購入前の事前相談?面倒じゃん〜、客を逃すよ!

購入前の事前相談?面倒じゃん〜、客を逃すよ!

記事
コラム
「買おうと思ったのに、まずは相談?」
「やり取りするより、そのまま購入できるほうが楽なのに……」
正直、その気持ちはよく分かります。
メッセージを書いて、返信を待って、内容を確認する。購入前にひと手間増えるのは事実です。
それでも、私のサービスは現在、すべてご購入前の事前相談をお願いする形にしています。
今回は、その理由と、出品者・お客様それぞれにとってのメリット・デメリットについてお話しします。

なぜ、購入前の相談が必要なの?

一番の理由は、ご購入いただく前に、必要な作業と料金をできるだけ明確にするためです。

例えば、同じ「名刺を作りたい」というご依頼でも、日本語だけの片面デザインなのか、裏面に英語を入れるのか、地図も必要なのかによって、作業内容は変わります。
「今あるデータを少し直したい」というご依頼も、文字をそのまま編集できるデータなのか、画像から作り直す必要があるのかで、対応は大きく違います。

お客様にとっては、どちらも「少し直す」。
でも、制作する側から見ると、必要な工程が同じとは限りません。
この違いを購入後に説明すると、
「そんなに追加料金がかかると思わなかった」
「それなら、買う前に知りたかった」
となってしまうことも。

だからこそ、先に内容を確認して、「この内容なら、この金額で、ここまで対応します」を共有したいと考えています。

事前相談で、どんなトラブルを防げる?

まず、減らしたいのは料金についての認識の違いです。

お客様は基本料金に含まれると思っていたけれど、出品者はオプションだと考えていた。翻訳、裏面の追加、データの作り直しなど、どこまでが料金に含まれるかを先に確認することで、こうした行き違いを減らせます。
次に、納期のすれ違い。
「この日までにデータが欲しい」のか、「この日までに印刷物を手元に届けたい」のかでは、必要なスケジュールが違います。原稿や素材がそろう時期も含めて、購入前に確認しておきたいところです。

そして、対応範囲や仕上がりの認識の違い。
既存デザインの修正なのか、新しいデザインの制作なのか。完成画像が必要なのか、後から編集できるデータも必要なのか。最初にすり合わせておくと、制作の方向性をそろえやすくなります。
もちろん、事前相談だけですべてのトラブルを防げるわけではありません。
それでも、購入後に初めて「そういう意味だったんですね」と気づく場面は、できるだけ減らしたいと思っています。

出品者にとってのメリット・デメリット

メリットは、無理のない条件で、制作に集中しやすくなること。
必要な作業、納期、ご希望の方向性が分かれば、対応できるかを判断し、内容に合った見積もりを出せます。制作が始まってから料金や範囲の話に戻るより、デザインそのものに時間を使いやすくなります。

デメリットは、購入につながらない相談にも時間がかかること。
内容を確認し、資料を見て、見積もりを作っても、必ずご依頼いただけるわけではありません。
また、「すぐに購入したい」という方が、相談不要のサービスを選ぶ可能性もあります。
つまり、タイトルの「客を逃すよ!」は、否定しきれません。
相談のひと手間が、購入を見送る理由になることはあると思います。

お客様にとってのメリット・デメリット

メリットは、お金を払う前に、判断するための情報がそろうこと。
- 希望する内容に対応できるか。
- 全部でいくらかかるか。
- 必要な日までに間に合うか。
これらを確認してから、依頼するかどうかを決められます。

「どのオプションを選べばいいか分からない」
「このデータでお願いできるのか分からない」
という場合も、ご自身だけで判断して購入する必要がなくなります。
デメリットは、やり取りの手間と、返信を待つ時間が増えること。
依頼内容を文章にするのが苦手な方には、それだけで負担になるかもしれません。
また、相談した結果、予算や納期が合わないこともあります。
「見積もりを出してもらったから、断りづらい」と感じる方もいらっしゃると思います。
出品者にとって便利だからという理由だけで、お客様の負担を増やしてよいわけではない。ここは、相談をお願いする側が意識すべき点です。

「事前相談必須」にするなら、相談しやすさも大切

「まずはご相談ください」と書くだけでは、何を送ればいいか分かりませんよね。
だからこそ、相談をお願いする側にも、必要な情報を分かりやすく案内する工夫が必要だと思っています。
最初から完璧な説明や、専門用語を使った指示を求めるのではなく、「何を作りたいか」「いつ頃必要か」、元データや参考画像があるかなど、分かるところから確認していく。
また、お見積もりを見て、条件が合わなければ依頼を見送れることも大切です。
事前相談は、購入を約束していただくためではなく、購入するかどうかを判断していただくためのもの。
なお、事前に確認した後でも、ご依頼内容の追加や変更があれば、料金が変わる場合はあります。「相談すれば追加料金が絶対に発生しない」ということではなく、最初に分かることを、最初に確認しておくための仕組みです。

結局、事前相談は「あり」「なし」どちらが良い?

私の答えは、サービスの内容によって違うです。
提供する内容・料金・納期が明確で、お客様ごとの違いが少ないサービスなら、相談なしで購入できる手軽さは大きな魅力です。
一方、デザインや翻訳、データ修正のように、ご希望や素材の状態によって作業量が変わるサービスでは、事前相談が役立つ場面があります。
「相談なしだから不親切」でも、
「相談ありだから安心」と言い切れるわけでもありません。
大切なのは、お客様が内容と金額を理解し、納得して依頼できることだと思います。
ココナラが始まってから一年、依頼件数が100件を超えた私は「事前相談あり」を選びました。

すぐに購入できる便利さよりも、購入後の想定外の追加料金や、認識のすれ違いをできるだけ減らしたいからです。
購入前のひと手間で、購入後の「こんなはずじゃなかった」を減らす。
それが、私が事前相談をお願いしている理由です。
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