萩の花が、こぼれるように咲いてはこぼれて、風がすっかり涼しくなったわね。
お彼岸も、もうすぐ。
この時季になると、庭の土がしっとり落ち着いて、踏んでも音がしなくなるの。
地面が冬の支度を始めているんだわね。
今日はね、【四方固め(しほうがため)】のお話をしましょうか。
◆ 【四方固め】は、こんな人
生年月日の数字を足していって、4になった方。
派手なことは何ひとつしないのに、その人がいるだけで、まわりが安心してしまう。
そういう星回りを持って生まれた方が多いのよ。
職場でね、誰かが華やかな案を出して皆が盛り上がっているとき、隅の席で黙って手帳を開いている方がいるでしょう。
「それ、いつまでに誰がやりますか」と静かに聞く方。
あれが【四方固め】のお仕事だわね。
水を差しているのではないの。
誰かがそれを言わないと、盛り上がりは形にならないもの。
皆が忘れたころに「この前の件、こちらで進めておきました」と言えるのも、この方たちなのよ。
暮らしの中でもそう。
買い物では、安いものより長く使えるものを選ぶ。
3年前の傘をまだ大事に使っていて、柄の緩みを自分で締め直してしまう。
冷蔵庫の中が、いつもだいたい同じ配置になっている。
待ち合わせには10分前に着いて、もう相手の分の切符まで買ってある。
お財布の中のレシートが、きちんとたたんでしまわれている。
4の人の性格を一言でいうならね、「約束を、覚えている人」。
口に出した以上はやる。
小さな約束ほど、きちんと守る。
こつこつ積んだものは、あなたが思っているよりずっと崩れにくいものなのよ。
まわりは、それを頼りに歩いているんだわね。
◆ ときどき、こんなことでつまずくの
土台をしっかり築く方だから、その土台を揺らされるのが、人一倍こわく感じてしまいがちなのね。
急に予定が変わると、頭の中の組み立てが崩れて、ずいぶん疲れてしまう。「まあ、なんとかなるでしょう」と笑える人を見ると、うらやましいような、少し苛立つような気持ちになることもある。
お気持ちはわかるわ。
あなたは「なんとかなる」の中身を、誰よりも知っているのだもの。
それに、ご自分に厳しくなりすぎることがあるの。
8割できていても、残りの2割が気になって、休むのが下手。
「まだ終わっていないから」と言い続けて、いつまでも肩の荷を下ろさない。
人に頼むより自分でやったほうが早いから、気づけば1人で抱えている。
「あの人は1人で大丈夫だから」と思われて、少し寂しい。
でもね。
それは頑固なのではなくて、引き受けた責任の重さを、あなたがちゃんと知っているだけのこと。
◆ 【四方固め】のあなたへ、お守りをひとつ
1日の終わりに、手帳へ1行だけ。
「今日、できたこと」をひとつ書いてごらんなさいな。
やり残しのほうは、あなた放っておいても覚えているの。
だから書くのは、済んだほうだけ。
「洗濯をした」でもいいのよ。
「返事を1通出した」でもいいの。
小さければ小さいほどいいわ。
たったこれだけ。でもね、これが効くのよ。
あなたはいつも、足りないところを見る癖がついているでしょう。
だから積み上げた分が、ご自分の目に入らないままになってしまう。
1行ずつ残しておけば、ひと月経つころには、ちゃんと目に見える高さになっているものだわね。
書き忘れた日があっても構わないわ。
三日坊主で結構。
思い出した晩に、また1行足してちょうだいね。
◆ こんな季節、こんなとき
風が涼しくなると、体より先に気持ちが「そろそろ冬の支度を」と動き出す時季だわね。
【四方固め】の方は、この季節、あれもこれも整えたくなるはずよ。
けれどね、片づけは1日1か所までにしておきなさいな。
全部やろうとして疲れるのは、あなたの得意な失敗だもの。
引き出しひとつ片づけたら、あとは縁側でお茶にしましょう。
うちの黒猫の縁(えん)は、片づけの最中に限って、たたんだ座布団の上へ乗ってくるのよ。
ああいう邪魔も、悪くないものだわね。
◆ 次のお話
来週の水曜日は、5【五街道(ごかいどう)】のお話をするわね。
ひとつの道にとどまらず、いくつもの道をおもしろがって歩いていく方。
あの身軽さと、その裏にある迷いを、ゆっくりお話ししましょうね。
◆ 12の数字の物語・目次
順番に読まなくてもいいのよ。
ご自分の数の回だけ、のぞいてくださってもいいわ。
1【一番槍(いちばんやり)】
2【二人連れ(ふたりづれ)】
3【三日月笑い(みかづきわらい)】
4【四方固め】← 今日はこのお話
5【五街道】来週
6【六花むすび(りっかむすび)】近日
7【七色の井戸(なないろのいど)】近日
8【八方繁盛(はっぽうはんじょう)】近日
9【九重の実り(ここのえのみのり)】近日
11【宵の明星(よいのみょうじょう)】近日
22【礎(いしずえ)】近日
33【慈雨の手(じうのて)】近日
ご自分の数の出し方は、おひろめの記事に書いてあるわ。
生年月日の数字をたどるだけの、やさしい占いよ。
◆ 縁側からのお知らせ
あなたが生まれ持った数と、今日引いた一枚。
このふたつが重なると、また違うものが見えてくるものなのよ。
・全体運鑑定▼
お申し込みのときに生年月日をお知らせいただけたら、持って生まれた星回りのことも、あわせてお手紙に添えられるわ。
お手紙の形でお届けしますから、その場で急かされることはないの。
おかげさまで、これまでいただいたご感想はどれも★5の評価をちょうだいしているのよ。
それからね、いずれ、数のことをじっくり見るご鑑定も、支度をしているところなの。
整ったら、またこの縁側でお知らせするわね。
◆ おことわり
このお便りはね、あくまで読み物として書いているものよ。
お体のことや、法律や金銭にまつわる大事なご判断は、それぞれのお医者様や専門の方にちゃんと相談してちょうだいね。
私からのお話は、その隣に置いておく湯呑みくらいの位置にいさせてくださいな。
あなたの一週間が、やわらかくほどけていきますように。
東雲みのり