※この記事は、雑誌の人生相談コーナーでの経験をもとに書いています。
以前、私は雑誌の人生相談のページを担当していました。
たくさんの相談文の中に、例えば、
「最近、仕事のことで悩んでいます。友人にも相談したのですが、話を聞いてもらっても、どうしたらいいのかわかりません」
という相談がありました。
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一見すると、
信頼できる人に話を聞いてもらう。
自分の気持ちを吐き出す。
アドバイスをもらう。
そんなことで、少しは気持ちが楽になりそうです。
実際、誰かに話すだけで救われることもあります。
でも、
「話したのに、なぜかスッキリしない」
ということもあります。
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それは、話を聞いてくれた人が悪いわけでも、相談者の話し方が悪いわけでもありません。
「誰かに話すこと」と、
「悩みが整理されること」は、
同じではないからです。
たとえば、
「仕事を辞めようか迷っている」
と相談したとします。
すると、
「そんなに辛いなら辞めたほうがいいよ」
「次の仕事を探してから辞めればいいんじゃない?」
と、アドバイスをもらう。
でも、その言葉を聞いても、
「でも、辞めるのも怖いんです」
となってしまう。
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もしかすると、この人が悩んでいるのは、
「仕事を辞めるべきか」
だけではないのかもしれません。
仕事を辞めた後の生活が不安なのかもしれない。
今まで積み上げてきたものを失うのが怖いのかもしれない。
周囲から「逃げた」と思われるのが嫌なのかもしれない。
あるいは、
本当は仕事そのものではなく、職場の人間関係に疲れているのかもしれません。
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そう考えると、
「仕事を辞めたほうがいいでしょうか」
という質問の奥には、
「私はいったい何が嫌なんだろう」
という、もっと別の問題が隠れている可能性があります。
もちろん、本人が最初からそこに気づいているとは限りません。
むしろ、
「辞めるべきか、続けるべきか」
ということばかり考えてしまうからこそ、余計に悩みが長引いてしまうことがあります。
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以前、「一人で考えても、悩みが整理できない理由」という記事でも書きましたが、
▼記事はこちら
悩んでいるときは、頭の中でいろいろな気持ちが絡まっています。
だから、
「どうすればいいか」
を考え続けても、なかなか答えにたどり着けません。
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そんなときは、
「どうすればいいか」
の前に、
「私は何に悩んでいるんだろう」
と考えてみる。
仕事を辞めたいのか。
職場から離れたいのか。
今の生活を変えたいのか。
それとも、ただ誰かに気持ちをわかってほしいのか。
一つずつ分けて考えてみると、最初はひとつに見えていた悩みが、いくつかの問題に分かれてくることがあります。
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これは仕事に限ったことではありません。
恋人と別れたい。
親と距離を置きたい。
友人との関係に疲れた。
家族に言いたいことがある。
そんなときも、
「どうすればいいか」
の前に、
「自分はいったい何に引っかかっているんだろう」
と考えてみる。
すると、
最初に考えていた問題とは別のものが見えてくることがあります。
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人生相談では、
相談者が最初から自分の本当の悩みを言葉にできているとは限りません。
「どうしたらいいですか」
という質問の奥に、本人にもまだ見えていない気持ちが隠れていることがあります。
だからこそ、誰かと話しながら、その気持ちを一つずつ整理していくことに意味があります。
アドバイスをもらって、すぐに答えを出す必要はありません。
まず、
「自分は何に悩んでいるのか」
を一緒に考えてみる。
それだけでも、見えてくるものが変わることがあります。
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もし今、
「誰かに相談したいけれど、何から話せばいいのかわからない」
「こんなことで相談していいのかな」
「自分でも何に悩んでいるのかわからない」
という状態なら、無理に相談内容を整理する必要はありません。
うまく言葉にできなくても、そのまま書いてください。
内容を整理したうえで、文章でお答えします。
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