ベトナムの最低賃金は、2026年1月に平均7.2%上がった

ベトナムの最低賃金は、2026年1月に平均7.2%上がった

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2026年1月1日から、ベトナムの最低賃金が平均7.2%引き上げられました。月額は、ハノイやホーチミンを含む地域1で531万ドンです。

改定の内容
ベトナム政府は2025年11月に最低賃金に関する政令を公布し、2026年1月1日から地域別の最低賃金を月額で平均7.2%引き上げました。前回の改定は2024年7月なので、約1年半ぶりの見直しです。

金額を決めるのは、政府・労働者・使用者の代表でつくる国家賃金評議会です。評議会がまとめた案をもとに、政府が政令として公布します。今回の案は2025年7月の審議で決まり、委員16人のうち13人が賛成しました。

「平均7.2%」は4つの地域をならした数字で、地域ごとの上げ幅は7.1%から7.3%の間に収まっています。ハノイやホーチミンのある地域1は、496万ドンから531万ドンへの引き上げでした。率にすると7.1%で、平均よりわずかに低くなっています。

地域区分
ベトナムの最低賃金は全国一律ではありません。地域1から地域4までの4段階に分かれていて、月額は次のとおりです。

・地域1:531万ドン(ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市などの都市部) ・地域2:473万ドン ・地域3:414万ドン ・地域4:370万ドン

いちばん低い地域4は、地域1のおよそ7割の水準です。

今回は、区分の単位も変わっています。2025年の行政区画の再編に合わせて、これまでの郡(県)単位から、社や坊といったより小さな行政単位ごとに地域を割り当てる形になりました。同じ省の中でも地域が分かれることがあるので、拠点や取引先の住所がどの地域に当たるかは、個別に確認したほうが確実です。

円にするといくらか(概算と明記)
ここに書く円の金額は、あくまで目安の概算です。

JETROは2025年11月の記事で、地域1の531万ドンを、1ドン=約0.0059円のレートで約3万1,329円と換算しています。同じレートで他の地域も計算すると、地域2が約2.8万円、地域3が約2.4万円、地域4が約2.2万円です。地域2から4の金額は、JETROのレートを使って私たちが計算したもので、JETROの発表値ではありません。

ドンと円の為替は日々動いているため、この記事を読んでいる時点の金額とは差が出ます。社内の資料などに使う場合は、その日のレートで計算し直してください。

人件費の見方
ここからは、数字ではなく私たちの受け止め方です。

最低賃金は、法律で決められた給与の下限です。ITエンジニアの給与は、多くの場合この下限よりかなり上の水準で決まっているため、今回の改定で開発の人月単価がそのまま7.2%上がるわけではない、と見ています。

それでも、この数字を追っておく意味はあります。最低賃金は、国全体の賃金がどちらに動いているかを知る手がかりの一つだからです。ベトナム国家統計局によると、2025年の消費者物価は平均3.31%の上昇でした。物価の伸びを上回るペースで下限が引き上げられている、と読めます。

発注する側から見ると、数年前の見積もりや単価表を前提にしたままでは、今の相場とずれていきます。見積もりを比べるときは、金額に加えて、どんな体制で進めるのか、何がいつ届くのかまで確かめておくと、判断しやすくなるはずです。

最低賃金の改定が、開発費に直接はね返るわけではありません。ただ、ベトナムの賃金が毎年少しずつ上がっていることは、見積もりを読むときに頭の片隅に置いておきたい点です。

出典:JETRO ビジネス短信(2025年11月)、JILPT 海外労働情報 出典:ベトナム国家統計局(GSO/NSO)「2025年の社会経済状況」

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