「仕様書がないので、まだ依頼できません」
これ、実際には逆なんですよね。
仕様書を作れるところまで整理できているなら、もう半分くらい設計が終わっています。
本当に困っている人ほど、
「今はExcelでやっています」
「毎月この作業が面倒です」
「途中まで作ったけど動きません」
「やりたいことはあるけど、うまく説明できません」
という状態で相談に来ます。
僕はSEとして16年目になります。
ココナラでも220件を超える取引を経験してきましたが、最初から完璧な仕様書が出てくる案件ばかりではありません。
むしろ、最初に見るのはコードより「今の作業」です。
■ 仕様書より先に確認しているもの
まず確認するのは、だいたい次のようなものです。
・今使っているExcelやGoogleスプレッドシート
・実際の作業手順
・入力しているデータ
・最終的に作りたい帳票や画面
・どこで「面倒」と感じているか
・誰が使うのか
・複数人で同時に触るのか
・失敗したときに元へ戻せる必要があるか
・データをどのくらい残したいか
画面だけを見ると簡単そうでも、運用条件を聞くと設計が変わることは普通にあります。
たとえば「ExcelをWeb化したい」という相談。
一見すると、Excelの項目をそのままWeb画面へ移せば終わりに見えます。
でも実際には、
「3人で同時に編集したい」
「担当者ごとに見せるデータを変えたい」
「履歴を残したい」
「PDFで印刷したい」
「スマホからも使いたい」
といった条件が後から出てきます。
はい。
このへんから急に「ExcelをWebにしただけ」ではなくなります。
■ 僕が先にコードを書かない理由
ChatGPTやClaude Code、Cursorを使えば、以前よりかなり速くコードを書けるようになりました。
ただ、速く書けることと、必要なものを正しく作れることは別です。
ここを混ぜると危ないんですよね。
過去には、安く受けすぎた案件や、後から仕様追加が続いて保守で苦労した案件もありました。
作り始める前の確認が甘いと、最後に自分が泣きます。
(そしてだいたい深夜に直しています。終わってる。)
だから今は、いきなり「何を作りますか?」ではなく、
「今、何をしていますか?」
「どこが一番つらいですか?」
「その判断は毎回同じですか?」
から確認します。
自動化しやすいのは、作業時間が長い仕事だけではありません。
判断基準を固定できる仕事です。
毎回同じ条件で転記する。
同じ条件でファイルを分ける。
同じ条件でメールを送る。
同じ条件でWebサイトを確認する。
こういう作業は、自動化候補になりやすいです。
■ 実際に送ってもらえれば助かるもの
相談するとき、立派な資料を作る必要はありません。
たとえば、
・現在使っているExcel
・画面のスクリーンショット
・「ここを毎回手入力している」という説明
・完成イメージに近い他社ツールの画面
・ChatGPTやClaude Codeで途中まで作ったコード
・現在困っているエラー画面
このくらいでも十分スタートできます。
もちろん、全部なくても大丈夫です。
「毎月これをやっていて面倒」
ここからでも、必要な質問はこちらで整理できます。
■ 小さな改善から始めたほうがいい案件もある
相談を受けたら、何でも大きなWebシステムにするわけではありません。
Excelの関数やVBAだけで十分なこともあります。
GoogleスプレッドシートとGASのほうが向いていることもあります。
Pythonで裏側だけ自動化すれば足りることもあります。
逆に、複数人利用や権限管理、履歴管理まで必要なら、Webアプリにしたほうが後々ラクです。
僕自身、1時間以内で終わる小さな改善から、20日以上かける開発まで経験してきました。
大事なのは「大きいシステムを作ること」ではなく、今の作業に合う方法を選ぶことです。
■ 「相談するための資料作り」で止まらなくて大丈夫です
ここまで読んで、
「うちも自動化したいけど、説明できる気がしない」
と思っているなら、その状態で大丈夫です。
仕様書を作るために数日使って、そのまま面倒になって放置。
これ、かなりもったいないんですよね。
まずは、
「今はこうやっています」
「ここが面倒です」
「最終的にはこうしたいです」
この3つだけでも十分です。
Excel、GAS、Python、Webアプリのどれが合うのかも含めて整理できます。
相談した結果、「今は作らなくていい」という結論になることもあります。
それも業務改善です。
もし今、毎月・毎週・毎日の同じ作業に時間を取られているなら、ココナラのメッセージから内容を送ってください。
仕様書ではなく、まず「今の作業」から一緒に見ます。