WordPress案件が初めてだと、「LPと同じ進め方で大丈夫かな…?」と戸惑うのはごく自然なことです。
共通パーツの考え方やテンプレート構造、サーバー周りの用語など、知らない言葉が出てくるだけで不安になりますよね。
でも、よく使う用語を少しだけ押さえておくだけで、「どこがLPと違うのか」「どこを確認すれば安全に進められるのか」が一気に見えるようになります。
これからWordPress案件に挑戦したいデザイナーさんが、迷わず進めるように──最低限知っておくと安心な言葉を、やさしく整理してまとめました。
1. WordPress案件がLP制作と決定的に違うポイント
WordPress案件を初めて担当するデザイナーさんにとって、「LPと同じ感覚で進めて大丈夫?」という不安は自然なことです。
WordPressはページごとに見た目が変わるわけではなく、テンプレート構造で共通部分が管理されるため、デザインや見積もりの考え方がLPとは大きく異なります。
動的に変わる要素やテンプレートとの対応関係を理解しておくだけで、迷いが減り、設計やクライアントへの説明もスムーズになります。
(1)ページ数とテンプレート構造の違いを理解する
LP制作では、基本的に「1ページ=1デザイン」で完結します。
しかしWordPressでは、見た目が異なるページごとにテンプレートファイルが分かれています。
そのため、「ページ数=デザイン数」ではない点が大きな違いになります。
同じ固定ページであれば、コンテンツ部分だけが変わり、ヘッダーやフッターなど共通部分は同じテンプレートで構成されます。
この構造を知っておくと「なぜ5ページの依頼なのにテンプレート数が1つなのか」など、見積もりの考え方が理解しやすくなります。
(2)動的に変わる要素を前提にデザインする
LPでは想定していない「自動で変わる要素」がWordPressには多く存在します。
とくに投稿一覧の表示ルールは代表的な例で、ブログ記事のサムネイルが増えたり、文字数が異なったりすることを前提にデザインする必要があります。
また、ヘッダー・フッターはサイト全体で共通して表示されます。
WordPressではこれらがテンプレートとして分離されているため、ページごとに微妙に違うデザインを作ると開発コストが大きく膨れ上がります。
「共通レイアウトを前提にした設計」が求められる点がLPとの大きな違いになります。
(3)テンプレートとページの対応関係を知ると設計と見積もりが楽になる
WordPressを理解するうえで、デザイナーさんがまず押さえておきたいのは「固定ページ=テンプレートが1つで表示される」という基本構造です。
つまり、個別ページごとにまったく新しいデザインを作る必要はなく、コンテンツエリア以外は統一したレイアウトになるのが通常です。
この理解があると、
✅なぜテンプレート数とページ数が一致しないのか
✅なぜ追加でデザインが必要なページが出てくるのか
といった理由が自然と腹落ちし、見積もり判断への不安が減っていきます。
WordPress案件を初めて受けるデザイナーさんにとって、この構造を知ることは大きな安心材料になります。
2. サーバーまわりで最低限理解しておくべき用語
WordPress案件では、デザインだけでなくサーバー周りの基礎知識を押さえておくと、進行やコーダーとのやり取りがスムーズになります。
サーバーやデータベース、ドメイン、PHPなど、直接操作しなくても「仕組みを理解している」という安心感は、トラブル回避やクライアント対応にも役立ちます。
ログイン方法やFTP情報、メディア管理、SSL設定など、最低限知っておくべき用語を整理しておくことが、制作をスムーズに進める第一歩です。
(1)サーバー(ウェブサーバー)
WordPressの本体を置くための「設置場所」です。
LP制作では意識しない部分ですが、WordPressの場合はこのサーバー上に本体、テーマ、画像などすべてのデータが置かれます。
デザイン業務だけでは触れない領域ですが、「WordPressを動かす土台」だと理解しておくと安心です。
(2)データベース
ページの内容や設定情報を保存するための「記録庫」です。
WordPressインストール時にサーバーと接続され、投稿内容や固定ページの文章などがここに保存されます。
画像はデータベースではなくサーバーのフォルダに保存されるため、この違いを知っておくと構造がイメージしやすくなります。
(3)ドメイン
「xxx.com」のような、サイトの住所にあたるものです。
ただ取得するだけでは使えず、どのサーバーを指す住所なのか紐づける作業(割り当て設定)が必要になります。
この割り当てが完了していないとWordPressを表示できず、コーディングも開始できません。
設定はサーバー管理画面や、ドメイン管理サービス(お名前.comなど)から行います。
(4)PHP
WordPressが動くために必要なプログラム言語です。
サーバーにはこのPHPを動かすための仕組みが入っており、通常はデザイナーさんが設定する必要はありません。
ただし、WordPressのテンプレートファイルはxxx.php という拡張子で作られているため、「WordPress=PHPで作られたシステム」という理解があると、開発の仕組みがイメージしやすくなります。
(5)サーバーコントロールパネル
レンタルサーバーの管理画面のひとつで、WordPressのインストールやドメインの割り当てなどを設定する場所です。
サーバー会社によって名称は異なりますが、一般的に以下の画面が含まれることがあります。
✅契約や支払い情報を確認するアカウントページ
✅ファイルを直接アップロードできるファイルマネージャー
✅メールを管理するウェブメール画面
「どの画面で何ができるか」を軽く把握しておくと、コーダーとのやり取りがスムーズになります。
(6)WordPressのログインページ
WordPressの編集画面に入るための入り口です。
サイトのURLとは異なり、基本はサイトURL/wp-login.phpという形式になります。
クライアントが混乱しやすいポイントでもあり、ログインURLを確認できるだけでも進行がとてもスムーズになります。
(7)FTP情報
サーバーにファイルをアップロードするための接続情報です。
FFFTPやFileZillaなどのFTPクライアントを使うと、ローカル環境から直接サーバーへファイルを転送できます。
必要な情報は次のとおりです。
✅ホスト名(接続先サーバー)
✅FTPアカウント名(ユーザーID)
✅FTPパスワード
✅ポート番号(通常は21番)
これらはサーバーコントロールパネルや、契約時のメールに記載されています。
(8)メディアライブラリ
画像やPDFをまとめて管理するWordPressの標準機能です。
ここにアップしたメディアは固定ページや投稿ページの編集画面から挿入できます。
デザイナーさんにとっては「サイト運用時、どこに画像が入るのか」を理解しやすくなる要素でもあります。
(9)SSL
URLを「http」から「https」にするためのセキュリティ技術です。
セキュアな通信を実現するためのもので、サイト公開前には必ずONにしておく必要があります。
SSLをONにしても反映まで数時間かかることがあるため、スケジュールを考えるうえでも知っておくと便利です。
3. WordPressの「テーマ」と「テンプレート」の違いをやさしく整理
WordPress案件でつまずきやすいのが「テーマ」と「テンプレート」の違いです。
テーマはサイト全体を形づくるひとまとまりのセット、テンプレートはページの種類ごとに使われる設計図と覚えると理解しやすくなります。
この関係を押さえておくと、固定ページのデザイン数やテンプレート数のズレに悩むことが減り、コーダーとのやり取りや見積もり判断もスムーズになります。
(1)テーマ=サイト全体を形づくる「ひとまとまりのセット」
WordPressの「テーマ」は、サイト全体のデザインや構造をつくるためのファイル一式のことです。
外観・レイアウト・機能などをまとめて管理しており、ひとつのサイトには通常ひとつのテーマが使われます。
テーマの中には複数のテンプレートファイルが入っており、
✅トップページ
✅固定ページ
✅投稿ページ
✅アーカイブページ
など、ページの種類に応じてどのテンプレートを使うかが決まっています。「テーマ=サイト全体の骨組みをまとめた総称」とイメージすると、理解しやすくなります。
(2)テンプレート=ページの種類ごとに使われる「設計図」
テンプレートは、ページの種類ごとに割り当てられる“個別の設計図”です。
HTMLとPHPが混在したファイルで、WordPressがページを表示するときにこのテンプレートを読み込んでページを生成します。
デザイナーさんが混乱しやすい点は、「ページ数」と「テンプレート数」が一致しないことです。
固定ページであれば、10ページあっても基本は同じテンプレートを使うため、テンプレート数は増えません。
逆に、クライアントが「ブログページを作りたい」と言った場合は、
✅記事一覧(アーカイブ)
✅記事詳細(シングル)
という、複数のテンプレートが必要になります。
この構造を知らないと「なぜそんなにページが増えるの?」と戸惑いやすくなります。
(3)固定ページはテンプレート共有が基本。デザインの見積もりが楽になる
固定ページは通常、同じテンプレートで表示されます。
つまり、ヘッダー・フッター・サイドバーの共通レイアウトはそのまま使われ、変わるのはコンテンツ部分だけです。
この理解があると、次のような判断がしやすくなります。
✅「何ページデザインすればいい?」という質問に冷静に答えられる
✅「テンプレートが増える=開発コストが増える」理由を説明できる
✅コーダーの見積もりが妥当か判断しやすい
デザインとテンプレートの関係性を正しく把握すると、WordPress案件でよく起きる認識ズレが防げます。
(4)テーマとテンプレートの違いが分かると、案件全体の見通しが立つ
<テーマとテンプレートの違い>
テーマ=サイト全体の大枠
テンプレート=ページ種類ごとの設計図
この2つの関係を理解できると、「どのページが何のテンプレートに該当するのか」をデザイン段階から想定できます。
その結果、
✅コーダーに追加ページが必要だと言われても理由がわかる
✅クライアントに説明しやすくなる
✅不必要なデザイン作業を避けられる
という非常に大きなメリットがあります。
WordPress案件で一番混乱しやすい部分だからこそ、早い段階で理解しておくと安心して進められます。
4. ブログ機能で発生するページ数とテンプレート構造の考え方
WordPressのブログ機能は、見た目は「記事一覧1ページ」に見えても、実際には複数のテンプレートで構成されています。
投稿一覧、記事詳細、カテゴリー別一覧といったページが自動で生成されるため、デザイン範囲や作業量の感覚がLP制作とは大きく異なります。
この構造を理解しておくと、クライアントやコーダーとのやり取りがスムーズになり、「思っていたよりページが多かった」というトラブルを防ぐことができます。
(1)「ブログ=1ページ」ではないと知っておく
クライアントから「ブログページを作りたい」と言われたとき、デザイナーさんが想像するのは“記事が並んでいる1ページ”だけ、というケースが多いです。
しかし WordPress のブログ機能は、ひとまとまりの機能として複数のテンプレートで構成されています。
そのため、ブログ機能を追加すると最低でも複数ページが生成されるという前提でデザインを考える必要があります。
これを知らないと、「言われてないページを増やされる」という誤解が起きやすくなります。
(2)ブログに必要なテンプレートは主に3種類
WordPressのブログ機能では、次の3つのテンプレートが基本になります。
①投稿一覧ページ(アーカイブ)
ブログ記事の一覧が表示されるページ。最新記事順で並ぶのが一般的で、カテゴリーやタグによる分類の起点にもなります。
②記事詳細ページ(シングル)
1つの記事の本文を表示するページ。サムネイル、タイトル、本文、関連記事などの要素が表示されます。
③カテゴリー別一覧ページ(カテゴリーアーカイブ)
カテゴリーごとに記事を一覧表示するページ。通常、投稿一覧とレイアウトは似ていますが、分類によって内容が変わるため独立したテンプレートが必要です。
この構造を知っておくと、コーダーから「このページも必要です」と言われる理由が理解でき、見積もりの妥当性も判断しやすくなります。
(3)トップページに新着情報を出すとテンプレート数が増える理由
クライアントから「トップページに新着情報を表示したい」と言われるケースはよくあります。
この場合、トップページに一覧表示を“埋め込んでいるだけ”に見えても、裏側ではブログ機能がしっかり動いているため、投稿一覧ページや記事詳細ページもセットで必要になります。
たとえば
✅TOPページで最新3件を表示
✅タイトルをクリックしたら記事ページに遷移
✅「もっと見る」で一覧ページに遷移
という導線があれば、
✅投稿一覧テンプレート
✅記事詳細テンプレート
も必ず必要になります。「TOPに表示するだけなのに、なぜブログ一式を作るの?」という疑問は、テンプレート構造を知っていると解消されます。
(4)テンプレート構造を理解するとページ設計がしやすくなる
ブログ機能のテンプレート構造を理解すると、次のようなメリットがあります。
✅クライアントへ「必要なページの種類」を説明できる
✅コーダーの見積もりがなぜその金額なのか理解できる
✅必要なデザイン範囲が明確になり、作業漏れを防げる
✅不要な作業をしなくて済む
✅サイト全体のページ設計が見通しやすくなる
WordPress案件でよく起こる「思っていたよりページが多かった」というトラブルの多くは、ここを理解していないことが原因です。
テンプレート構造を押さえておくことで、デザイナーさんの技術的不安が大きく減り、クライアントにもコーダーにも信頼される進め方ができるようになります。
5. 見積もり判断に必要な「ページ数」と「テンプレート数」の関係
WordPress案件で見積もりを考えるとき、ページ数だけを基準にすると大きなズレが生まれやすいです。
固定ページが10あっても同じテンプレートを使えば1種類で済む一方、ブログ機能などを追加すると1ページのイメージでも複数テンプレートが必要になることがあります。
テンプレートの種類と役割を把握することで、コーディングコストの増減を理解し、クライアントへの追加費用の説明やデザイン範囲の判断もスムーズになります。
(1)ページ数とテンプレート数は必ずしも一致しない
WordPressで最も誤解が起きやすいのが、「ページ数=デザイン数ではない」という点です。
固定ページが10ページあっても、同じテンプレートを使う場合は1種類のテンプレートで表示されます。
逆に、クライアントが1ページしかイメージしていなくても、
✅投稿一覧
✅記事詳細
✅カテゴリー一覧
など、機能として必要なテンプレートが複数発生するケースがあります。
ページ数だけを基準に見積もると、ここで大きなズレが生まれてしまいます。
(2)テンプレートが増えるとコーディングコストは確実に増える
テンプレートファイルは、単なるレイアウトの複製ではありません。WordPressの仕組みに合わせて「どの情報を、どの条件で、どの位置に表示するか」をPHPで記述する必要があります。
そのため、
✅テンプレート1種類追加 → コーディング工数が確実に増える
✅テンプレートが複雑になる → 表示ロジックの調整も増える
ということになります。
デザイナーさんとしては「テンプレートが何種類必要なのか」を早い段階で把握することが、見積もり判断の正確さにつながります。
(3)テンプレートの種類を把握すると、追加費用の説明がしやすくなる
見積もり段階でよく起こるトラブルとして、「コーダーから追加見積もりが来たけれど、なぜ増えたのかわからない」というパターンがあります。
しかしテンプレート構造を理解していると、追加費用の理由を自分の言葉で説明できます。
✅TOPに新着記事を出す → 投稿一覧 + 記事詳細が必要
✅ブログにカテゴリーをつける → カテゴリー一覧テンプレートが必要
✅投稿タイプを分けたい → カスタム投稿 + 専用テンプレートが必要
このように、クライアントにも根拠を示しながら見積もり調整ができるようになります。
(4)デザイン範囲をテンプレート基準で考えると作業が安定する
ページ基準ではなくテンプレート基準でデザインを考えると、次のようなメリットがあります。
✅どこまで個別デザインを作る必要があるか判断できる
✅テンプレートに含まれる共通レイアウトを整理しやすい
✅どのページが同じレイアウトで表示されるか把握できる
✅必要なワイヤーやデザインが抜け落ちない
WordPressサイトは構造が明確であるほど、制作チーム全員が迷わずに進められます。
テンプレート視点を持てるデザイナーさんは、案件の舵取りができるようになり評価も大きく上がります。
6. コーダーとスムーズに進めるための前提知識(FTP・SSL・ログイン情報など)
WordPress案件では、デザイナーさんがサーバー操作を行わなくても、FTPやSSL、ログイン情報などの基本的な知識を押さえておくだけで、コーダーとの連携が格段にスムーズになります。
(1)必要な情報を正しく共有できるだけで案件が大きく前に進む
クライアントが混乱しやすい項目をデザイナーさんが把握しておくと、
✅情報の抜け漏れが減る
✅コーダーからの追加確認が減る
✅デザイン以外の進行が止まらなくなる
といったメリットがあります。
(2)FTP情報はファイルをサーバーに置くための“鍵”
WordPressのテンプレートファイルをカスタマイズする場合、サーバーからテンプレートファイルをダウンロードして編集したものをサーバーにアップロードする必要があります。
その際に使用するのがFTPクライアントと呼ばれるアプリケーションです。
FFFTPやFileZillaなどのFTPクライアントを使う場合、接続に必要なのがFTP情報です。
FTP情報には次の項目があります。
①ホスト名(FTPサーバー名)
②FTPアカウント名
③FTPパスワード
④ポート番号(多くは21番)
これらはサーバーの管理画面や契約時のメールに記載されています。
クライアントが「どれをどこに渡したらいいかわからない」という状態がよく発生するため、用語の意味を知っておくとサポートしやすくなります。
(3)SSLの設定状況を理解しておくと公開作業がスムーズ
SSLはサイトを「https」で表示するための設定です。これがOFFになっているとブラウザに警告が表示されたり、WordPressの管理画面でも不具合が出ることがあります。
特に気をつけたいポイントは以下のとおりです。
1.SSLをONにすると反映に数時間かかる場合がある
2.SSL設定前にサイト制作を進めると、後からURL修正が必要になることがある
3.SSLはサイト公開前に必ず確認したい
クライアントがSSL未設定のまま進行しているケースは非常に多いため、デザイナーさんが気づけると安心です。
(4)WordPressのログイン情報はサーバー情報とは別物
クライアントがとても混乱しやすいのが、
✅サーバーのログイン情報
✅WordPressのログイン情報
の2つが別であるという点です。
WordPressのログインページはサイトURL/wp-login.phpが基本パターンで、サーバーの管理画面とは完全に別の場所です。
これを説明できるだけで、クライアントの混乱をかなり軽減できます。
(5)前提知識を押さえるだけでプロジェクト全体が安心して進む
コーダーに作業を依頼するうえで、デザイナーさんが
✅情報の意味を理解している
✅必要な情報を適切に集められる
✅クライアントにもわかりやすく説明できる
という状態は、とても大きな強みに変わります。
特にWordPress案件は「技術的な前提の多さ」が不安を生みやすい領域ですが、用語と基本的な流れを理解しておくだけで、プロジェクト全体が安定し、信頼も得やすくなります。
7. WordPressを1から構築する案件で押さえるべきチェックポイント
WordPressを1から構築する案件では、単にデザインするだけではなく、サーバー・ドメイン設定からテーマやプラグインの選定、公開前チェックまで、確認すべきポイントが多岐にわたります。
どの作業を誰が担当するか、どの機能が必要か、料金や更新管理の方針まであらかじめ把握しておくと、進行がスムーズになりトラブルを防げます。
デザイナーさんが全ての工程を完璧にこなす必要はありませんが、構造や要点を理解しているだけで、案件全体の舵取りがしやすく、クライアントやコーダーとの信頼関係も強化できます。
(1)サーバー・ドメインの初期設定におけるチェックポイント
WordPressを構築するためには、土台となる「サーバー」と「ドメイン」の準備が欠かせません。
最低限確認しておきたい項目は次になります。
✅ドメインがサーバーに割り当てられているか
✅SSLが有効化されているか
✅PHPのバージョンが推奨に合っているか
✅データベースが作成されているか
✅WordPressインストールを誰が行うか(デザイナー/コーダー/クライアント)
この段階で設定漏れがあると、サイトにアクセスできないなどのトラブルにつながるため、工程として重要な位置づけになります。
(2)インストール後に行う初期設定
WordPressを入れただけでは、まだ制作を始められる状態にはなっていません。
最低限、次の設定は確認しておきましょう。
✅パーマリンク設定
✅管理者権限ユーザーの整理
✅トップページを「投稿 or 固定ページ」どちらにするか
✅テーマの選定またはテーマのアップロード
✅デフォルト投稿・デフォルトページの削除
✅不要プラグインの削除
これらはクライアント側の判断だけでは難しいため、プロジェクトの初期段階で誰が担当するか決めておくとスムーズです。
(3)テーマ構築に関するチェックポイント
WordPressを1から構築する案件では、テーマ選定が制作全体の方針に影響します。
確認すべき項目は次のとおりです。
✅テーマを新規で作るのか
✅有名テーマ(SWELL、Lightningなど)をベースにするのか
✅子テーマは必要か
✅動きの仕様(スライダー、アニメーションなど)
✅カスタム投稿やカスタムフィールドの有無
✅ウィジェットやメニューの構成
✅対応ブラウザやスマホ表示の方針
デザインに影響する要素も多く、早めにコーダーとすり合わせておくと後工程の修正を減らせます。
(4)プラグインの選定は“機能”から逆算して決める
プラグインは便利ですが、入れすぎると不具合の原因になります。そのため、必要な機能を洗い出してから選ぶことが重要です。
↓↓↓欲しい機能を提供するプラグインを選ぶ↓↓↓
お問い合わせ → Contact Form 7 / WP Forms
高速化 → キャッシュ系プラグイン
セキュリティ → Wordfence
SEO → All in One SEO
デザイナーさんが詳しい設定まで理解する必要はありませんが、「何のために導入されているか」だけ把握しておくと、デザインの構造判断がしやすくなります。
(5)有料テーマ・有料プラグインの“料金”と“更新管理”を最初に決める
ここは特に見落とされやすい重要ポイントです。有料テーマや有料プラグインには次のような特徴があります。
✅買い切り or 月額(年額)など料金体系が異なる
✅自動更新に対応していないものも多く、手動で更新が必要
✅更新しないと老朽化して不具合の原因になる
そのため、次の2点は必ずクライアントに説明しておく必要があります。
↓↓↓クライアントに説明すべきこと↓↓↓
①料金体系(初期費用・年額費用の有無)
②更新作業を誰が担当するか(制作側?クライアント側?)
更新を放置すると、
✅セキュリティの脆弱化
✅レイアウト崩れ
✅WordPress本体のアップデートで動作しなくなる
などのトラブルに直結します。「導入するだけ」でなく、「その後の運用まで含めて提案できる」デザイナーさんは、長期的にクライアントから信頼されやすくなります。
(6)公開前のチェックリストで漏れを防ぐ
構築案件では、公開前のチェックが非常に大事です。最低限確認したい項目は次になります。
✅全ページでSSLが反映されているか
✅フォームが正常に送信できるか
✅スマホ表示が崩れていないか
✅404ページが適切に表示されているか
✅OGP(SNSのカード画像)が設定されているか
✅テスト投稿の削除
✅画像サイズの最適化
✅ブラウザチェック(Chrome / Safari / Firefox など)
制作の担当範囲ではなく「プロジェクトとして必要な作業」なので、理解しておくだけで進行管理が格段にしやすくなります。
(7)どこまでが制作範囲なのかを最初に明確にしておく
WordPressの構築案件は、サーバー設定 → インストール → テーマ構築 → ページ制作 → 設定 → 公開と工程が多く、担当範囲が曖昧だとトラブルになりやすいです。
デザイナーさんに覚えておいて欲しいのは、「全工程を自分でやる必要はないが、何が必要なのかを理解しておく」 という姿勢です。
これができるようになると、
✅見積もりの精度が上がる
✅コーダーへの依頼がスムーズ
✅クライアントからの信頼が向上する
という大きなメリットがあります。
8. まとめ
WordPress案件は、静的なLP制作とは異なり、構造・仕様・工程が多岐にわたるため、最初はとまどう方も多いと思います。
しかし、必要な用語やテンプレートの考え方を理解し、コーダーと早い段階で相談できるようになると、案件全体を安心して進められるようになります。
今回お伝えしたとおり、
✅ページ数とテンプレート数の違い
✅サーバーやドメイン、SSLといった基礎知識
✅投稿一覧やカテゴリー一覧など、WordPress特有のページ構造
✅有料テーマ・プラグインの料金と更新管理の考え方
✅必要なテンプレートを把握したうえでの見積もり判断
✅制作範囲を明確にする重要性
などを理解しておくだけで、制作の見通しがずっと立ちやすくなります。これらの知識は「全部できるようになること」が目的ではありません。
不明点を正しく把握し、コーダーやクライアントとスムーズに相談できる状態を作ることが、デザイナーにとって本当に大切な力です。
WordPressに強いコーダーと組めば、技術的な不安があったとしても、
✅案件を断らずに提案できる
✅受注前に正確な判断ができる
✅トラブルなく制作を進められる
といった大きなメリットにつながります。
あなたのデザインスキルに、これらの技術的な視点がほんの少し加わるだけで、WordPress案件はもっと扱いやすくなります。
ぜひ、次の案件から少しずつ取り入れてみてください。