【プロット作成のポイント⑰】細かすぎるプロットはうっかり事故を起こしちゃうよって話

【プロット作成のポイント⑰】細かすぎるプロットはうっかり事故を起こしちゃうよって話

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マンガ
みなさまおはようございます、
みすみです。

昨日急にブログの閲覧数が
ガツンと跳ね上がって、
なんでか知らんしわからんけど
やっぱりちょっと嬉しいです。

細々とやってることだけど、
誰かに届いてるんだと思うと
それもまた励みになりますね。

さて、プロットの注意点として
せりふの応酬でプロットを作らない
ということを2回に渡り話してきました。

今回はもう一つ、
「プロットを作り込みすぎない」
ということをお話ししたいと思います。

ときどき、プロットを作り込んで
びっちり書き込んでくるような人がいます。

作品への思い入れが強いのでしょう。
キャラクターの背景や、感情や、相関図、
起こる事件で実際になにが起こっているのか、
細かく細かく書いています。

情熱があるのはすばらしいこと。
感心というか、ただひたすら
「すごいなぁ」と思います。

が、

これもあんまりよくありません…

なぜかって、実際に描くページ数に
見合ってなさすぎるのです。

実際には40ページくらいの漫画に、
100ページほどの長編かと思うような
情報量を用意してあるのです。

当然、実際の作品に
情報のすべてが収まるはずがありません。

結果として、必要な情報が足りない
なんとなく味の薄い作品に
なってしまったりするのです。

設定を作るのは悪いことじゃありません。

楽しいですよね、設定。

私は、実際の物語に描かないような
キャラクターの裏設定みたいのを
作るのが好きです。

sousaku_55.jpg
こういう妄想を膨らませておくと、
キャラクターの解像度が上がって
物語の中でキャラクターを
動かしやすくなります。
(画像は同人誌として発行した
 創作ハウツー本から抜粋した挿画です)

しかしですね、

漫画のページ数って、
けっこう少ないですよ……

32ページの読み切り作品を
作るのに、ネームを作りながら
「あと2ページあったら…」
などと、何度思ったことでしょう。

それでも漫画賞の応募作で
その「あと2ページ」をやってしまって
規定のページ数を外れてしまったら
一発アウト。
問題外の選外です。

新人作家には、まず
「既定のページ数で描く」という力が
求められるのです。

これは私が実際に当時の担当編集さんに
言われたことです。
誰も新人作家のために、あと2ページを
用意してくれたりはしません。
どんなに面白い作品でも、です。

ページ数を守ることはとっても大事な
能力なんです。
最低限守るべきマナーと言っても
いいかもしれません。

同人誌なら、いくらでも自分で
ページ数を増やすことができますので、
そのへんは融通がきくところはありますね。

でも、イベントの〆切やお財布事情
(最近特に印刷代も高騰してますね…)
のことを考えると、
描きたいから描きたいだけ描くというのも
やはり限度はあるのかなというところ。

もちろんなにがなんでもこれを描く!
という情熱があるのであれば、
それはすばらしいことだし
オタクとしては

「骨は拾ってやるからな!!!!」

という感じで、そこはためらわずGO!!
と思ったりもするのですが、
まだまだ漫画を描き慣れない初心者の方には
やはり高すぎる壁だし、
いきなり超大作に挑んでしまうよりは
まずは無理なく描ききれる話を
ていねいに作って
実力をつけていったほうがいいとも思います。

ちょっと話が脱線しました。

つまりね、
プロットを書き込みすぎるということは、
よっぽどの長編とかでもない限り、
「描く人」と「読む人」の間に
「持っている情報量」の差が
できてしまうということなんです。

ケーキのデコレーションにたとえましたが、
読者が受け取ることができるのは、
紙(画面)の上に表れている
「表現」だけという話をしてきました。

どれだけ作者が思い入れ強く
設定を作り込んだりしたところで、
読者が受け取ることができるのは
実際に「表現」されたものだけです。

どんなに緻密な設定でも、
「表現」として表れてこなければ、
それは読者にとってはないものと同じ。

「ないもの」になるならまだマシで、

「作者は当然わかっている前提だけど
 読者には見えてなくてなんのことか
 さっぱりわからない」

ということになったら、目もあてられません。

思い入れがあるのはすばらしいことです。
これは何度もお伝えします。
緻密な設定を作り込むのは悪いことじゃありません。
これも誤解のないようにお伝えします。

しかし、実際のページ数に見合わないものを、
つまり紙の上に表現しきれないものを
最初から考えすぎるのは危険です。

特に、まだ漫画を描き慣れない、
初心者の方ほど、
そうした設定をうまく使いこなせずに
事故を起こしてしまいます。

「作者だけがわかっているけど
 読者は全然わからない」

という事故です。
これは、やっぱり、危険です。

作者が自分が描く物語に対して
客観的になれるということは
おそらく一生ないでしょう。

思い入れのあるキャラクター、
自分だけのストーリー、
こだわりのある設定。
いくらでも妄想はふくらみます。

でも、くれぐれも忘れないでほしいのは、
再三おつたえしていること、
「読者は『表現』しか受け取れない」
ということ。

あなたがいくら表現の裏に
「あんな設定があって」
「こんな思惑があって」
と思っていたって、それが
実際に表現された物語に
活かされていなければ意味がないし、
むしろ読者との間の前提が
違ってしまうようなら危険です。

漫画をまだ描き慣れない初心者の方が
膨大な設定のどこを「表現」に採用して
どこを削って寝かせたままにしておくか、
判断することは簡単なことではありません。

たいていは失敗して、
「よくわからない物語」
を作ってしまいます。

なので、最初から緻密にプロットを作り込んで
削っていくという方式にするよりも、
むしろ最初は大枠だけ決めておいて
あとから必要な部分を付け足していく、
という形にしておくほうが安全だし
手間や時間も省くことができます。

いいですか、

思ったより、ページ数は少ないですよ。
最小限のものしか表現できません。

おそらく、物語をつくる過程で
削らないといけない要素も出てくるでしょう。
だからこそ、作り手と読み手の間に
齟齬が起きないように、
「見えない部分」を膨らませすぎるのは
危ないよと知っておいてもらいたい、
という話でした。

もちろん、どうしても描きたい物語があって、
ちょっとやそっとのページ数では収まらない、
というのであれば、
そこはオタクとして尊い情熱に
ブレーキをかけるわけにはいきません。

「逝ってこい!!!!!!!!!!」

ぐらいの勢いで背中を押すしかありません。

まぁ、その場合も、
無駄なところを削ったらもっとシンプルに
このページ数でいけるよってことも
なきにしもあらずなので、そういうときは
ちょっとみすみに相談してくださると
未然に事故が防げます。

長くなってしまいました。
今日も読んでくださり
ありがとうございました!
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