情報サービス業166件倒産。生成AIで「簡単な開発」が売れなくなった今、16年目SEが残す仕事

情報サービス業166件倒産。生成AIで「簡単な開発」が売れなくなった今、16年目SEが残す仕事

記事
IT・テクノロジー
情報サービス業166件倒産。生成AIで「簡単な開発」が売れなくなった今、16年目SEが残す仕事

2026年上半期、情報サービス業の倒産は166件。前年同期より18.5%増え、2017年以降の上半期では過去10年で最多になりました。

しかも東京商工リサーチは、その背景の一つとして、ノーコード・ローコード・生成AIによって「簡易な制作・開発業務の内製化が進んでいる」と指摘しています。

これ、システム屋としては結構重い数字なんですよね。

僕はSEを16年やっていますが、ChatGPTやClaude Codeが数十秒でコードのたたき台を出してくるのを見ると、たまに「俺の16年、いったん机の下に置いとく?」みたいな気持ちになります。

はい。

ただ、現場で仕事をしていると別の景色も見えます。

生成AIで「作る」ハードルは確実に下がりました。でも、仕事として最後まで使える状態にする難しさは、ほとんど下がっていません。

むしろ、そこが今まで以上に目立つようになりました。

 「作れる」だけなら、本当に差がつきにくくなった


少し前までなら、Excelマクロを作れる、GASでメールを送れる、Pythonでスクレイピングできる、それだけでも十分に価値がありました。

今はChatGPTやClaude Codeに要件を渡せば、かなりのところまでコードが出ます。

簡単なCRUD画面、CSV加工、定型メール、集計処理、スクレイピングの試作品。このあたりは、以前よりクッッッソ速く形になります。

だから「コードを書けます」だけを商品にすると、価格で比較されやすくなるのは自然です。

実際、僕が受ける相談も変わってきました。

「ExcelをWeb化したい」だけではなく、既存の運用を壊さず移行したい。

「Claude Codeで途中まで作った」けれど、どこが正しいのか分からないから引き継いでほしい。

「GASで自動化した」けれど、担当者が休むと止まるので運用まで組み直したい。

こういう相談です。

コードそのものより、その前後が重くなっています。

 AIが苦手なのは「会社固有の面倒くささ」


業務システムで本当に厄介なのは、教科書に載っていないルールです。

「この会社だけ、この区分のときは別シートを見る」

「担当者Aさんが休みならBさんへ回す」

「来年2月の予定を入力するとき、年を省略しても翌年として扱いたい」

「Dropboxへ保存するけど、現場ごとにフォルダ権限が違う」

こういうやつです。

AIはコードを書けます。でも、こうした暗黙ルールを勝手に正解へ変換してくれるわけではありません。

僕自身、実案件で工程表の日付処理、既存Excelとの整合、Dropbox権限、ログインセッション、既存データへの影響範囲などを一つずつ潰しています。

ここは派手じゃないです。

スクショ映えもしません。

でも、システムが本番で止まる原因って、大体こっちなんですよね。

 これから残るのは「作る人」より「仕組みを回す人」


僕が今後も価値が残りやすいと思っている仕事は、大きく5つあります。

1. 業務を整理して、どこを自動化するか決める仕事
2. 既存Excel・GAS・Webシステムを読み解く仕事
3. ChatGPTやClaude Codeで作ったものを業務へ接続する仕事
4. エラー時の戻し方、権限、ログ、バックアップまで設計する仕事
5. 作った後に別の人でも直せる状態へ残す仕事

全部、コード生成の外側です。

あなたは今ここまで読んでますよね?

たぶん「じゃあ、エンジニアはコードを書かなくてよくなるの?」と思ったはずです。

僕はそうは思いません。

コードを書く能力は必要です。ただ、それ単体では商品になりにくくなる、という話です。

AIが書いたコードを読めない人が、AIの間違いを直すのは難しいですから。

 発注側も「何を作るか」より「何を解決するか」で考えたほうがいい


ここは仕事を依頼する側にも結構重要です。

「在庫管理システムを作ってください」だけだと、AIでも人でも、仕様の解釈ゲームになります。

僕なら最初に次の6つを確認します。

・今は何を使っているか
・どの作業が一番つらいか
・入力するデータは何か
・最終的に何を出したいか
・例外処理は何か
・誰がいつ使うか

ここが整理できるだけで、システムの精度はかなり変わります。

逆にここを飛ばして「とりあえずAIで作ろう」と始めると、あとで修正が雪だるまになります。

雪だるまならまだかわいいんですけど、実際は仕様追加です。全然かわいくない。

 166件という数字を「AIに仕事を奪われた」で終わらせない


今回の166件すべてが生成AIを原因に倒産したわけではありません。そこは分けて考える必要があります。

ただ、東京商工リサーチが簡易な制作・開発の内製化と価格競争を逆風として挙げている以上、「作るだけの仕事」の価値が変わっているのは無視できません。

僕自身も、これからは「コード何行書いたか」ではなく、「その会社の仕事がどう変わったか」で価値を出したいと思っています。

目標は立派です。

現実は今日も権限エラーと戦っています。終わってる。

でも、たぶんそれでいいんですよね。

AIが作れる時代だからこそ、人間側は「何を作るべきか」「どう安全に回すか」「壊れたらどう戻すか」を持つ。

ここが、これから残る仕事だと思っています。

 「途中まで作ったけど止まった」も相談できます


ChatGPT、Claude Code、Cursorで途中まで作った業務ツールの引き継ぎや、Excel・GAS・Pythonを使った業務改善も対応しています。

「何を頼めばいいかまだ整理できていない」という段階でも大丈夫です。プロフィールの出品サービスから、今の運用と困っている作業をそのまま送ってください。

まず、作る前の整理から一緒に詰めます。





サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す