「結果を開けない」「予約先を調べようとしても手が止まる」。要精密検査の通知を受け取ったあと、そんな状態になる方は少なくありません。
不安が強いと、まだ決まっていないことまで一気に想像してしまいます。がんだったらどうしよう。治療は。仕事は。家族にはどう話そう——。まずは、今わかっていることと、まだわからないことを分けてみましょう。
【今わかっていること】
がん検診で「がんの疑いがあり、詳しい確認が必要」と判定されたことです。
【まだわからないこと】
本当にがんがあるかどうかです。「要精密検査」は確定診断ではありません。国立がん研究センターは、医療機関で詳しい検査を行い、がんの有無を確認する段階だと説明しています。
一方で、「がんとは限らないから、しばらく様子を見よう」と自己判断することは勧められません。厚生労働省は、精密検査を含めて一連のがん検診としており、受けないと、もしがんがあった場合に診断が遅れ、進行するおそれがあるとしています。
【次の一歩を3つに分ける】
1. 通知を開き、どの検診で要精密検査になったか確認する
2. 結果に書かれた案内先へ連絡する。分からなければ、検診機関、市区町村、勤務先、健康保険組合などへ相談する
3. 精密検査ができる医療機関を予約し、結果通知と保険資格を確認できるものを準備する
予約時に、「検査はどのような内容か」「食事制限などの準備はあるか」「費用の目安」「結果が分かる時期」を聞いても構いません。精密検査には身体的な負担があり、結果を待つ時間に不安が強まることもあります。その気持ちを含めて、医療機関へ伝えて大丈夫です。
がん検診には、がんがなくても要精密検査となる偽陽性、がんがあっても見つからない偽陰性、過剰診断や過剰治療などの不利益もあります。しかし、すでに要精密検査という結果が出ているときは、必要な確認を途中で止めないことが大切です。
一人で電話するのが難しければ、家族など信頼できる人にそばにいてもらう方法もあります。診断や治療を先回りして決める必要はありません。今することは、「本当にがんがあるか」を確かめるための予約です。
なお、すでに気になる症状がある場合は、検診や案内を待たず医療機関を受診してください。
怖いままでも、次の一歩は小さくできます。今日は、封筒を開いて連絡先を確認するところからで十分です。
【参考情報】
厚生労働省「がん検診」
国立がん研究センター がん情報サービス「がん検診について」
厚生労働省「がん対策推進基本計画関連資料」
(2026年9月11日確認)