「受けたほうがよいのは分かっている。でも、結果を知るのが怖い」
「検査は痛いのだろうか。要精密検査になったら、どうしたらいいのだろう」
そんな不安があると、案内を開くことさえ重く感じるかもしれません。怖さを無理に消そうとしなくて大丈夫です。まずは、何が一番気になっているのかを一つに分けるところから始められます。
「怖い」の中身を一つ選ぶ
近いものはありますか。
・がんと分かることが怖い
・検査の痛みや身体的負担が心配
・人に身体を見られることに抵抗がある
・費用や時間が分からない
・精密検査になった後の流れが分からない
厚生労働省の乳がん検診に関する資料でも、未受診の理由として、検査内容や苦痛が分からない不安、がんと分かることへの怖さが挙げられています。あなただけの迷いではありません。
検診は「がんの診断」ではない
がん検診は、症状のない人の中から、がんの疑いがある人を見つける仕組みです。「要精密検査」は、がんの診断そのものではありません。追加の検査で、がんがあるかどうかを確かめます。
ただし、検診を受ければ必ず早期発見できるわけでも、安心が保証されるわけでもありません。がんがないのに精密検査が必要となる偽陽性、がんがあっても見つからない偽陰性があります。命に影響しないがんを見つける過剰診断が、不要な治療につながる場合もあります。精密検査の身体的負担や、結果を待つ心理的不安も不利益です。
そのため、科学的根拠があり、利益が不利益を上回ると評価された検診を、対象年齢と間隔に沿って受けることが基本になります。
次の一歩を決めるための質問
予約を決める前に、検診機関や市区町村の窓口へ、次のように尋ねても構いません。
「検査はどんな順番で、どのくらい時間がかかりますか」
「痛みや恥ずかしさが不安です。受ける前に相談できますか」
「結果はいつ届き、要精密検査の場合はどこへ行きますか」
聞いたうえで、受ける時期を考えてよいのです。治療中や経過観察中の人、持病などで迷う人は、主治医にも確認してください。最終的な判断は、医師とご本人が行います。
なお、しこり、出血、長引くせき、血便、食べ物のつかえなどの症状がある場合は、検診を待たず医療機関を受診してください。症状を調べるのは診療です。
今日の一歩は、案内を開き、「一番聞きたいこと」を一行メモする。それだけでも十分です。
参考情報
・厚生労働省「乳がん検診の現状と、検診をためらう原因」(2026年9月8日確認)
・国立がん研究センター がん情報サービス「がん検診について」(2026年9月8日確認)
・厚生労働省 がん対策推進企業アクション「検診の目的と効果」(2026年9月8日確認)
・日本対がん協会「がん検診の目的と効果」(最終更新2026年4月1日、2026年9月8日確認)
※本記事は一般的な情報であり、診断や個別の治療判断を行うものではありません。