ベトナムのIT人材はどれくらいいるのか わかっていることと、わからないこと

ベトナムのIT人材はどれくらいいるのか わかっていることと、わからないこと

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ビジネス・マーケティング
ベトナムのデジタル技術産業の従事者は、約126万人と報じられています。ただし、この数字はハードウェアも含む産業全体のものです。

「ベトナムには、エンジニアが何人くらいいるんですか」。オフショア開発の相談で、ときどきいただく質問です。私たちも答えになる数字を探してみましたが、自信を持って「何人です」と言える統計は、今のところ見つかっていません。この記事では、報道で確認できた数字と、その数字からは言えないことを分けて書きます。

報じられている数字
2025年1月、ベトナム情報通信省の発表として、2024年のデジタル技術産業について次の数字が報じられました。

・企業数:7万3,788社(2024年末時点、前年比10.1%増) ・従事者:約126万人 ・売上:約1,580億ドル(前年比10.2%増)

企業数も売上も、1年で1割ほど伸びています。産業として大きくなっていることは、この数字から読み取れます。

なお、どれも省の発表を伝えた報道の数字で、私たちは発表の原本までは確認できていません。

産業の範囲についての注意
ここでいう「デジタル技術産業」には、ソフトウェア開発だけでなく、ハードウェアも含まれています。同じ報道では、ハードウェア・電子機器の輸出額が約1,332億ドルと推計されていました。輸出額と売上は別の数字なので割り算はできませんが、産業全体の中でハードウェアの比重がかなり大きいことはうかがえます。

もう一つ、言葉の揺れもあります。記事の見出しは「デジタル技術産業」なのに、従事者数の箇所は「ICT分野」と書かれています。この2つがまったく同じ範囲を指しているのかどうかは、報道からは判断できませんでした。

政府の人材育成目標(年10万人)
これからの人材については、政府の目標があります。2025年5月の首相決定1002/QD-TTgでは、2030〜2035年にICT分野の卒業生を年に約10万人とし、そのうち15%以上を修士・博士課程の修了者とする目標が示された、と報じられています。

気をつけたいのは、これが目標であって実績ではないことです。今、ICT分野の卒業生が年に何人いるのかについては、信頼できる公的な数字をまだ見つけられていません。そのため、「今の何倍に増やす計画なのか」は、この記事では書かないことにしました。

エンジニア数として使えない理由
ここからは、数字ではなく私たちの考えです。

約126万人を「ベトナムのエンジニア数」として扱うのは、避けたほうがよいと考えています。まず、ハードウェアを含む産業全体の人数なので、電子機器の製造に関わる人や、営業・管理部門の人も入っていると読めます。次に、先ほどの「デジタル技術産業」と「ICT分野」のように、数えている範囲がはっきりしません。そして、私たちが確認できたのは報道までで、発表の原本ではありません。

社内の検討資料にこの数字を使う場合は、「ハードウェアを含むデジタル技術産業の従事者数(報道ベース)」のように、範囲もいっしょに書いておくと、あとで誤解が起きにくいはずです。

発注先を探す立場から見ると、本当に知りたいのは国全体の人数より、自分の案件に誰が入るのかだと思います。何人のチームで進めるのか、担当する人はどんな開発をしてきたのか、途中で人が替わったときはどう引き継ぐのか。どれも統計には出てきませんが、相手に聞けばその場で答えが返ってくる質問です。

出典:ベトナム情報通信省(MIC)発表(報道経由) 出典:ベトナム首相決定1002/QD-TTg(VnEconomy報道)

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