カウンセリング(占い同時進行)を始めた頃、ある映画を思い出しました。
『羊たちの沈黙』です。
カウンセリング中において、クライアントが自身を開示していく過程で、カウンセラーを異性として意識することがあります。
一般的に、転移と呼ばれている現象です。
特に恋愛転移の場合は、その感情自体がカウンセリングの弊害となってしまう可能性があるため、カウンセリング業界においてはタブー視されているのですが。
その現象を映画のワンシーン(原作では主題)に取り入れたのが、
『羊たちの沈黙』でした。
とある凶悪殺人事件のプロファイリングのため、FBI訓練生のクラリスから
捜査協力を依頼された、元精神科医でもある連続殺人犯レクター博士は、捜査関与の代替えとして、クラリスに個人的な質問への回答を求めます。
カウンセリングを始めたのでした。
幼少期、警察署長であった父の急死と、その後に預けられた親戚の牧場で
夜毎屠殺される子羊を救えなかったトラウマ(代償行為)から、FBI捜査官への道を歩んだ事実を発露されたクラリスは、結果レクター博士に対して恋愛転移を発動させます。
自身が発したウソのせいで(確か。少なくともその流れで)、鉄格子に囲われて移動中だったヘクター博士に、クラリスは本(だったはず)を手渡すのですが、その際にレクター博士はクラリスの指をそっと撫でます。
私の中で、映画史上最もエロティックなワンシーンのひとつとなりました。
『羊たちの沈黙』は、トマス・ハリス原作の小説の方がより描写が深く、楽しめます。
とはいえ、ジョナサン・デミが監督を努めた本作品も、完成度は高いと感じます。
クラリスを演じたジョディ・フォスターの、不安と畏怖を帯びた眼差し、演技は今でも忘れられません。
興味のある方は、一度鑑賞してみてください。
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