何かがおかしい。でも、何がおかしいのかわからないときに考えること

何かがおかしい。でも、何がおかしいのかわからないときに考えること

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以前、雑誌で人生相談のページを担当していました。

回答者は、とある著名人。

私の仕事は、多くの中から掲載する相談文を選び、その方の回答を文章にまとめることでした。


たくさんの相談文を読んでいると、

「これが悩みです」

とはっきり書かれているものばかりではありません。

むしろ、

「何が嫌なのかわからない」
「別に大きな問題があるわけではない」
「でも、なんとなく苦しい」

という相談も少なくありませんでした。


たとえば、

恋人との関係に大きな問題はない。

喧嘩が多いわけでもない。

相手が嫌いになったわけでもない。

それなのに、一緒にいると疲れる。

そんなとき、

「自分が贅沢なのかな」

「もっと相手に感謝しなきゃいけないのかな」

と考えてしまう人がいます。


でも、ここで大切なのは、

「何が問題なのか」をすぐに決めようとしないことです。

まず、

「何かがおかしいと感じている」

という自分の感覚を、そのまま認めてみる。

それだけでもいいのです。


なぜなら、

「何がおかしいのかわからない」

ということと、

「何も問題がない」

ということは、同じではないからです。


たとえば、

本当は相手に気を遣いすぎているのかもしれない。

自分の希望を言えなくなっているのかもしれない。

以前は楽しかったことが、今は楽しくなくなっているのかもしれない。

あるいは、相手ではなく、自分自身の生活や価値観が変わったのかもしれません。


だから、

「私は何に不満なんだろう?」

と考えるだけではなく、

「いつから、こう感じるようになったんだろう?」

と考えてみる。

すると、少し違ったものが見えてくることがあります。


これは恋愛だけではありません。

仕事でも、

「別に嫌な職場ではない。でも、毎日行くのがつらい」

ということがあります。

家族との関係でも、

「仲が悪いわけではない。でも、一緒にいると疲れる」

ということがあります。

友人関係でも、

「嫌いではない。でも、会ったあとにどっと疲れる」

ということがあります。


こういうとき、

「自分はどうしてこんなことも我慢できないんだろう」

と、自分を責めてしまう人もいます。

でも、

苦しさには、必ずしも分かりやすい理由があるとは限りません。


大切なのは、

「理由を見つけること」よりも、

「自分の中で何が起きているのか」を少しずつ見ていくことです。

何が嫌なのか。

何を我慢しているのか。

何を怖がっているのか。

何を失いたくないのか。

そして、

本当はどうなったら少し楽になれるのか。


悩みというのは、

最初からきれいに言葉になっているわけではありません。

「なんとなく嫌だ」

「なぜか苦しい」

という感覚から始まることもあります。

そこから一つずつ言葉にしていくと、

自分でも気づいていなかった本当の悩みが見えてくることがあります。


私は人生相談でも、

いきなり「こうしたほうがいい」と答えを出すことは大切ではないと思っています。

まず、

「この人は、何に引っかかっているんだろう」

と考える。

本人がまだ言葉にできていない部分も含めて、

悩みを一つずつ整理していく。

その中で、

「自分が本当に気にしていたのは、これだったのか」

と気づくことがあります。


もし今、

「何かがおかしい気がする」

と思っているのに、

「何がおかしいのか説明できない」

という状態なら、

無理に答えを出さなくても大丈夫です。

うまく言葉にできないこと自体が、悩みの一部なのかもしれません。

私は普段、そんなふうに整理できていない悩みも含めて、一緒に考えるお手伝いをしています。

うまく説明できなくても、そのまま書いてください。

そこから、一緒に整理していきます。

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