※この記事は、雑誌の人生相談コーナーでの経験をもとに書いています。
以前、私は雑誌の人生相談のページを担当していました。
たくさんの相談文を読んでいると、
「うまく説明できないんですけど……」
という言葉から始まる相談が、少なくありませんでした。
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何があったのか。
何が嫌なのか。
自分はどうしたいのか。
それを説明しようとすると、うまく言葉が出てこない。
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でも、
言葉にできないからといって、悩みが小さいわけではありません。
むしろ、本当に苦しいときほど、うまく説明できないことがあります。
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例えば、
「なんとなく嫌なんです」
「何かがおかしい気がします」
「うまく言えないけど、もう疲れました」
そんな言葉しか出てこない。
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それでも、その人の中では、
相手の言葉。
そのときの出来事。
これまで我慢してきたこと。
いろいろなものが積み重なっています。
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だから、
「何が嫌なの?」
と聞かれても、
一つに絞ることができない。
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そして、うまく説明できないと、
「自分でも何に悩んでいるのかわからない」
「こんなことも説明できない自分がおかしいのかな」
と、さらに自分を責めてしまうことがあります。
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でも、悩みというのは、
最初からきれいに言葉になっているものばかりではありません。
むしろ、
言葉になっていないからこそ、悩み続けていることがあります。
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例えば、
「恋人と別れたいのか、別れたくないのかわからない」
という悩みがあったとしても、
本当は「別れるかどうか」だけが問題ではないかもしれません。
寂しいのかもしれない。
傷つけたくないのかもしれない。
一人になるのが怖いのかもしれない。
それとも、もう疲れてしまったのかもしれません。
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だから、
「何に悩んでいるのか」を最初から完璧に説明する必要はありません。
話しているうちに、
「あ、自分が嫌だったのは、そこだったんだ」
と気づくこともあります。
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大切なのは、
うまく話すことより、少しずつ言葉にしてみること。
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「これが嫌だった」
「ここが引っかかっている」
「本当はこうしてほしかった」
そんな小さな言葉を一つずつ出していく。
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すると、
最初はバラバラだった出来事や気持ちが、
少しずつつながってくることがあります。
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もし今、
「自分でも何に悩んでいるのかわからない」
と思っているなら、
無理にきれいに説明しなくてもいいと思います。
「うまく言えないんですが……」
というところから始めてもいい。
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そこから一つずつ言葉にしていけば、
自分でも気づいていなかった気持ちが見えてくることがあります。
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一人で考えていると、
頭の中で同じことを何度も繰り返してしまうことがあります。
でも、誰かに話してみると、
「自分はここで引っかかっていたんだ」
と気づけることがあります。
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私は雑誌の人生相談で、数え切れないほどの相談文を読んできました。
その経験をもとに、うまく説明できない悩みでも、一つずつ言葉にしながら整理するお手伝いをしています。
きれいにまとめる必要はありません。
「何から話せばいいのかわからない」
というところからでも大丈夫です。
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