自動化したのに、担当者が休めない会社へ|現役SEが見た「その人しか分からない運用」6つ

自動化したのに、担当者が休めない会社へ|現役SEが見た「その人しか分からない運用」6つ

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IT・テクノロジー
自動化したはずなのに、担当者が休むと処理が止まる。

しかも、止まった理由を説明できるのも、その担当者だけ。

それは自動化ではなく「担当者の作業を見えない場所へ移しただけ」かもしれません。

私はExcel、GAS、Python、Webアプリを使った業務改善に関わっていますが、作る処理よりも後から困るのは運用なんですよね。ボタンを押せば終わる。毎朝勝手に動く。見た目はきれいです。

でも、担当者がいない日にエラーが出た瞬間、全員が固まります。

はい。機械より先に人が止まります。

「動く」と「回る」の間にある大きな穴


以前、定期処理が外部サービスの利用制限で止まった案件がありました。制限が解除されても、自動では再開しない。画面上では処理待ちなのか、停止中なのかも分かりにくい状態でした。

作った直後は「自動で動いて便利」ですけど、本当に必要なのは次の状態です。

・誰が見ても稼働中か分かる
・止まった理由が画面に出る
・安全に再開できる
・担当者が不在でも代わりの人が判断できる

ここまで揃って、ようやく業務として回り始めます。

その人しか分からない運用、6つのサイン


1つ目は、実行条件が担当者の頭の中だけにあること。

「月末はこのファイルを先に入れる」「この取引先だけ手で直す」のような例外です。仕様書にない例外は、担当者が休んだ日に初めて仕様として発見されます(遅いんですよね)。

2つ目は、止まったことを担当者しか確認できないこと。

自動処理は、成功通知より失敗通知のほうが重要です。ログを開かないと失敗が分からない設計では、実質的に毎日見張る仕事が残ります。

3つ目は、再実行の手順が決まっていないこと。

途中まで登録されたのか、最初からやり直してよいのか。ここが曖昧だと二重登録が怖くて、誰も再実行できません。

4つ目は、入力データの違いを吸収できないこと。

実際に、過去の日報を全件取り込んだところ、3製品だけ反映され、ほかが入らないことがありました。原因は処理そのものより、対象ファイルの列や書式の違いでした。

100ファイル読める処理を作っても、101個目だけ列が違えば止まります。クッッッソ地味ですが、現場ではこういう差が一番効きます。

5つ目は、設定変更がソース修正になること。

フォルダ、対象列、実行回数、判定値。運用で変わるものをコードに直接書くと、毎回「作った人を呼ぶ」が発生します。

6つ目は、引き継ぎ資料が操作説明だけになっていること。

ボタンの押し方だけでは足りません。必要なのは「どこまで自動で、どこから人が判断するか」「失敗時に何を確認するか」です。

担当者を休ませるための4点セット


私が運用設計で先に確認するのは、次の4つです。

・状態表示
 待機中、実行中、成功、失敗、停止理由を画面で分けます。

・実行履歴
 いつ、誰が、何件を処理し、何件失敗したかを残します。

・安全な再実行
 処理済みデータを識別し、同じ処理を実行しても二重登録しない形にします。

・例外時の手順
 担当者以外でも確認できる、短い復旧手順を用意します。

立派な100ページの手順書はいりません。誰が、どの画面を見て、どの条件なら再実行するか。まずは1枚で十分です。

自動化の完成日は、担当者が休めた日


自動化の目的は、ボタンを減らすことではありません。

担当者が休んでも、翌日に処理が積み上がらないこと。別の人でも状況を判断できること。問題が起きたとき、原因を追えること。

ここまでできて初めて「自動化できた」と言えるんですよね。

私自身、機能を増やすことに意識が向きすぎて、運用画面の分かりやすさを後回しにしたことがあります。結果、処理は動くのに「今、何をしているの?」と聞かれる。作った本人としては、なかなか終わってます。

あなたは今ここまで読んでますよね?

もし社内の自動化が「その人がいないと怖くて触れない」状態なら、機能追加より先に、状態表示・履歴・再実行・引き継ぎを見直すタイミングです。

Excel、GAS、Python、Webアプリの自動化について、作り直すべきか、今の仕組みを活かして改善できるかの整理から対応しています。現状の画面や運用手順だけでも確認できますので、困っている箇所をそのままお送りください。



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