※この記事は、雑誌の人生相談コーナーでの経験をもとに書いています。
以前、私は雑誌の人生相談のページを担当していました。
たくさんの相談文を読んでいると、こんな悩みがありました。
「人間関係で悩んでいます。相手に嫌われるのが怖くて、いつも相手に合わせてしまいます」
「本当は嫌なことでも断れません」
「自分の意見を言うと、相手を傷つけてしまいそうで……」
一見すると、
「もっと自分の意見を言えばいい」
「嫌なことは断ればいい」
と思うかもしれません。
でも、本人にとっては、そんなに簡単なことではありません。
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なぜなら、
「相手を優先すること」が、本人にとっては悪いことではないからです。
相手が困っているなら助けてあげたい。
相手が嫌な思いをするなら、自分が我慢すればいい。
そのほうが人間関係はうまくいく。
そう考えている。
だから、
「自分の気持ちをもっと大切にしましょう」
と言われても、
「でも、相手の気持ちも大切だから……」
となってしまいます。
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もちろん、相手の気持ちを考えることは悪いことではありません。
むしろ、人間関係では大切なことです。
問題は、
「相手の気持ちを考えること」と、
「自分の気持ちを無視すること」が、
いつの間にか一緒になってしまうことです。
例えば、
友人から食事に誘われたとします。
本当は疲れている。
今日は家でゆっくりしたい。
でも、
「断ったら悪いかな」
と思って、
「いいよ」
と答える。
その場では、それで終わります。
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でも、こういうことが何度も続くと、
「どうして私は、いつも我慢しているんだろう」
という気持ちが出てくることがあります。
そして、さらに困るのは、
そんな不満を感じた自分に対して、
「こんなことでイライラするなんて、自分は嫌な人間だ」
と思ってしまうことです。
本当は、
「今日は行きたくなかった」
だけなのかもしれません。
それなのに、
「行きたくないと思った自分が悪い」
と考えてしまう。
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すると、
相手に合わせる。
↓
自分が我慢する。
↓
不満がたまる。
↓
そんな自分を責める。
という循環ができてしまいます。
こうなると、相手との関係だけでなく、
「自分自身との関係」まで苦しくなってしまいます。
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以前、「自分が悪いと考えてしまう人ほど、苦しくなる理由」という記事でも書きましたが、
▼記事はこちら
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相手を優先してしまう人も、これと少し似ています。
「自分が我慢すればいい」
と思っているうちに、
「自分は本当はどうしたいのか」
ということが、後回しになってしまう。
でも、自分の気持ちを後回しにすることと、相手を大切にすることは、同じではありません。
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例えば、
「今日はちょっと疲れているから、また今度にしたい」
と思ったなら、
「行きたくないと思っている自分は冷たい」
と考える必要はありません。
「私は今日は休みたいんだな」
と、自分の気持ちをそのまま認めてみる。
相手に伝えるかどうかは、そのあと考えればいい。
まずは、
「自分は何を感じているのか」
を、自分自身が分かってあげる。
それだけでも違います。
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人生相談を読んでいると、
「相手のために我慢すること」が習慣になっている人がいます。
でも、
「相手を大切にすること」と、
「自分を後回しにすること」は、
別のものです。
相手の気持ちも大切。
でも、自分の気持ちも大切。
どちらか一方を選ばなくてもいいのだと思います。
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もし今、
「いつも人に合わせてしまう」
「断りたいのに断れない」
「相手の機嫌を気にして疲れてしまう」
「自分が何をしたいのか、よくわからない」
という状態なら、
まずは、
「私は本当はどうしたいんだろう」
と考えてみてください。
すぐに答えが出なくても構いません。
「本当は嫌だった」
「本当は寂しかった」
「本当はもっと大切にしてほしかった」
そんな気持ちに気づくことから始めてもいい。
自分を大切にするというのは、
いきなり自分勝手になることではありません。
まず、自分の気持ちを、
「そんなふうに思っていたんだね」
と、自分自身が聞いてあげることなのかもしれません。
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もし誰かに相談したいけれど、
「こんなことで悩んでいると言ったら、どう思われるだろう」
と考えてしまうなら、無理にきれいにまとめなくても大丈夫です。
うまく言葉にできなくても、そのまま書いてください。
内容を整理したうえで、文章でお答えします。
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