売上データを開く。
入金データを開く。
取引先名、請求番号、金額を見比べる。
合っていたらチェック。
違っていたら原因を確認。
月末や月初にこれをやっているなら、かなり自動化しやすい作業です。
しかも、いきなり請求システムを作る必要はありません。
まず「突き合わせだけ」機械にやらせればいいんですよね。
業務改善の相談を見ていると、この「確認のための照合」がかなり大きな割合を占めます。入力や集計より目立たないのに、毎月必ず発生して、しかもミスできない。地味に強い自動化候補です。
突き合わせ作業が面倒なのは、単純比較ではないから
売上と入金を比べるだけなら簡単に見えます。
でも実際は、こんなことが起きます。
・売上にはあるけど入金がまだない
・複数請求がまとめて入金される
・振込手数料が引かれている
・取引先名の表記が違う
・請求番号が片方にない
・同じ金額が複数ある
・一部だけ入金される
はい。急にややこしい。
だから「金額が同じ行を探す」だけでは終わりません。
実務の突き合わせにはルールがあります。
最初から100%自動判定を狙わない
ここでやりがちなのが、全部自動で「一致」「不一致」を確定させようとすることです。
でも会社ごとにルールが違うので、最初から完全自動を狙うと一気に難しくなります。
私はまず3つくらいに分けることをおすすめします。
・明らかに一致
・明らかに不一致
・人が確認する必要あり
これだけです。
たとえば請求番号が一致して金額も一致なら「一致」。
売上側にしかなければ「未確認」。
同じ取引先で金額が近いけど条件が足りなければ「要確認」。
機械が全部決めなくても、人が見る件数を減らせれば十分効果があります。
1000件のデータから「怪しい20件」を出す
業務自動化で大事なのは、ゼロか100かで考えないことです。
1000件を全部目視していた作業で、980件を自動で一致にできたとします。
人が見るのは残り20件です。
これなら担当者の役割は「全部確認する人」から「例外だけ判断する人」に変わります。
この差は大きいです。
しかも、毎月同じ条件なら繰り返し使えます。
一度ルールを作れば、翌月も翌々月も同じです。
まずはExcel・CSV差分比較から試す方法もある
売上データと入金データが同じキーで単純に比較できる場合は、もっと簡単です。
たとえば、
・請求番号
・注文番号
・取引ID
など、両方に共通する一意の値があるケースです。
この場合、追加・削除・変更を確認するだけでもかなり整理できます。
私はこの用途に使える「Excel・CSV差分比較ツール」をコンテンツマーケットに出しています。
▼ Excel・CSV差分比較ツール|追加・削除・変更を自動抽出
2,000円の完成品なので、条件がシンプルならまずこれで確認してみる方法があります。
名前しか共通しない場合は、専用化した方がいい
一方で、
売上側「株式会社テスト商事」
入金側「テストショウジ」
みたいなこともあります。
これを同じ会社として扱うかは、単純な差分比較だけでは難しいです。
さらに複数請求の合算、手数料、部分入金まで入ってくると、会社ごとのルールを実装した方が使いやすくなります。
ここからが個別開発の領域です。
Pythonで照合処理を作ってもいいですし、Excelのボタンから実行してもいい。
Googleスプレッドシート中心ならGASでもできます。
重要なのは技術ではなく、今の業務に合わせることです。
自動化の前に、今やっている判断を書き出す
もし毎月突き合わせをしているなら、一度だけ次を書き出してみてください。
1. 何と何を比べているか
2. 何が同じなら一致と判断するか
3. どんなケースで保留にするか
4. 不一致だった後に何をするか
これがそのまま自動化の仕様になります。
難しい仕様書を書く必要はありません。
「今、自分がどう判断しているか」で十分です。
これ、本当に大事です。
プログラムを書く前にここが決まると、開発がかなりスムーズになります。
毎月同じ確認なら、仕組みにした方が安い
突き合わせ作業は1回だけ見ると、それほど大きな作業に見えません。
20分、30分で終わることもあります。
でも毎月あります。
担当者が変わってもあります。
データ件数が増えたらもっと時間がかかります。
そして何より、確認ミスが怖い。
このタイプの作業は、派手ではないけど自動化と相性がいいです。
▼ Excel/Python/GASの自動化相談・開発
「売上Excelと入金CSVを毎月見比べています」
この一文からでも相談できます。
いきなり大きなシステムを作らなくても大丈夫です。
まず差分を出す。
次に一致判定を増やす。
必要ならその後に帳票や通知までつなげる。
私はこの順番の方が、現場で使われる仕組みになりやすいと思っています。