今回は『結果を出せる人の脳の習慣「初めて」を増やすと脳は急成長する』(茂木健一郎・著)という本を手に取りました。
実は以前、茂木健一郎さんの講演を聞いたことがあるのですが、それが非常に面白かったんです。脳科学者の方ということもあり「少し専門的で難しいお話になるのかな」と思っていたのですが、1時間ずっと面白くて、完全に集中して聴き入ってしまった内容でした。そんなきっかけもあり、今回は茂木健一郎さんの著書をご紹介したいと思います!
本書は、脳を活性化させて結果を出すための習慣が解説されています。今回はその第1章「初めての経験が脳を目覚めさせる」を読んで学んだことをまとめました。
第1章:初めての経験が脳を目覚めさせる
1. 今の日本に必要なのは「アウェーに行くこと」と「根拠のない自信」
現代の日本にはあらゆる課題がありますが、かつての日本と違い「きっといい未来が待っている」という元気さが失われていると著者は指摘します。
いかに元気になるか、そのためには「習慣を変えること」が大切なのだそうです。そして習慣を変えるためには、自分にとって心地いい場所(ホーム)に居続けるのではなく、あえて負荷がかかる「アウェー」に足を踏み入れることが必要とのこと。たとえ負けを覚悟してでもアウェーに行くことが大事であり、勝てる場所(ホーム)にばかりいると活力が減退してしまうそうです。
今私たちに必要なのは「根拠のない自信」であり、アウェーに行くことで自分の中に眠る潜在的な能力を引き出せる可能性があるとのことでした。
2. 「ある文脈の中での最適解」に縛られない
かつてのように一つの会社で一生働く時代であれば、「ある文脈の中で最適な行動をとる」ことが有能とされていました。しかし、日本で良しとされてきたこの働き方に慣れすぎると、文脈がない(決まったルールがない)場所に出た時に何をすればいいか分からなくなってしまうそうです。
特定の文脈でしか能力を発揮できない人を作り出してしまっているのが今の日本の課題であり、重要なのは「部分最適」と「全体最適」の違いを理解することだと言います。ただし、全体最適だけが良いというわけではなく、「最適解は一つだけではない」と知ることが大切なのだそうです。
3. アウェー体験が脳の可能性を広げる
ホームに居続けても伸び代は限られてしまいますが、アウェーに行くこと自体は決して難しくないそうです。アウェーのルールに合わせて自分を変えようとすれば、人間は勝手に順応していくとのこと。アウェー体験が豊富な人ほど、状況に応じたスイッチの切り替えが早くなるそうです。
大人の「安全基地」は自分で作る
赤ちゃんにとって世界はすべてアウェーですが、親という「安全基地(守られている場所)」があるからこそ何でも試すことができます。大人の場合は、自分自身で安全基地を見つける必要があるとのことです。
うまくいかない=脳が成長している証拠
アウェーでうまくできないことは、むしろ歓迎すべき状態だそうです。脳のシナプス結合が作られている最中であり、できるようになっていく過程で快楽物質が出るのだと言います。恥ずかしがって行動しないのは、脳を甘やかしているのと同じとのことでした。
4. 目指すべきは「リラックスした集中(フロー状態)」
アウェーに身を置くと緊張しがちですが、緊張はパフォーマンスを低下させ、新しいことの吸収を妨げてしまうため良くないそうです。
一つのことに凝り固まっている状態を「居着いている」と呼び、これを避けるのがポイントとのこと。目指すべきは、余計な力が抜けていて流れるように動ける「リラックスしつつ集中している状態(フロー状態)」だそうです。何かがあったらすぐに動けるよう、アイドリングができている状態をつくるのが理想とのことでした。
5. 失敗の場数を踏み、日常で「初めて」を増やす
アウェーは「不安と期待」で揺れ動く状態です。普段からこの状態を経験していないと、いざという時に緊張して何もできなくなってしまうそうです。
これを改善するには、とにかく場数を踏んで失敗を経験するのが一番とのこと。失敗が怖い人は、勇気を出して「失敗とはどういうものか」を実際に経験してみるのが良いと書かれていました。
いきなり大きな挑戦をしなくても、「初めての店に入る」「いつもと違う道を歩く」といった日常の小さな「初めて」や「不慣れ」を意識して行うだけでも効果があるそうです。普段から初めての体験をしておくと脳にその回路ができ、本番でも緊張せずに他のことにリソースを割けるようになるとのことでした。
6. 「退屈」を感じなくなったら危険信号
どこにいても常にアウェーを探す姿勢が大切だそうです。もし毎日同じことを繰り返しているのに「退屈」だと感じなくなっているなら、それは退屈を感じるセンサーすら麻痺している危険信号とのこと。そういった人は、環境や現状が変わった途端にあっという間に太刀打ちできなくなってしまうと警鐘を鳴らしていました。
おわりに
私自身、今年6月から不妊治療のために会社を休職しました。そこからフリーランスとして講師業の受託が決まったり、新たなコミュニティに所属したり、それに伴って久しぶりにたくさん面接を受けたり、映像制作の学習を始めたり……。さらには初めての不妊治療など、本当にたくさんの「初めてのこと」に直面する日々を送っています。
まさに「アウェー」に飛び込んだような怒涛の日々だったせいか、この6月と7月はこれまでにないほど充実していて、時間の過ぎ方が今までと全く違って感じられました。ものすごく早く過ぎ去ったようにも感じますし、同時に濃密で長くも感じられる、とても不思議で感覚的な変化を実感しています。
本書を読んで、あの充実感や時間の感覚の変化は、脳が「初めての体験」によって目覚め、フル回転していたからなのかなと深く納得しました!
明日は、第2章「必ず結果を出せる脳の育み方」についての学びをまとめていきますね。