今日はちょいと野暮用があってね、いつもより一杯ぶん遅れてしまったわ。
9月9日、重陽の節句だわね。
菊の花を飾って、長生きを願う日。
空はいつのまにか高くなって、雲の位置がずいぶん遠くなったこと。
菊の香りって、甘くはないのに、なんだか気持ちが明るくなるものだわね。
今日はね、【三日月笑い(みかづきわらい)】のお話をしましょうか。
◆ 【三日月笑い】は、こんな人
生年月日の数字を足していって、3になった方。
あなたの笑顔は、夜空の三日月。
細くて、控えめなのに、暗がりがふっと明るくなる。
そういう星回りを持って生まれた方が多いのよ。
職場でね、誰かの報告がうまくいかなくて、部屋の空気がしんと重くなったとき。
「まあまあ、私も先週やらかしましたけどね」なんて、ひょいと軽い一言を投げてくださる方がいるでしょう。
あれで、皆の肩がすとんと下がるの。
ご本人は「場が持たなかったから」とおっしゃるけれど、あの一言が言える人は、そう多くないのよ。
お友だちとの待ち合わせでもそう。
相手が30分も遅れてきて、平謝りしているところへ、「その分こっちは甘いもの2つ食べたから、おあいこよ」と笑ってしまう。
買い物では、無地の棚を通り過ぎて、つい柄物や妙な色の湯呑みに手が伸びる。
使う予定もないのに買って帰って、翌週それを使って人を笑わせている。
3の人の性格を一言でいうならね、「思いつきを、そのまま人に渡せる人」。
頭の中に浮かんだ絵や言葉を、しまい込まずに外へ出せるのよ。
おしゃべりが上手だから明るいのではなくて、暗いところをちゃんと見たうえで、そこに灯りをともす手を持っていらっしゃるの。
◆ ときどき、こんなことでつまずくの
灯りをともすのが上手だから、自分の暗いところだけ、いつまでも照らせないままになりがちなのよね。
つらいことがあっても、話すときにはオチをつけてしまう。
「聞いて、ひどいのよ」と言いながら、最後には皆を笑わせて終わってしまう。
それで場は明るくなるのだけれど、あなたの中の重さは、ひとつも軽くなっていないのよね。
まわりは「あの人はいつも元気」と思ってしまうから、誰も心配してくれない。
それがいちばん寂しいこと。
それに、思いつきが次から次に湧くでしょう。
始めたことを途中で置いてしまって、「私は続かない人間だわ」と、ご自分を責めてしまうこともあるのよ。
人を笑わせたあとの帰り道、急にすうっと静かになる方も多いわね。
でもね。
あれは飽きたのではなくて、種をたくさん持って生まれただけ。
撒く数が多いのだから、芽の出方に差があるのは当たり前だわね。
◆ 【三日月笑い】のあなたへ、お守りをひとつ
夜、寝る前に一行だけ。
誰にも見せない紙に、オチのない言葉を書いてごらんなさいな。
「疲れた」でいいの。
「今日のあれ、悔しかった」でいいの。
おもしろくしなくていい、まとめなくていい、人に読ませない前提で、そのままの言葉をひとつだけ。
裏紙でも、手帳の隅でもいいわ。
たったこれだけ。でもね、これが効くのよ。
あなたはいつも、言葉を「人に渡せる形」に整えてから外に出しているの。
だから整えないままの言葉を置く場所が、ひとつ必要なのよ。
そこに置いておけば、翌朝にはずいぶん軽くなっているものだわね。
書かない夜があってもいいの。
三日坊主で結構。また書きたくなった夜に、続けてちょうだいね。
◆ こんな季節、こんなとき
空が高くなると、なんとなく心もそちらへ引っ張られて、あれもこれもしたくなる時季だわね。
【三日月笑い】の方は、この季節、思いつきがいちだんと増えるはずよ。
手帳が予定でいっぱいになる前に、ひとつだけ空欄を残しておきなさいな。
菊の香りのするお茶を淹れて、縁側でぼんやり。
うちの黒猫の縁(えん)は、高い空を眺めるでもなく、日向で伸びているだけ。
ああいう時間も、あなたの灯りの油になるのよ。
◆ 次のお話
来週の水曜日は、4【四方固め(しほうがため)】のお話をするわね。
派手なことは何ひとつしないのに、その人がいるだけで、まわりが安心してしまう方。
あの静かな強さの正体を、ゆっくりお話ししましょうね。
◆ 十二の数字の物語・目次
順番に読まなくてもいいのよ。
ご自分の数の回だけ、のぞいてくださってもいいわ。
1【一番槍(いちばんやり)】
2【二人連れ(ふたりづれ)】
3【三日月笑い】← 今日はこのお話
4【四方固め】近日
5【五街道(ごかいどう)】近日
6【六花むすび(りっかむすび)】近日
7【七色の井戸(なないろのいど)】近日
8【八方繁盛(はっぽうはんじょう)】近日
9【九重の実り(ここのえのみのり)】近日
11【宵の明星(よいのみょうじょう)】近日
22【礎(いしずえ)】近日
33【慈雨の手(じうのて)】近日
ご自分の数の出し方は、おひろめの記事に書いてあるわ。
生年月日の数字をたどるだけの、やさしい占いよ ▼
◆ 縁側からのお知らせ
あなたが生まれ持った数と、今日引いた一枚。
このふたつが重なると、また違うものが見えてくるものなのよ。
・全体運鑑定▼
お申し込みのときに生年月日をお知らせいただけたら、持って生まれた星回りのことも、あわせてお手紙に添えられるわ。
お手紙の形でお届けしますから、その場で急かされることはないの。
おかげさまで、これまでいただいたご感想はどれも★5の評価をちょうだいしているのよ。
それからね、いずれ、数のことをじっくり見るご鑑定も、支度をしているところなの。
整ったら、またこの縁側でお知らせするわね。
◆ おことわり
このお便りはね、あくまで読み物として書いているものよ。
お体のことや、法律や金銭にまつわる大事なご判断は、それぞれのお医者様や専門の方にちゃんと相談してちょうだいね。
私からのお話は、その隣に置いておく湯呑みくらいの位置にいさせてくださいな。
あなたの一週間が、やわらかくほどけていきますように。
東雲みのり