こんにちは、元銀行員の経理部長です。
最近、私が元銀行員と知っているお客様からこんな相談を受けました。
「マイホームが欲しいけれど、最近の金利のニュースを聞くとローンを組むのが不安で……」
新築住宅の購入を検討されている方は40代のご家族です。
お子様が小学6年生と2年生で、これからの教育費や生活費を考えると、目先の支払いを少しでも抑えたいという奥様からの相談でした。
「変動金利は固定金利よりも金利は低いけれど、もし上がったらどうしよう?」
この不安を抱えたままローンを組むのは精神的に良くありません。
今回は、住宅ローンを組む場合に、将来の金利変動に振り回されず、安心してマイホームを持つための「判断基準」をお伝えします。
1. 「低金利の恩恵」と「金利上昇のリスク」を冷静に見る
銀行の住宅ローンの変動金利は、現状では圧倒的な低金利が魅力です。
しかし、銀行員時代に多くの返済計画を見てきた経験から言わせてもらうと、「変動金利を選ぶなら、金利が上がった時のシミュレーションを避けてはいけない」ということです。
もし、将来的に金利が1%、2%と上昇した時、毎月の返済額はいくら増えるのか?
その増えた分を、現在の家計から捻出できるか?
まずはこの「最悪のケース」をきちんと認識して下さい。
以前の記事で説明しましたが、住宅ローンには「5年ルール(5年間は返済額が変わらない)」がありますが、これは「返済額が変わらない=安心」という意味ではありません。
金利が上がれば利息の支払いが優先されるため、元金の返済が進まないどころか、利息が返済額を上回って「未払利息(払っているのに借金が増える状態)」が発生するリスクさえあります。
特にお子様が中高生、大学生と教育費のピークを迎える時期に、金利上昇による返済増が重なると家計を大きく圧迫します。
2. 「固定金利」は、金利を支払うのではなく「安心を買う」保険
金利が上がっているニュースを見て不安を感じているなら、あえて「全期間固定金利」のフラット35を選択肢に入れるのも一つの賢い戦略です。
「フラット35は金利が高い」と思われがちですが、それは「将来の金利上昇に対する安心料」と考えてみてください。
返済額が変わらない安心感: これからのお子様の進学時期や、老後の資金計画も、返済額が固定されていれば将来の資金計画が描きやすくなります。
働き方の柔軟性: 例えばパートで働かれている奥様が、将来的にキャリアアップしたり、逆に家庭を優先したりと働き方を変える際にも、返済額が固定されているのは強力な味方になります。
3. 「団信」と「トータルコスト」で比較する
住宅ローンを選ぶ際、金利だけで比較していませんか?
実は、意外と見落としがちなのが「団体信用生命保険(団信)」と「諸費用」です。
銀行の住宅ローンは団信への加入が必須であることが多く、健康状態によっては融資そのものが難しい場合があります。
一方、フラット35は団信加入が任意です。「自分で十分な生命保険に入っている」というご家庭であれば、団信に加入しないことで金利負担を減らすことも可能です。
また、フラット35は保証料が不要ですが、住宅ローンは保証料がかかるケースも多いです。「金利+保証料+保険料」を合算した、35年間のトータルコストでどちらが安いかを冷静に比較してください。
4. 新築の家づくり:質と安心を両立させる
せっかく新築を建てるなら、長く安心して住める家にしたいですよね。
フラット35には、建築する家が厳しい技術基準をクリアする必要があり、「このローンが使えること自体が、質の高い家であるという証明」になります。
「フラット35S」を利用すれば、一定期間の金利優遇も受けられます。
当初の金利は優遇により低いですが、一定期間を過ぎると本来の金利に戻ります。
金利優遇が終わった後の返済額を念頭に置き、その分を貯蓄しておく。
これこそが、「賢い家計防衛術」です。
10年後、20年後のために
住宅ローンは、これから家族が育っていく家を守るための大切な手段です。
毎日、金利変動のニュースに一喜一憂しながら過ごしたいですか?
それとも、毎月決まった返済額の安心感を糧に、お子様の成長を楽しみたいですか?
「金利が上がったらどうしよう」という不安は、実は「しっかりと先を見据えた計画を立てたい」という前向きな心の表れです。
どうか表面的な数字だけでなく、ご家族の未来のライフイベントと重ね合わせて、納得のいく選択をしてください。
もし「今の年収と生活費なら、どちらのプランが現実的か?」といった具体的なお悩みがあれば、いつでもご相談ください。
35年の現場経験から、皆様に合ったライフプランを一緒に考えさせていただきます。
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