【ボイス台本サンプル】電話とスパイと喫茶店【フリー台本】

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※本作はサンプルです。
 実際のサービス納品時は、
 word、.txtファイルなどで納品させていただきます。
※本作はフリー台本としてお使いいただけます。
 ご利用に際してはお願いを最下部に記載しておりますのでご一読ください。


【目安時間:10分】
【登場人物:6人(男2、女4)】
【ジャンル、読後感イメージ:コメディ、サスペンス、ぞくっとする】
にじさんじ所属健屋花那さんの企画「にじさんじ声劇同好会」に応募したものですが、どなたさまもご自由に演じていただければ幸いです。

【あらすじ】
とある喫茶店に、某国の諜報員がやってくるというタレコミあり。若手警官の二階堂が乗り込む。正義感の強い彼女は何としてもその尻尾を掴もうと意気込むが、尊敬する先輩は「ただのいたずら通報だろう」とやる気がない。空回り気味の真面目さに呆れられつつ、二階堂は、電話越しの先輩と共にスパイ探しを試みるが……。

【登場人物】
※本文中で名前が出るのは「二階堂」と「ユリ」のみ。
※本文中で性別に言及するので、男女は固定が望ましいです。(変更する場合は、全員男女逆転)
・二階堂(にかいどう):女。二十代半ば。正義感あふれる若手警官。
・先輩:男。三十代半ば。「二階堂」の先輩刑事。
・マスター:男。三十代後半。喫茶店のマスター。
・ご新規:女。二十歳前後。喫茶店に現れた客。
・ユリ:女。小学二年生。「ご新規」の姪。
・常連:女。三十代前半。喫茶店の常連。

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【本編】
 ○とある喫茶店。二階堂が席について、先輩に電話をかける。
二階堂「もしも〜し。先輩? ……(小声で)こちら二階堂。例の店に到着しました」
 〇以下、[先輩]の声には電話ごしのノイズをかける。
先輩「はい、了解。もう中に入った?」
二階堂「(小声で)はい、座ってます」
先輩「どんな感じ?」
二階堂「(小声で)今のところ、不審な客はいません。……というか、客が私だけです。お昼時なのに」
先輩「ハァ。個人経営の喫茶店なんて、そんな日もあるだろ。ピリピリしすぎだよ」
二階堂「(小声で)ピリピリしすぎって、そりゃあ── あっヤバッ」
マスター「いらっしゃい、ご注文は?」
二階堂「(普通の声量で)あっ、えっと、あ~っ。……本日のブレンドコーヒーを! お願いします」
マスター「はいよぉ」
二階堂「あはは……(小声で)そりゃあピリピリもしますよ! 国家の一大事なんですから!」
先輩「こんな与太話によく本気になれるな。もしお前が某国のスパイだかなんだかだったとして、こんな田舎の、寂れた"カフェー"で、密会なんかするかね」
二階堂「(小声で)でも、市民からの情報提供を無視するわけにはいきません!」
先輩「からかわれてんだって……。まったく……」
二階堂「(小声で)あっ、誰か来ます」
マスター「は~い、いらっしゃ~い。何名様?」
ご新規「ひとりです。後でもうひとり連れが来ます」
マスター「はいよぉ」
二階堂「……(小声で)先輩、女です。情報では、スパイは女って話でした」
先輩「だから何だよ」
マスター「ご注文は?」
ご新規「連れが来てからでもいいですか?」
マスター「かしこまりました」
ご新規「あの、素敵なお店ですね」
マスター「あらどうも。嬉しいなぁ。お嬢さん、随分おしゃれだけど、もしかして遠方から?」
ご新規「ええちょっと、親戚に会いに」
マスター「ああなるほど! ご新規さんにサービスしようか。ちょっと待ってね。……豆チョコ。コーヒー味と抹茶味、どっちがいい?」
ご新規「……両方もらえますか?」
マスター「ふふ、あいよぉ」
二階堂「……(小声で)いいな。私もご新規さんなのに」
先輩「席に着くなり電話なんかしてるからだろ。どうせなんも起こんないし、切っていいよ。チョコ貰ってくれば?」
二階堂「(小声で)嫌ですよ、そんなの! チョコひとつで任務放棄なんて!」
先輩「はい、はい」
二階堂「(小声で)……コーヒーと抹茶どっちがいいか聞かれて、両方って答えるなんて、一般人にしては肝が据わり過ぎてませんかね?」
先輩「ははは! お前、笑わせんなって!」
二階堂「(小声で)ちょっと、こっちは真剣なんですけど。何かの暗号だったりとか……。あ」
マスター「は~い、いらっしゃい」
ユリ「こんにちは!」
マスター「何名様かな?」
ユリ「2です! おばちゃんが先に来てます!」
ご新規「あっ、ユリちゃん! 久しぶり〜! おばちゃんって言うのやめてね~!」
マスター「ああ、お連れのご親戚ってこの子?」
ご新規「はい、そうです。大きくなったね~!」
二階堂「(小声で)……先輩、変じゃないですか?」
先輩「何が?」
二階堂「(小声で)今来た子、小学生くらいに見えます。小学生と落ち合うのに、喫茶店なんて選びますかね」
先輩「あ~? ……そういうことも、あるんじゃあねぇの?」
二階堂「(小声で)遠くから来た親戚さんですよ。土地勘のない場所で、子供と会うなら、普通その子のお宅に行きませんか? そもそも親はどうしてるんでしょう」
先輩「あ~……」
ご新規「呼び出しちゃってごめんね、お母さんの具合どう?」
ユリ「元気! 今日はね、朝ね、ごはん全部食べてたよ!」
ご新規「ほんと!」
ユリ「うん! 先生もね? これなら、お母さんの誕生日は、面会の人たくさん呼んでいいですよって!」
ご新規「わぁすごい、よかったね~! じゃあ今日は、プレゼント探し、頑張らなくちゃね!」
二階堂「(小声で)……なるほど」
先輩「心温まるじゃん」
二階堂「(小声で)……そう、ですね」
先輩「なんだよ。……あ、悪い。お前んとこも似たような感じだっけ」
二階堂「(小声で)まあ、病気の姉と、その子供がね?」
先輩「……こりゃ、疑えないな」
二階堂「(小声で)いや! 私情は挟みませんよ。……ほら、"お母さん"は隠語で、実は誰かに爆弾をプレゼントする計画かも知れませんし」
先輩「嘘だろ」
ご新規「でも、誕生日にはまだ病院なんだね…… それじゃあ、運動会には間に合わないか」
ユリ「うん…… そうみたい……。あ! あの、あのね、玉入れね、練習で勝ったよ! 赤組が25でね、白組が47!」
先輩「これは?」
二階堂「(小声で)ドンパチやってる弾入れの話かもしれない」
先輩「お前、たまには立ち止まってもいいんだぞ。……あのさぁ、俺言ったろ。こんなしょうもないヤマ、お前は降りていいって。なんでそんなに執着するわけ」
二階堂「(小声で)だって……、不審なデータ流出があったのは事実じゃないですか。私たちの個人情報、名前だけとはいえ、所属を明らかにしてないメンバーまでネットに上がるのは変です」
先輩「あったな、そんなこと」
二階堂「(小声で)何かを試されてる気がします。初めて担当した事件だから、ちゃんと最後まで対応したいし……。一人で焦って落ち込んでた時に、先輩が奢ってくれたコーヒー、美味しかったんです。……恩に応えさせてください」
先輩「忘れていいってば、そんなん。……まあ、俺も、お前の勘だけは、頼りにしてるから。……くそっ、お前じゃなけりゃ、こんな捜査に付き合わねぇのに」
二階堂「(小声で)あっ、またお客」
先輩「おい」
マスター「は~い、いらっしゃ…… ああ、いらっしゃい」
常連「お疲れ~、お疲れ~! あれ、今日お客さん多いなあ!」
マスター「ちょっとうるさいよ、ご新規さんもいるのにびっくりさせないで」
二階堂「(小声で)また女です。常連さんみたい…… えっ、あっ、こっち来る」
常連「あれぇ?! マスター! なんでこの子、私の特等席座ってんのん?!」
マスター「ちょっと、出禁にするよ本当に。(二階堂に向かって)お客さん、すみません、申し訳ない」
二階堂「(普通の声量で)あ、いえいえ、大丈夫です……」
マスター「(常連に向かって)あんただけの席じゃないんだよ」
常連「ああそう、この子そういう子なん?」
二階堂「(普通の声量で)そういう子?」
常連「マスターのお気に入り! すぐお客囲っちゃうねんなぁ~?」
マスター「こらちょっと」
二階堂「えぇ?」
マスター「すみません」
常連「まあええわ、ほな私はこっちの席座ろ!」
マスター「はぁ……。いつもの?」
常連「いつもの!」
マスター「豆チョコは?」
常連「両方!」
二階堂「(小声で)……なんか、すごい人だ」
先輩「うるさすぎる」
二階堂「(小声で)こういうタイプがスパイってこともあるんだろうか」
先輩「もう好きに疑えばいいけどさ……。お前、こんなことしてる場合かよ? 最近、デカいチームに配属されたろ。こんなお遊びじゃなくて、ちゃんとしたテロ事件のヤツ。そっちの具合はどうなんだ」
二階堂「(小声で)あっちは機密事項ばっかりですから。いくら先輩相手でも話せません」
先輩「眩しいなぁ。俺にもそんな時代があった……」
ユリ「おねーさんこんにちは!」
常連「あれ! 久しぶりやなあ」
二階堂「(小声で)知り合いなんだ」
常連「おかん元気?」
ユリ「元気! もうすぐ誕生日!」
ご新規「どうも、姪がお世話になっております」
常連「ああどうも、こちらこそお世話になってます! ここは初めてですか?」
ユリ「ユリが! ユリが教えたの!」
常連「お、やるなあ! ええ店ですよここは、働きやすい!」
二階堂「(小声で)……働きやすい?」
ご新規「そうでしょうね。チョコも美味しい。(二階堂に向かって)……ね、お姉さんもそう思いますよね?」
二階堂「(普通の声量で)えっ、私……? あ、私、チョコ食べてない……」
ご新規「あら、そうなんですか?」
マスター「ああ、その子にはこれからあげるとこ」
常連「ええやんええやん! お姉さん、ここでは両方食べるのが常連の証やからな!」
二階堂「(普通の声量で)えっ、えっと……」
ユリ「お姉さん、何年生?」
二階堂「(ユリに向かって)あっ、えっ、う〜んと……? 学校は卒業してるかな……? あなたは?」
ユリ「二年生! 第一南小学校です!」
二階堂「(独り言)……うちの姪と一緒だ」
ユリ「お母さんは、県立第一病院に入院してます!」
二階堂「(独り言)県立だいいち──っ (先輩に向かって。声量はお任せ)先輩っ、撤退します!」
先輩「どうした」
二階堂「私の、姉と姪のことがバレて──!」
先輩「お前さ、勘がいいから厄介なんだよな」
二階堂「先輩? あっ」
マスター「よう、いらっしゃい」
 〇[先輩]、電話越しのノイズ解除。
先輩「(店に現れて直接)なぁ。例のテロ事件のこと、教えてくれるだろ?」

【完】

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