前任者から引き継いだExcel、その数式を一度も疑わず使っていませんか?

前任者から引き継いだExcel、その数式を一度も疑わず使っていませんか?

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IT・テクノロジー
「前の担当者が作ったExcelなので、触らずそのまま使っています」

これ、かなりよく聞きます。

触らないのは正しい判断でもあります。

下手に直して壊したくないですからね。

ただ、「触らない」と「中身を確認しない」は別です。

既存システムやExcelの改修・保守を15年以上やっていると、引き継ぎExcelには独特の怖さがあると感じます。壊れていないから触れない。でも中身を説明できる人もいない。この組み合わせが一番やっかいです。

誰も仕様を知らないのに、毎月ちゃんと動いている。

この状態です。

引き継いだExcelは、ファイルではなく業務そのもの


長年使われているExcelを見ると、単なる表ではないことがあります。

・入力欄
・マスター
・集計
・帳票
・印刷
・請求
・管理

これが1ファイルに全部入っています。

しかも、仕様書はありません。

「黄色セルだけ入力」

「この列は触らない」

「月初に前月シートをコピー」

みたいなルールが口頭で引き継がれます。

もはやExcelというより、社内システムです。

ただし担当者依存の。

「今まで問題なかった」は、安全確認ではない


引き継ぎ時にありがちなのが、

「去年から使っているので大丈夫です」

という判断です。

もちろん本当に大丈夫な可能性もあります。

でも、それだけでは数式が正しい証明にはなりません。

途中で誰かが値を貼り付けた。

コピー範囲が1行足りなかった。

列を追加したとき参照先がずれた。

SUMの範囲から最終行だけ漏れた。

こういう変更は、見た目を崩さず残ります。

そのまま数か月使われることもあります。

怖いですよね。

私も既存ツールの修正で「ここが原因だろう」と思って見た場所が全然違って、奥の奥から古い処理が出てきたことがあります。

Excelも同じです。

歴史が長いほど、考古学になります。

最初に全部作り直さなくていい


引き継いだExcelを見ると、

「これ、システム化した方がいいのでは」

という話になりがちです。

でも、私はいきなり全部作り直す必要はないと思っています。

まずやるなら、現状確認です。

1. どこが入力セルか
2. どこに数式が入っているか
3. どのシートを参照しているか
4. 毎月どこをコピーしているか
5. 手入力してよい例外セルはどこか

この辺を整理するだけでも、かなり違います。

その上で「危ないところだけチェックする仕組み」を入れる。

小さく始める方が現場には合います。

数式チェックは引き継ぎ直後にやる価値がある


特に一度見ておきたいのが、数式の抜けや不自然な差です。

たとえば同じ列に100行数式が並んでいるのに、1セルだけ固定値になっている。

上下と比べて参照先が違う。

隣の列と比べてコピー位置がずれている。

こういうところです。

全部がミスとは限りません。

だから候補を出して、業務を知っている人が確認する。

この形が現実的です。

まず自分で確認したい人向けのツール


こうした用途向けに、Excelの数式抜け・数式ミスを診断するWindows向けツールをコンテンツマーケットに出しています。

▼ Excelの数式抜け・数式ミスを自動診断するツール


「引き継いだけど、一度中身を確認しておきたい」

という段階で使えるよう、1,000円の完成品にしています。

これだけで会社独自の業務ルールまで完全に理解できるわけではありません。

ただ、最初の健康診断としては使いやすいと思います。

直すなら「今の運用を壊さない」が最優先


既存Excelの改善で私が一番気をつけるのはここです。

正しい設計に作り直すことより、現場が明日も使えること。

エンジニア目線では「全部データベース化しましょう」と言いたくなるファイルでも、現場ではExcelであること自体に意味があります。

印刷しやすい。

担当者が慣れている。

ちょっとした修正ができる。

他部署へそのまま渡せる。

そういう理由です。

だから私は、既存Excelを活かしながら、

・チェックだけ自動化
・転記だけ自動化
・集計だけ自動化
・必要になった部分だけWeb化

のように段階的に変えることが多いです。

「このExcel、もう限界かも」なら相談できます


数式チェックだけではなく、ファイルそのものが複雑になっている場合は、個別に整理できます。

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「前任者から引き継いだExcelです」

「どこを触っていいか分かりません」

「毎月同じ操作をしています」

この3つだけでも十分スタートできます。

仕様書がなくても、今の操作手順から整理できます。

引き継ぎExcelで一番危ないのは、古いことではありません。

誰も中身を説明できないのに、毎月数字だけが出てくることです。

一度確認して、必要なら少しずつ仕組みに変える。

それくらいがちょうどいいです。


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