと大変な人はいっぱいいるのに」
「こんなことで悩むなんて、情けないですよね」
「たいしたことじゃないんですけど……」
そう前置きしてから、長い悩みを書いてくる人もいます。
⸻
でも、本当に大切なのは、その悩みが「大したことなのかどうか」ではありません。
その人が、実際に苦しんでいるかどうか。
そこだと思います。
他の人から見れば「そんなことで?」と思うことでも、本人にとっては、毎日気になってしまうことがあります。
⸻
たとえば、
職場でちょっとしたことで注意された。
友人から以前より連絡が来なくなった。
恋人の態度が少し変わった気がする。
周りから見れば、「よくあること」かもしれません。
でも本人は、
「嫌われたのかな」
「何か悪いことをしたのかな」
「このまま関係が終わってしまうのかな」
と考え続けてしまう。
⸻
ここで、
「そんなこと気にしなければいい」
と言われても、なかなか気にしないようにはできません。
なぜなら、悩んでいる本人にとっては、単なる出来事ではなく、その出来事から、いろいろな意味を読み取っているからです。
「注意された」という事実の裏に、「自分は必要とされていないのかもしれない」という不安があるかもしれない。
「連絡が減った」という出来事の裏に、「自分は大切にされていないのかもしれない」という寂しさがあるかもしれません。
⸻
だから、悩みを小さく扱ってしまうと、その奥にある本当の苦しさまで見えなくなってしまいます。
「たいしたことじゃない」と言ってしまえば、考える必要もなくなるように思えます。
でも実際には、考えないようにするほど、頭の中では何度も同じことを考えてしまう。
そんなことがあります。
⸻
そして、もう一つ気をつけたいのが、
「こんなことで悩む自分は弱い」
と考えてしまうことです。
悩みそのものに加えて、悩んでいる自分まで責めてしまう。
すると、苦しさが二重になります。
⸻
悩みというのは、大きさを競うものではありません。
「もっと大変な悩みを抱えている人がいるから」といって、自分の苦しさをなかったことにする必要はないのです。
むしろ、
「自分はなぜ、これほど気になっているんだろう」
と考えてみる。
そこには、
認めてほしい。
大切にしてほしい。
嫌われたくない。
安心したい。
そんな、自分でも気づいていなかった気持ちが隠れていることがあります。
⸻
仕事でも、恋愛でも、家族でも、人間関係でも同じです。
「こんなことくらいで」と思っていることの中に、実は、自分が大切にしているものが隠れていることがあります。
だから、出来事の大きさだけで悩みを判断しないほうがいい。
⸻
人生相談で私が大切にしているのは、
「それは大した悩みではありません」
と判断することではありません。
まず、
「なぜ、そんなに気になっているのか」
を一緒に考えることです。
出来事を一つずつ整理していくと、本人が思っていた悩みとは、少し違うものが見えてくることがあります。
「自分は何に苦しんでいたんだろう」
ということが、少しずつわかってくる。
⸻
もし今、
「こんなことで悩んでいる自分がおかしいのかな」
と思っているなら、まずは、その悩みを小さくしようとしなくてもいいと思います。
大したことがあるかどうかではなく、
自分がなぜ、それほど気になっているのか。
そこから考えてみてください。
⸻
一人で考えていると、
「気にしすぎ」
「考えすぎ」
で終わってしまうことがあります。
でも、誰かと一緒に整理してみると、その悩みの奥にある気持ちが見えてくることがあります。
⸻
私は雑誌の人生相談で、数え切れないほどの相談文を読んできました。
その経験をもとに、あなたが書いたことを一緒に整理しながら、「本当は何に悩んでいるのか」を考えるお手伝いをしています。
うまく説明できなくても大丈夫です。
「たいしたことじゃないんですが……」
というところからでも構いません。
▼相談サービスはこちら