自動化ツールを作っています。Kaiです。
自動化を仕事にしていますが、
ご相談の内容によっては「やらないほうがいいです」とお答えします。
作れば売上にはなりますが、
元が取れないものを作っても、結局お互いに損だからです。
どういうときにお断りするのかを、先に全部書いておきます。
これを読んで「うちは当てはまるな」と思われたら、その時点で判断できると思います。
1. 発生が月1回以下のもの
作るのに3日かかるものを、月1回30分の作業のために作ると、
元が取れるのは何年も先になります。
目安:週1回以上、1回15分以上
これを下回るなら、手でやったほうが速いです。
ただし例外があって、ミスが致命的な作業はこの限りではありません。
入金確認や在庫の発注など、間違えると金額が大きいものは
時間ではなくミスを消す目的で作る価値があります。
2. 手順が人によって違うもの
3人でやっていて、3人ともやり方が違う場合。
これは自動化の問題ではなく、業務が決まっていないという状態です。
先にどのやり方に揃えるかを決める必要があります。
この整理を飛ばして「とりあえずAさんのやり方で」作ると、
BさんとCさんが使わないので、結局誰も使わないものが残ります。
整理からご一緒することもできますが、
それは自動化ではなく業務設計の話になるので、正直にそうお伝えします。
3. 判断が9割を占めるもの
「問い合わせの内容を読んで、適切な返事を書く」
「写真を見て、良し悪しを判断する」
こういう作業は、機械にやらせると
結果を人が全部確認することになり、確認の手間のほうが大きくなります。
ただし、この中でも
「問い合わせを種類ごとに振り分けるところまで」
のように判断の手前までなら自動化できます。
全部やるか、全部やらないかではなく、
どこまでを機械にさせるかを切る話になります。
4. 元データの形が毎回変わるもの
取引先から送られてくるファイルが、毎回レイアウトが違う。
担当者によって列の順番が違う。
この状態で作ると、送られてくるたびに直すことになります。
自動化したのに手間が増える、という最悪の形です。
この場合、先にやるべきは
「送ってもらう形式を1つに決めてお願いする」ことです。
これはツールではなく、お願いのメール1本で解決することがあります。
5. もうすぐ仕組みごと変わるもの
「来年、システムを入れ替える予定です」
この場合、今の作業に合わせて作っても、入れ替えたら捨てることになります。
入れ替え後の形が見えてから作るほうが良いです。
お断りしたあと、代わりにお伝えしていること
「やらないほうがいい」で終わらせると意味がないので、
必ず代わりの案をお伝えします。
・既存の機能で足りることがある — 使っているサービスに、
実はその機能が付いていることがよくあります。まずそれを探します。
・一部だけならできる — 全体は無理でも、
一番時間がかかっている1工程だけなら作る価値があることがあります。
・今はやらないほうがいい理由 — 上のどれに当たるかをお伝えします。
なぜ先に書いておくのか
自動化は「入れれば良くなる」ものではありません。
合わないところに入れると、手間が増えて、結局使われなくなります。
使われないまま止まった仕組みほど、もったいないものはありません。
なので、ご相談の最初にやらない判断も含めてお話しします。
そのうえで「やる価値がある」と両方が納得したものだけ作ります。
おわりに
「これは自動化できますか」というご質問だけでも歓迎です。
できない場合は、できない理由と代わりの案をお伝えします。