新人時代の私は、報告が苦手でした。
正確に言うと、
報告の仕方が分からなかったのではなく、
怒られるのが怖かったのです。
知らないと思われたらどうしよう。
「何を勉強してきたの?」と言われたらどうしよう。
みんなはできているのに、自分だけできていなかったらどうしよう。
患者さんに頼りないと思われたらどうしよう。
先輩に下に見られたらどうしよう。
そんなことばかり考えていました。
だから分からないことがあっても聞けませんでした。
本当は確認した方がいい。
報告した方がいい。
相談した方がいい。
頭では分かっています。
でも、
「こんなことも知らないの?」
と言われるのが怖くて動けない。
考えているうちに時間だけが過ぎていきました。
そして、
「報告が遅い」
「分からないなら分からないって言って」
「ホウレンソウが足りない」
と指摘される毎日。
後になって同僚や先輩から聞いた話ですが、
私は陰で
「あの子やばいね」
「一人前になるまで3年はかかるね」
「注意して見ておかないと危ない」
と言われていたそうです。
今だから笑って話せますが、当時の私が聞いたら立ち直れなかったと思います。
頭の中は、
できないこと。
分からないこと。
怒られたこと。
でいっぱいでした。
家に帰って整理しようと思ってもできません。
ノートを開く。
ペンを持つ。
でも書けない。
今日の失敗を文字にするのが辛いのです。
見たくない。
思い出したくない。
だから後回しにする。
そんな日々でした。
気づけば周りとの差はどんどん開いていました。
私は自分自身に、
「できない看護師」
というレッテルを貼っていました。
そして周りも、きっとそう思っていたと思います。
どうしたらいいのか分からなくなっていた頃、
私はあるブログに出会いました。
看護師ではなく、別業種の方のブログでした。
そこには、一日の振り返りを毎日続けている様子が書かれていました。
正直、
「大変そうだな」
と思いました。
でもその時の私は、
もう何をしたらいいのか分からなかったのです。
だから、
「とりあえずやってみよう」
そう思いました。
実際に始めてみると、本当に辛かったです。
書けば書くほど、
これもできていなかった。
あれもできていなかった。
そんなことばかり見えてきます。
改善策を書こうとしても何も思い浮かびません。
私はこんなにダメだったのかと落ち込む毎日でした。
それでも続けました。
すると少しずつ変化が起こり始めます。
何度も同じ失敗を振り返るうちに、
自分がどこでつまずいているのかが見えてきました。
報告が遅いのではなく、報告するタイミングが分かっていなかった。
知識がないのではなく、調べ方を知らなかった。
要領が悪いのではなく、優先順位の付け方が分かっていなかった。
問題が見えるようになると、対策も考えられるようになりました。
そして2年目になる頃には、
気づけば誰よりも勉強し、
誰よりも失敗し、
誰よりも振り返っている自分がいました。
3年目には、
「あのあかりがここまで成長するなんて思わなかった」
と周りに驚かれるようになりました。
夜勤リーダーとして病棟全体を見ながら、
スタッフや医師と連携し、
患者さんの安全を守る立場にもなれました。
だから今、昔の私と同じように報告できずに苦しんでいる人に伝えたいです。
あなたは報告が苦手なのではありません。
怒られるのが怖いだけかもしれません。
そして、その怖さは少しずつ乗り越えていくことができます。
私がそうだったように。
最後に、新人時代の私へ。
報告するのが怖いね。
分からないことを聞くのも怖いね。
みんなはできているように見えるのに、自分だけできていない気がするね。
でも大丈夫。
今は信じられないかもしれないけれど、あなたはちゃんと成長する。
「あの子やばい」
そう言われていたあなたが、
数年後には夜勤リーダーとして病棟を任されるようになる。
後輩に質問される立場にもなる。
患者さんやスタッフから頼りにされる日も来る。
だから今は、
できない自分を隠そうとしなくていい。
分からないことを恥ずかしいと思わなくていい。
勇気を出して、
「分かりません」
「教えてください」
と言ってみて。
そして今日も、
一つだけでいいから振り返ってみて。
その積み重ねが、未来のあなたを助けるから。
大丈夫。
あなたが思っているより、ずっと成長しているよ。
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